淫神の孕み贄

沖田弥子

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巨人王の淫戯 6

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 自分はトルキア国の神の贄なのだ。ラシードとハリル、それに子どもたちもいるのに、他国の妃になんてなれるわけがない。

「僕には夫や子どもたちがいるんです。アポロニオスさまの妃にはなれません!」
「そんなことは問題ないよ。子が欲しいなら、いくらでも授けてあげよう。私にはオメガの妃もいるが、何度も孕ませたのだ」

 ベルーシャ国王は後宮に千人の妃を囲っているという話を思い出す。セナがいなくても、アポロニオスは相手には困らないはずだ。

「で、でもアポロニオスさまの後宮には、千人の妃がいるのではありませんか?」
「千人は大げさだけどね。君が望むなら、貴妃の位を与えようじゃないか。どんな贅沢でもさせてあげるよ」

 貴妃がどれほどの地位なのかは知らないが、セナは激しく首を横に振って拒絶する。このままではベルーシャ国に連れ去られてしまう。子どもたちにも二度と会えなくなる。そんなことは耐えられない。

「いいえ、僕はベルーシャ国には行けません。お願いです、騎士団のアルファたちを解放してください。リガラ城砦は差し上げます。僕たちを王都へ返してください」
「さて、どうしようかな」

 嘯いたアポロニオスは全く力を失っていない雄芯で、ずくずくと濡れた媚肉を擦り上げる。
 太い先端が奥の口を掠めたとき、ひっと喉から引き攣れた悲鳴が零れた。
 だがその声音は官能を帯びている。
 にやりと口端を引き上げたアポロニオスが、ぐっと腰を捻じ込んできた。

「ひぁぁ……っ、あぅ……」
「私の子を孕めば考えも変わるだろう。オメガの子宮口に亀頭を挿入して、直接精を注いであげよう」

 セナは息を呑んだ。
 発情したオメガの奥の口は雄の先端を含み、直に精を呑み込むのだ。そうすると懐妊する可能性が格段に上がるのだという。
 懐妊指導を施された子宮口は柔らかくなっているはず。
 そこに巨人王の濃厚な精を直接呑まされたら、本当に妊娠してしまうかもしれない。

「だ、だめっ……だめぇ……っ」

 腰をずり上がらせて逃げようとしたセナの耳元に、アポロニオスは低音で囁く。

「私の精を呑まないと、捕虜たちは縛り首だ」
「そんな……!」

 それだけは、避けなければならない。
 捕らえられた騎士団員たちの命はアポロニオスが握っていることを思い出した。彼らは勇敢に戦ってくれたのに、捕虜になってしまったのはセナが気絶して人質になったからなのだ。

「彼らを殺したくなければ、快楽を享受して、達して、私の精を一滴も零さずに子宮で呑み、孕むのだ」

 ずんずんと硬い切っ先が奥の口を容赦なく穿つ。
 すでに男が放った白濁をぬるぬると塗り込まれて、オメガの子宮口はやわやわと綻んだ。

「あぁあ……奥が……あっ、あぅっ、あぁ……いっ……いくぅ……」

 激しい快楽の渦に呑まれて、頂点へ駆け上がってしまう。
 ずっぷりと巨人王の楔を咥えたセナは腰を前後に振り立てながら、命令どおりに絶頂を極めた。 

「さあ、呑みなさい。奥の口を開けて、亀頭を咥えてごらん」
「あっ、あっ、あぅ、あ、ん、やぁっ」

 セナの視界が白い紗幕に覆われる。
 ぐちゅうぅ……と、悦楽の頂点に到達した奥の口が綻び、硬い先端を呑み込んだ。
 ぶわりと爆ぜた雄芯が、先端の孔から飛沫を吹き上げる。
 どくり、どくりと、濃厚な精が直接オメガの子宮に注ぎ込まれていった。

「あぁ……あ……孕んじゃう……あぁ……」

 セナはまだ白い世界の中に投げ出されていた。
 体は達し続けていて、高いところから降りてこられない。
 奥の口が美味そうに、ちゅぷちゅぷと呑み込んだ先端をしゃぶっていた。
 深い息を吐いたアポロニオスは一滴残らず呑み込ませるかのように、小刻みに腰を揺らす。

「上手に呑み込めたね。このままずっと男根を咥えていれば、奥の口はさらに柔らかくなるよ」
「あ……ぁ……いやぁ……」

 奥の口に雄芯を突き立てられたまま、また淫猥に体を揺さぶられる。
 ずちゅずちゅと奥の口を舐られて、淫乱な神の贄の体はまるで雄を求めるかのように、きゅうと花筒で巨根を咥え込んだ。
 真紅の淫紋は躍り続けている。
 セナは絶望的な気分で、霞む目の向こうに跳ねる淫紋を見つめていた。
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