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淫蕩な水際 2
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嬉しそうに微笑んだハリルは、今度は人差し指を口に含む。
だめ、と訴えるほど意地悪なハリルはいっそうセナを甘い快楽で責め立てる。禁句を口にしたことに気づいて口元を覆うが、もう遅かった。
足指を順序よく丁寧に口に含まれて舐めしゃぶられてしまう。しかも隣の指に移動する際には、股も執拗に舐め上げられる。初めて与えられる快楽に、セナの下腹は熱く疼いた。
「ん……んんっ、ひぁ……あぁ……」
ちゅぷ、ちゅぷと淫らな水音が足先から響くたびに、頬が熱くなるのを感じた。
ようやく十本の足指と八カ所の指の股すべてが愛撫された頃には、すっかり足先は濡れそぼっていた。
セナは淡い息を吐きながら、ハリルを快楽に濡れた眸で見遣る。
「もう……とうに、食堂でのことは水に流していますから……もうこれ……だめです」
ハリルの双眸が獰猛に眇められる。彼の乾いた手のひらは踵からは離れたが、その代わり足首から脛にかけて、ゆっくりと撫で上げられた。這い上がってくる両手は、両の膝頭を捕らえる。
跪いているハリルと視線が絡む。セナだけを映す真摯な眸から、目を離せない。
膝丈までの贄の衣が、はらりと捲れた。腿まで露わになり、奥の秘部が見え隠れしている。下穿きは着けていない。屈んだハリルの位置からは、見えてしまっているかもしれない。
「あ……ハリルさま……あ、ぁ……」
ゆっくりと膝頭を開いたハリルは内股を舌で辿っていく。そうすると足の狭間に彼の頭が入り込んでしまい、閉じることが叶わない。
まるで求めるように大きく足を開いて、男の愛撫を享受する。揺れるローブは狭間に受け入れたハリルの頭で盛り上がっている。
ローブの下から、ちゅく、と淫靡な水音が鳴る。
「あっ……あ、そんな」
勃ち上がりかけていた花芯が生温かいものに包まれた。覚えのある唇の感触で、強く優しく扱かれ、悦楽を高められていく。
ローブに遮られて見えないので、口淫されている感覚が如実に体に響く。
ハリルのねっとりとした舌遣いも、花芯をしゃぶる唇も、いつも以上に明敏に感じてしまう。
昼間の明るい陽射しの下で、セナはローブの影に男を入れ、淫らに喘いだ。
「あっ、ふぁ、あぁ、ん、でちゃう……んぅ、でちゃ……あっあっあ……っ」
ぶるりと腰を震わせ、男の喉奥で白蜜を弾けさせる。ごくりと嚥下する気配がローブの下から伝わってきた。
吐精の余韻に荒い息を吐くセナの腿が抱え上げられる。そうされると背が倒れてしまうので、咄嗟に肘を付いて体を支えた。
膝に纏わりついていたローブの裾は、はらりと零れ落ちる。
白い腿の間から、精悍な男の顔が覗いた。
にやりと笑んで濡れた口元を舐めたハリルは、何事かを企む悪い男の顔をしていた。
「あ……」
まさか、という予感が掠める。
足を抱え上げられて、セナの秘所は太陽の下に晒されていた。
微塵の躊躇いもなく、ハリルは後孔に舌をねじ込む。
「あっん」
ぐちゅ、と濡れた感触があった。
一切触れられていないのに、連日の快楽に馴染んだ体は雄を誘うように奥から蜜を滴らせていた。
それでもハリルは丹念に蕾を舐めしゃぶり、舌を挿し込んで花筒を綻ばせる。
「だいぶ蕩けてるな。もう良さそうだ」
身を起こしたハリルは腰布を剥いだ。極太の雄芯は熱く猛り、天を穿っている。彼の意図を明確に察して、セナは思わず体を引いた。
「こんな明るいうちから……だめです。夜の儀式のときしかできません」
「俺が許す。今すぐおまえを抱きたいんだ」
夜は燭台の灯りのみなので薄暗く、痴態を晒すことにも慣れが出てきたが、こんなにも明るい太陽の下での行為は初めてのことだ。秘所も達する顔もぜんぶ日の元に晒されて、見られてしまうなんて恥辱は耐えがたい。
「でも……ラシードさまが、お許しにならないのでは?」
ついラシードの名を出してしまうと、ハリルは不快げに眉をひそめた。
「おまえは思い違いをしているかもしれないが、ラシードは王であっても神の子じゃない。俺と同じ立場である神の末裔だ。儀式では同等の地位なんだぞ」
「え……。じゃあ、神の子が次代の国王になるというのは……?」
セナは首を傾げた。確かラシードの説明では、淫神の儀式により産まれた神の子が次の王に即位するということだった。つまりラシード自身も先代が行った儀式により、神の贄から誕生したということになる。すなわちラシードは神の子のはず。ハリルは神の子の従兄弟なので、神の末裔という位置づけになる。
それにもかかわらず儀式においては同一のシャルワニ、色違いの受胎の室など、確かにラシードが優遇されている面が窺えない。
太古にイルハーム神が産んだ神の子の末裔としては、王族のアルファすべてが当て嵌まるのかもしれないが、ラシードが神の子ではないと断言できるのはどうしてなのだろう。
