2 / 11
ガイル編
2.捨てられた人たち
しおりを挟む
2.捨てられた人たち
数日前。
ジェームズ、ライアン、リリー、ルーナは島から出発する準備をしているいた。他の島の人たちも手伝いをしている。
この島には小さな村が存在していた。この村に住んでいる人達は捨てられた人たちだ。この島は大陸から遠く離れていて嵐も多く近寄りずらいのだ。そこで孤児や行き場を失った人達が捨てられる場所になってしまっていた。しかし、村の人達はそんな傷を持ちながらも幸せに暮らしていた。しかし、ある青年が言った。
「島を出たい」
ジェームズ・バトラーだ。村の人達は快くジェームズの気持ちを受け入れた。しかし、どうやって島を出るか船なんてないしあったとして嵐がいつ来るかわからない。天候に詳しい人間なんてそもそもいない。ジェームズが島を出たいと言ったのは彼が16のまだまだ子供だった時だ。
ある日大きな船が嵐の日に流れ着いた。村の人達は驚いたが中にけが人がいるのかもしれない。そう思い総出で船を引き上げ中を確認したしかし誰もいなかった。海に流されて死んでしまったか。その時声が聞こえた。村の中で1番年老いたばあやが聞き取ったのだ。
「赤ん坊の泣き声じゃ!」
船の奥に行くと毛布に包まれ固くて固定された箱にその子はいた。毛布には名前が刺繍されている。
それが、セシルだった。
それから13年。あの日流れ着いた船を修理し幸い船に少し知識を持つ人もいたため。動かし方も理解出来た。そして、出発の前日。
「行きたい!行きたい!僕も行く!」
「ダメだって言ってるじゃないか!何度言ったらわかるんだい!」
村中に響き渡る子供の声と女性の声。セシルはジェームズ達と村をでたいと駄々を捏ねていた。セシルの育て親のアレンは島から出ようとするセシルを止めていた。
「なんで!なんでダメなの!」
「あんたはまだ子供じゃないの!」
「リリーもライアンとルーナも子供じゃん!僕とそんな変わらないじゃん!」
「あんたはまだ13でしょ!せめて15になってからにしなさい!」
「でもその時は船ないじゃん!」
2人の声が村に響き渡るがいつもの日常なため微笑ましい表情で村の人達はセシルを見ていた。
「そんなに言うならばあやに聞いてみなさい!」
「わかった!ばあや!」
セシルはすぐに村長であるコリー・ベルの元へ向かった。
ばあやは村の中でも長寿でたくさんの知識を持っている。その為村のみんなはばあやを頼るのだ。村の中心にあるばあやの家にセシルはなんの呼び掛けもせずに扉を開けた。
「ばあや!明日の出発、僕も行っていい!?」
元気よく聞くセシルにばあやにとって微笑ましく思えた。しかし、
「だめじゃ」
「え…」
ばあやにさえも否定されたセシルを悲しい顔をした。ばあやの隣にはジェームズもいる。
「ジェームズ!僕も連れてってよ!」
「お前なぁ、今婆さんが言っただろ」
頼みの綱も失われセシルを俯く。
「セシル。おいで」
そんなセシルにばあやは声をかける。セシルは不貞腐れながらも素直ばあやのそばに座る。
「なんで…」
頬を膨らませながら俯くセシル。まだまだ子供だ。
「いいかい?セシル。お前がこの島から出たい。その気持ちはよく分かる。しかし、村のみんなが反対するじゃろう。アレンもダメと言ったはずじゃ」
「でもでも!」
セシルはまだ食い下がった。
「なぁ、セシル。ばあやの言うことは聞いといた方がいいぞ」
呆れたようにジェームズが言う。
「でもぉ」
「お前が島から出るのを反対する理由はちゃんとある」
「僕が子供だからでしょ?」
セシルが涙目でばあやを見た。ばあやは一瞬黙るが首を横に振った。
「それもあるのじゃが違う」
「じゃあ、何!僕はリリーより早く動くし!ルーナより力あるし!ライアンよりケンカ強いよ!ジェームズは毎日お酒ばっかで昼まで起きてこないし!」
ジェームズが隣でため息をつく。ばあやは目を細めセシルの頭を撫でる。
「大きくなったの」
セシルはそんなばあやに戸惑いを隠せないでいた。
数日前。
