ことみとライ

雨宮大智

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『ペガサスのつばさ』

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『ペガサスのつばさ』

 むかしむかし、ある国に、ライというペガサスがおりました。ペガサスとは翼を持ち、空を飛ぶことが出来る馬のことです。その国には、ペガサスはたくさんおりました。ライには、人間の友達がおりました。コトミという女の子です。コトミはかわいらしい女の子でした。ライとコトミは大の仲良しでした。ときどき、ライはコトミを背中に乗せて、空を飛んだりしました。
 ある時、ライは大事な翼に怪我を負ってしまいました。竜巻に巻き込まれてしまったのです。ライは飛ぶことができなくなりました。コトミは、薬師から薬草をもらってくると、毎日怪我をしたところに薬草を貼り、包帯を巻きました。手当は一カ月間、毎日続きました。ライは、もう飛べないとあきらめていました。でも、コトミはあきらめません。きっと大丈夫よ、と何度もライにいいました。三カ月たちました。コトミの看病のおかげでライはすっかり良くなりました。最初に飛ぶとき、ライはすごくこわかったのです。でも、コトミが、がんばって、と応援してくれたので、勇気をだして羽ばたきました。するとどうでしょう、前よりもずっと楽に飛べるのです。うれしくなったライは、コトミを乗せてどこかに旅をしたくなりました。コトミにそれを話すと、コトミはまだ早いよ、と言いました。じっくりリハビリしなくちゃダメです、とさとしました。それから一年して、ふたりは旅にでました。この物語の続きはまたの機会に。
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