セナの疑問にハリルは意地の悪そうな笑みを浮かべた。
だめ、と訴えるほど意地悪なハリルはいっそうセナを甘い快楽で責め立てる。禁句を口にしたことに気づいて口元を覆うが、もう遅かった。
足指を順序よく丁寧に口に含まれて舐めしゃぶられてしまう。しかも隣の指に移動する際には、股も執拗に舐め上げられる。初めて与えられる快楽に、セナの下腹は熱く疼いた。
「ん……んんっ、ひぁ……あぁ……」
ちゅぷ、ちゅぷと淫らな水音が足先から響くたびに、頬が熱くなるのを感じた。
ようやく十本の足指と八カ所の指の股すべてが愛撫された頃には、すっかり足先は濡れそぼっていた。
セナは淡い息を吐きながら、ハリルを快楽に濡れた眸で見遣る。
「もう……とうに、食堂でのことは水に流していますから……もうこれ……だめです」
ハリルの双眸が獰猛に眇められる。彼の乾いた手のひらは踵からは離れたが、その代わり足首から脛にかけて、ゆっくりと撫で上げられた。這い上がってくる両手は、両の膝頭を捕らえる。
跪いているハリルと視線が絡む。セナだけを映す真摯な眸から、目を離せない。
膝丈までの贄の衣が、はらりと捲れた。腿まで露わになり、奥の秘部が見え隠れしている。下穿きは着けていない。屈んだハリルの位置からは、見えてしまっているかもしれない。
「あ……ハリルさま……あ、ぁ……」
ゆっくりと膝頭を開いたハリルは内股を舌で辿っていく。そうすると足の狭間に彼の頭が入り込んでしまい、閉じることが叶わない。
まるで求めるように大きく足を開いて、男の愛撫を享受する。揺れるローブは狭間に受け入れたハリルの頭で盛り上がっている。
ローブの下から、ちゅく、と淫靡な水音が鳴る。
「あっ……あ、そんな」
勃ち上がりかけていた花芯が生温かいものに包まれた。覚えのある唇の感触で、強く優しく扱かれ、悦楽を高められていく。
ローブに遮られて見えないので、口淫されている感覚が如実に体に響く。
ハリルのねっとりとした舌遣いも、花芯をしゃぶる唇も、いつも以上に明敏に感じてしまう。
昼間の明るい陽射しの下で、セナはローブの影に男を入れ、淫らに喘いだ。
「あっ、ふぁ、あぁ、ん、でちゃう……んぅ、でちゃ……あっあっあ……っ」
ぶるりと腰を震わせ、男の喉奥で白蜜を弾けさせる。ごくりと嚥下する気配がローブの下から伝わってきた。
吐精の余韻に荒い息を吐くセナの腿が抱え上げられる。そうされると背が倒れてしまうので、咄嗟に肘を付いて体を支えた。
膝に纏わりついていたローブの裾は、はらりと零れ落ちる。
白い腿の間から、精悍な男の顔が覗いた。
にやりと笑んで濡れた口元を舐めたハリルは、何事かを企む悪い男の顔をしていた。
「あ……」
まさか、という予感が掠める。
足を抱え上げられて、セナの秘所は太陽の下に晒されていた。
微塵の躊躇いもなく、ハリルは後孔に舌をねじ込む。
「あっん」
ぐちゅ、と濡れた感触があった。
一切触れられていないのに、連日の快楽に馴染んだ体は雄を誘うように奥から蜜を滴らせていた。
それでもハリルは丹念に蕾を舐めしゃぶり、舌を挿し込んで花筒を綻ばせる。
「だいぶ蕩けてるな。もう良さそうだ」
身を起こしたハリルは腰布を剥いだ。極太の雄芯は熱く猛り、天を穿っている。彼の意図を明確に察して、セナは思わず体を引いた。
「こんな明るいうちから……だめです。夜の儀式のときしかできません」
「俺が許す。今すぐおまえを抱きたいんだ」
夜は燭台の灯りのみなので薄暗く、痴態を晒すことにも慣れが出てきたが、こんなにも明るい太陽の下での行為は初めてのことだ。秘所も達する顔もぜんぶ日の元に晒されて、見られてしまうなんて恥辱は耐えがたい。
「でも……ラシードさまが、お許しにならないのでは?」
ついラシードの名を出してしまうと、ハリルは不快げに眉をひそめた。
「おまえは思い違いをしているかもしれないが、ラシードは王であっても神の子じゃない。俺と同じ立場である神の末裔だ。儀式では同等の地位なんだぞ」
「え……。じゃあ、神の子が次代の国王になるというのは……?」
セナは首を傾げた。確かラシードの説明では、淫神の儀式により産まれた神の子が次の王に即位するということだった。つまりラシード自身も先代が行った儀式により、神の贄から誕生したということになる。すなわちラシードは神の子のはず。ハリルは神の子の従兄弟なので、神の末裔という位置づけになる。
それにもかかわらず儀式においては同一のシャルワニ、色違いの受胎の室など、確かにラシードが優遇されている面が窺えない。
太古にイルハーム神が産んだ神の子の末裔としては、王族のアルファすべてが当て嵌まるのかもしれないが、ラシードが神の子ではないと断言できるのはどうしてなのだろう。
セナの疑問にハリルは意地の悪そうな笑みを浮かべた。
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