ジェームズ、ライアン、リリー、ルーナは島から出発する準備をしているいた。他の島の人たちも手伝いをしている。
この島には小さな村が存在していた。この村に住んでいる人達は捨てられた人たちだ。この島は大陸から遠く離れていて嵐も多く近寄りずらいのだ。そこで孤児や行き場を失った人達が捨てられる場所になってしまっていた。しかし、村の人達はそんな傷を持ちながらも幸せに暮らしていた。しかし、ある青年が言った。
「島を出たい」
ジェームズ・バトラーだ。村の人達は快くジェームズの気持ちを受け入れた。しかし、どうやって島を出るか船なんてないしあったとして嵐がいつ来るかわからない。天候に詳しい人間なんてそもそもいない。ジェームズが島を出たいと言ったのは彼が16のまだまだ子供だった時だ。
ある日大きな船が嵐の日に流れ着いた。村の人達は驚いたが中にけが人がいるのかもしれない。そう思い総出で船を引き上げ中を確認したしかし誰もいなかった。海に流されて死んでしまったか。その時声が聞こえた。村の中で1番年老いたばあやが聞き取ったのだ。
「赤ん坊の泣き声じゃ!」
船の奥に行くと毛布に包まれ固くて固定された箱にその子はいた。毛布には名前が刺繍されている。
それが、セシルだった。
それから13年。あの日流れ着いた船を修理し幸い船に少し知識を持つ人もいたため。動かし方も理解出来た。そして、出発の前日。
「行きたい!行きたい!僕も行く!」
「ダメだって言ってるじゃないか!何度言ったらわかるんだい!」
村中に響き渡る子供の声と女性の声。セシルはジェームズ達と村をでたいと駄々を捏ねていた。セシルの育て親のアレンは島から出ようとするセシルを止めていた。
「なんで!なんでダメなの!」
「あんたはまだ子供じゃないの!」
「リリーもライアンとルーナも子供じゃん!僕とそんな変わらないじゃん!」
「あんたはまだ13でしょ!せめて15になってからにしなさい!」
「でもその時は船ないじゃん!」
2人の声が村に響き渡るがいつもの日常なため微笑ましい表情で村の人達はセシルを見ていた。
「そんなに言うならばあやに聞いてみなさい!」
「わかった!ばあや!」
セシルはすぐに村長であるコリー・ベルの元へ向かった。
ばあやは村の中でも長寿でたくさんの知識を持っている。その為村のみんなはばあやを頼るのだ。村の中心にあるばあやの家にセシルはなんの呼び掛けもせずに扉を開けた。
「ばあや!明日の出発、僕も行っていい!?」
元気よく聞くセシルにばあやにとって微笑ましく思えた。しかし、
「だめじゃ」
「え…」
ばあやにさえも否定されたセシルを悲しい顔をした。ばあやの隣にはジェームズもいる。
「ジェームズ!僕も連れてってよ!」
「お前なぁ、今婆さんが言っただろ」
頼みの綱も失われセシルを俯く。
「セシル。おいで」
そんなセシルにばあやは声をかける。セシルは不貞腐れながらも素直ばあやのそばに座る。
「なんで…」
頬を膨らませながら俯くセシル。まだまだ子供だ。
「いいかい?セシル。お前がこの島から出たい。その気持ちはよく分かる。しかし、村のみんなが反対するじゃろう。アレンもダメと言ったはずじゃ」
「でもでも!」
セシルはまだ食い下がった。
「なぁ、セシル。ばあやの言うことは聞いといた方がいいぞ」
呆れたようにジェームズが言う。
「でもぉ」
「お前が島から出るのを反対する理由はちゃんとある」
「僕が子供だからでしょ?」
セシルが涙目でばあやを見た。ばあやは一瞬黙るが首を横に振った。
「それもあるのじゃが違う」
「じゃあ、何!僕はリリーより早く動くし!ルーナより力あるし!ライアンよりケンカ強いよ!ジェームズは毎日お酒ばっかで昼まで起きてこないし!」
ジェームズが隣でため息をつく。ばあやは目を細めセシルの頭を撫でる。
「大きくなったの」
セシルはそんなばあやに戸惑いを隠せないでいた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
【R18 】必ずイカせる! 異世界性活
飼猫タマ
