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4章

【33】宴と親子

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 相変わらず品の欠片もない宴になっている。
 しかし、戦闘を切って下品なのは……まぁ知ってたけど、やはりリザードマンだな。だけど……まぁアイツらがこのまま笑って過ごしてくれればそれでいいや。暫く皆を眺めて俺は1人部屋に戻った。

 ルドラが健汰に話し掛ける。

『おまえ、また考え事か?』

『あ、うん。少しだけな。……ルドラ、お前は残るみたいだな』

『親父の居る所に変化は起きない。何より我はお前と一緒に居たいからな』

『そうか、助かるよ。…………もうこっちに来て1年かぁ……しかしどうするかなー、人間を……』

『難しい問題だよな。元々無かったとは言え、今では宿ってしまった命だからなぁ』

『策はあるんだが……それも結果として人間達には悲惨な末路なんだよ』

 義兄弟の会話を続けていると、奏汰が突然話し掛けてきた。

『父さん、今大丈夫かな?』

『いいよ。どうしたんだい?』

『僕は父さんの考えに従うよ。"廃人" を一掃した後……
 僕が人間の王になれば丸く収まるんでしょ?』

『いや、しかしだな……それはお前に大きな負担が掛かってしまうからなぁ』

『父さん、大丈夫だよ……
 僕はね、この世界の神様としての父さんではなく、戸河健汰の子である事が幸せなんだよ。
 父さん迷わないで……父さんが迷うと皆は誰を信じて進めばいいか分からなくなるからね』

 ルドラは爆笑しながら健汰を諭した。

『ハハハ。お前より余程覚悟があったな。お前はこの世界の神だ。それを支える奴らも。ここにはこれだけ居るんだぞ。
 我もリコとピンも息子も下で騒いでる奴も……
 たまには安心して何にも考えることなく、ゆっくり寝ろ!』

『すまんな、今日は甘えさせてもらうよ……』

 ルドラは健汰の寝顔を見ながら考えていた。
 この世界の秩序はコイツ自身だ。我はコイツの道を阻む者は誰であろうと許さない。
 …………例え、コイツの息子であってもな。

 そんな事を考えながら、下に下りていく奏汰の姿を見ていた。

『あの発言……何か引っ掛かる。同じ町に住んでいたにも関わらず、救ってもらった瞬間から "廃人" と侮蔑の発言をするものだろうか……健汰、悪いが俺は、アイツを監視するぞ』

 それには紅羅真、リコ、ピンも賛同していた。

『お前ら3人で、アイツを見張れ。何もなければいいが、何かあるとしたら、結構面倒な事になりそうだからな。健汰の護衛は俺が徹底してする。いいな?』

『ああ、わかった』

『承知しました』

『せっかく出来た健汰の子、良い子であれば万々歳。良い子でなければ…………』
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