淫神の孕み贄

沖田弥子

文字の大きさ
上 下
125 / 153

巨人王の性奴隷

しおりを挟む
 城砦の一角にある寝室からは昼夜を問わず、淫蕩な気配が溢れてくる。
 ぐちゅぐちゅと淫液が撹拌される水音、男の低い囁き、そしてひっきりなしに流れる掠れた喘ぎ声。
 アポロニオスに囚われたセナは、昼も夜もなく抱かれ、巨人王の肉棒を咥えさせられていた。

「あっ……はぁ……あぅん……」

 強靱な膝の上に座らせられ、ゆさゆさと揺さぶられる。
 花筒はずっぷりと硬い雄芯を呑み込み、美味そうにしゃぶっていた。腰が揺れるたびに、結合部からは淫液と放たれた精が撹拌されたものがたらたらと滴る。
 様々な体位で交じり合い、肉筒を蕩かされるうちに、オメガの肉体は媚薬を使用せずとも巨根をずっぽり咥え込むようになってしまった。

「ぼんやりしてきたかな? 腰の動きが緩慢だね」

 背後からセナの細腰を掴んだアポロニオスは、ぐいと逞しい腰を突き上げた。
 すでに奥深くまで挿し込まれている太い亀頭が、ぐちぃ……とオメガの濡れた子宮口を抉る。

「あっあっ、ひあぁ……もう、ゆるしてください……。もう、いやぁ……」

 地下牢に捕らえられている百人のアルファたちの命を盾に取られ、セナはアポロニオスの性奴隷になることを余儀なくされていた。
 彼の肉棒を受け入れ、精を呑み込まなければ、ベルーシャ国の捕虜となったアルファたちはすぐにも処刑されてしまう。セナがアポロニオスに抱かれている間は大丈夫かもしれないが、それもいつまで続くかわからない。
 ずくずくと獰猛な熱杭が神の贄の胎内を貫く。
 セナの意思に反して、柔らかく綻んだ子宮口は雄の精を求め、熱い亀頭を呑み込んだ。

「そら、もう一度出るよ。たっぷり呑みなさい」

 熟れた花筒に収められた極太の楔が爆ぜる。
 どぷどぷ……と、濃厚な巨人王の精がオメガの子宮に流し込まれた。

「あぁ……あ、あ……いっぱい……でてる……んぅ……」

 セナは快楽漬けにされて甘く痺れた四肢を震わせる。体の奥深くに注ぎ込まれた巨人王の精を、呆然として受け止めた。
 アポロニオスの性奴隷として抱かれるようになってから、七日が経過している。
 激しく貫かれるたびに体は快楽を感じてしまい、絶頂の都度、下腹の淫紋は妖しく蠢いていた。これまで子を孕むために数々の淫靡な秘儀を行い、オメガとしての発情値を上昇させようと奮起してきたわけだが、皮肉にもアポロニオスに抱かれることで発情が頂点へ達してしまう懸念があった。
 このままでは、本当に彼の子を孕んでしまうかもしれない。しかも、アポロニオスはセナを妃にしてベルーシャ国へ連れ帰るとまで言っている。
 そんな事態は受け入れがたいが、かといってどうすればよいのかもわからなかった。
 否定したところでアポロニオスは聞く耳を持たない。何より、セナが従順に抱かれて精を呑まなければ、アルファたちの命が危ういのだ。
 ずっぷりと咥え込まされた楔は何度精を放出しても全く力を失わず、再びゆるゆると肉筒を掻き回す。しとどに濡らされた媚肉は欲しがるかのように、きゅうと雄芯を締めつけた。
 アポロニオスはセナの耳朶を甘噛みしつつ、低い声音で問いかける。

「私の精は美味しいかい?」
「あぁ……美味しいです。だから、アポロニオスさま、どうかアルファたちの命を奪うことだけはおやめください」
「それは君の態度次第だと言ったろう。もっと腰を揺らして淫らに喘ぎ、絶頂に達するのだ。私を悦ばせれば、彼らを解放しなくもない」
「は、はい……」

 非常に曖昧な口約束ではあるが、セナとしてはその言葉を信じて従うしかない。
 セナは懸命に腰を前後に揺らし、咥えた肉棒を濡れた媚肉で舐め上げた。
 媚肉は放たれた精と淫液でぬっぷりと潤っているので、ほんの少し性器が擦れただけでも極上の悦楽が沸き上がってしまう。たまらずに喉を反らせば、つんと勃った紅い乳首が突き出された。
 それまでにも散々捏ね回されて熟れた両の突起に、太い指先が遠慮なく触れる。
 くりくりと乳首を弄られ、きゅと抓られた。胸から広がる官能に触発されて、いっそう腰は淫らにくねる。

「あっあっ……そんな……両方は、いやです」
「こうすると感じるだろう? 達するまで、決して腰を止めてはいけない。私に逆らえばどうなるか……わかっているね?」

 言うとおりにしなければ、牢に捕らえたアルファたちを処刑するということだ。
 がくがくと首肯したセナは必死に腰を揺らし、達するために快楽の欠片を拾い上げる。

「あぅ……うぅ……あ、あ……はぁっ……」

 じゅぷじゅぷと淫らな音色を奏でながら、花筒で雄芯をしゃぶる。
 達しないと……そうしないと、みんなが……
 体の至るところで快感が渦を巻いていた。
 けれど心が軋んでいるためか、体は思うように絶頂へと駆け上がってくれない。

「あっ、は……っ、ふ……んん……」

 揺らした黒髪から水晶の粒のごとき汗が撒き散らされる。セナが懸命に頂点を掴もうとしていた、そのとき。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

処理中です...