ファンタジー
ネットサーフィン中に新しいオンラインゲームを見つけた俺ゴトウ・サイトが、ゲーム設定の途中寝落すると、目が覚めたら廃墟の中の魔方陣の中心に寝ていた。
偶然、奴隷商人が襲われている所に居合わせ、助けた奴隷の元漆黒の森の姫であるダークエルフの幼女ガブリエルと、その近衛騎士だった猫耳族のブリトニーを、助ける代わりに俺の性奴隷なる契約をする。
ダークエルフの美幼女と、エロい猫耳少女とSEXしたり、魔王を倒したり、ダンジョンを攻略したりするエロエロファンタジー。
♡ちゅっぽんCITY♡
x頭金x
大衆娯楽
“旅人”が〈広い世界を見る〉ために訪れた【ちゅっぽんCITY】、そこにはちょっと不思議でエッチな人達が住んでいて、交流する度に”旅人”が下半身と共にちゅっぽんする物語です。
(今までに書いてきたショートショート を混ぜ合わせたりかき混ぜたり出したり入れたりくちゅくちゅしたりして作ってイキます)
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話
白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。
世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。
その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。
裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。
だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。
そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!!
感想大歓迎です!
※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。
白百合たちの美々っと
優蘭みこ
恋愛
女の子同士で愛し合う二人の物語を柔らかできらきらして少し切ない短編オムニバス形式でお送りします。週一くらいの更新になるかと思いますが、どうかよろしくお願いします。
クラスで一人だけ男子な僕のズボンが盗まれたので仕方無くチ○ポ丸出しで居たら何故か女子がたくさん集まって来た
pelonsan
恋愛
ここは私立嵐爛学校(しりつらんらんがっこう)、略して乱交、もとい嵐校(らんこう) ━━。
僕の名前は 竿乃 玉之介(さおの たまのすけ)。
昨日この嵐校に転校してきた至極普通の二年生。
去年まで女子校だったらしくクラスメイトが女子ばかりで不安だったんだけど、皆優しく迎えてくれて ほっとしていた矢先の翌日……
※表紙画像は自由使用可能なAI画像生成サイトで制作したものを加工しました。
JK退魔師の受難 あらかると♡ ~美少女退魔師たちは今日もふたなり化して凌辱される~
赤崎火凛(吉田定理)
ファンタジー
現代にはびこる悪――妖魔を滅ぼすために、美少女退魔師たちは今日も戦う! そして敗れ、呪いでふたなり化して、ひたすら妖魔に凌辱される! 初めての感覚に戸惑い、恥じらい、絶頂し、連続射精させられ……身も心もボロボロにされて堕ちていくJK退魔師たちの物語。
*いろんな女子高生の退魔師たちのHシーンだけを集めた短編集です。
『JK退魔師×ふたなり』がテーマです。百合成分はたまにあります。
基本はバッドエンドで、ヒロインに救いはないです。
触手、凌辱、お仕置き、拘束、拷問、恥辱、寸止め、マッサージとか、いろいろ。
メインのシリーズを読んでなくてもOK。
短編のため、どのキャラから読んでもOK。
*ここに「妖魔に捕まった状態から始まります」とか書いてありましたが、そうじゃない話もあるので消しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる