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五章
魅惑のフィロソフィー①
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森のなかの大木に腰かけるのは、アンリエッタ=アンリエッタ。
たったひとりだけ残された敵……神徒である。
先程までの余裕の笑みは消え、その顔には焦りの表情が浮かんでいる。
急いで立ち上がる。スカートの皺をなおす余裕はない。
アンリエッタは木々の枝を飛び移った。追っ手が迫っているのだ。
「まずい・ですね……」
やばい。
やばいやばいやばい!!
役に立たないメカニカル=シールに勝手なサトウさん。最強とうたわれていた鉄の処女ことサリアナも撃破されたみたいです。
ああ現実なのでしょうか。皆さん、単独で世界を滅ぼすほどのお力をお持ちだったのに。
これは……圧倒的に不利という状況なのでは?
どうしてここまでわたくしたちが追い詰められたの? 決してわたしたちの実力はセツカ様に劣っていなかったはずなのに。
どうしよう。わたくしの力はあくまで『魅惑』。殿方を一歩引いて立てる淑女であるわたくしにピッタリなサポート系能力。直接戦闘なんてすると思っていなかったのですわ。
どうしましょう……困りました。たすけてアラガミ様……っ。
アンリエッタはうるうると瞳を潤ませて救いを懇願する。雨上がりの湖面に映る姿、はあ、追い詰められているにもかかわらず今宵のわたくしは・美しい。
「なぁんて・わたくしが考えているとでも思っているのでしょうねえ、お馬鹿な追跡者ちゃんたち」
血。
アンリエッタが自らの唇に親指で塗りたくったのは、残酷に殺した子供が流したなまなましい血だ。
紅よりも深紅の唇を、おどろおどろしい装飾のされた手鏡で確認したアンリエッタは、頬を染める。
ああきれい。けがれがないのだわ。
あまりの自分の美しさに卒倒しそうになる。自然と出てくる笑み。可笑しくて仕方がない。
「バカですねえ、バカバカバカバカ。メカニカルシールの人形遊びに、サトウさんは現実を忘れたあわれな男。愛されたかった聖女サリアナは最後まで人にすがって生きていた。愚かで滑稽。あなたたちに神徒が務まりますか? 無理だったのですよ最初から。無駄だったのですよ人生が。いいですか、神とは残酷なもの。神とは不可侵なもの……神とは美しく理不尽でなければならない。その使いに選ばれた自覚を忘れ、些末なこだわりを棄てきれぬ。それがあなたたちの限界だったのですよ・わたくしはクズゴミたちとは違います」
死者を汚く罵り少女はくるりと振り向いた。
澄みわたった上空には満ち足りた月が青白く輝いている。
アンリエッタは掌にのせるようにして月を眺める。蠱惑的なしたなめずりが唇を這った。
「今日は欠けた月が・きれいだわ……」
アンリエッタの言葉を待たぬうちに。
__夜空の月が爆ぜた。
●
「意外にすばしっこい。まるで猿ね」
唇を尖らせる。アンリエッタの追跡は容易ではない。
『魅惑』スキルの影響か、気配が途切れ途切れになる。
闇夜に溶け込んでいるのは、素早くしなやかな身体つきの女性。
頭脳は期待できず、無限とも思われるほどの体力だけが取り柄のミリアの姿だ。
「ナチュラルに誰かに馬鹿にされてる気配がするけど」
「いつものことじゃないですかにゃー」
ミリアの肩から人の声がする。
故あって黒猫の姿になった人造人間、ミリアの母ペニーワイズがすました顔で座っていた。
ミリアは納得いってない顔で返答する。
「いやお母さんマジでその口調でいくの?」
「だって猫ですにゃー」
「落ち着かないんだけど。てか、危険だから待っていて欲しかったっていうか。普通に肩にのってるけどさ?」
「ミリア小さいころ言ってたじゃないですかにゃー。お話できる妖精さんキャラがほしいってー」
「だからといってお母さんが肩に乗ってるのわたし的にかなりシュールなんですけど」
「そんなことで悩まないのにゃー。ミリアってばケツの穴がちいさいんだからー」
「お母さん耳元で卑猥なこといわないでっ!?」
顔を真っ赤にして照れるミリア。うぶである。
ペニーワイズ扮する黒猫は前足で顔をしきりに洗った。尻穴という言葉を娘に言ってしまい照れている。お前も恥ずかしかったのかよ。なんで言ったんだよじゃあ。
母娘ともに緊張感のない追跡だが、逆に固くならずにすんでいるというか、ペニーワイズの目的はそれであった。
緊張は焦りを生む。焦りはミリアの力を、良さを最大限引き出せないと母は知っている。
(ミリア、あなたは強い。自信をもってほしいですー)
「わたしケツの穴小さくないもん」
(それは小さくあってほしいですー)
「みつけた……どうしよう、わたしが一番最初にみつけちゃった」
眼前。
金色巻髪ツインテールの少女が大きな岩の上に立っていた。
一見すると良家のお嬢様、育ちがいい美少女にみてとれる。しかし彼女の周囲に生物の気配が一切ない。
違和感がある。
真っ赤なドレスが美しい……。思わず見とれてしまうミリア。しかし月に掛かった雲が晴れたとき、ミリアは心のそこから冷えていく感覚を味わう。
……血で染まっているんだ、あのドレス。人間の血で。
あの少女こそわたしを操ってセツカを襲わせた犯人、『魅惑』のアンリエッタ。
「お久しぶり。ようこそクソ馬鹿女さん? おめおめと・誘きだされた感想はいかが?」
口が裂けたような笑みを浮かべる魅惑の少女は落ち着いていた。
真っ赤な血で染まったドレス、血で装飾された化粧をみてミリアは理解する。
そうか、奴は逃げていたんじゃない。最高に楽しむためにここまで移動していたのだ、と。
アンリエッタは強い。そんなの最初からわかってるし。
ミリアは相手の実力を理解した上で笑い、煽ってみせる。
「馬鹿はあんたよ変態金髪女。わざとよわざと。ばぁーかっ……おならぷー。ぷりぷり」
(やめてミリア……なんかその煽り母にも効くにゃー。育て方間違ってないよね?)
ミリアの渾身の煽りを受け。
アンリエッタの整った眉がピクリと動いた。
「殺害・決定です!」
たったひとりだけ残された敵……神徒である。
先程までの余裕の笑みは消え、その顔には焦りの表情が浮かんでいる。
急いで立ち上がる。スカートの皺をなおす余裕はない。
アンリエッタは木々の枝を飛び移った。追っ手が迫っているのだ。
「まずい・ですね……」
やばい。
やばいやばいやばい!!
役に立たないメカニカル=シールに勝手なサトウさん。最強とうたわれていた鉄の処女ことサリアナも撃破されたみたいです。
ああ現実なのでしょうか。皆さん、単独で世界を滅ぼすほどのお力をお持ちだったのに。
これは……圧倒的に不利という状況なのでは?
どうしてここまでわたくしたちが追い詰められたの? 決してわたしたちの実力はセツカ様に劣っていなかったはずなのに。
どうしよう。わたくしの力はあくまで『魅惑』。殿方を一歩引いて立てる淑女であるわたくしにピッタリなサポート系能力。直接戦闘なんてすると思っていなかったのですわ。
どうしましょう……困りました。たすけてアラガミ様……っ。
アンリエッタはうるうると瞳を潤ませて救いを懇願する。雨上がりの湖面に映る姿、はあ、追い詰められているにもかかわらず今宵のわたくしは・美しい。
「なぁんて・わたくしが考えているとでも思っているのでしょうねえ、お馬鹿な追跡者ちゃんたち」
血。
アンリエッタが自らの唇に親指で塗りたくったのは、残酷に殺した子供が流したなまなましい血だ。
紅よりも深紅の唇を、おどろおどろしい装飾のされた手鏡で確認したアンリエッタは、頬を染める。
ああきれい。けがれがないのだわ。
あまりの自分の美しさに卒倒しそうになる。自然と出てくる笑み。可笑しくて仕方がない。
「バカですねえ、バカバカバカバカ。メカニカルシールの人形遊びに、サトウさんは現実を忘れたあわれな男。愛されたかった聖女サリアナは最後まで人にすがって生きていた。愚かで滑稽。あなたたちに神徒が務まりますか? 無理だったのですよ最初から。無駄だったのですよ人生が。いいですか、神とは残酷なもの。神とは不可侵なもの……神とは美しく理不尽でなければならない。その使いに選ばれた自覚を忘れ、些末なこだわりを棄てきれぬ。それがあなたたちの限界だったのですよ・わたくしはクズゴミたちとは違います」
死者を汚く罵り少女はくるりと振り向いた。
澄みわたった上空には満ち足りた月が青白く輝いている。
アンリエッタは掌にのせるようにして月を眺める。蠱惑的なしたなめずりが唇を這った。
「今日は欠けた月が・きれいだわ……」
アンリエッタの言葉を待たぬうちに。
__夜空の月が爆ぜた。
●
「意外にすばしっこい。まるで猿ね」
唇を尖らせる。アンリエッタの追跡は容易ではない。
『魅惑』スキルの影響か、気配が途切れ途切れになる。
闇夜に溶け込んでいるのは、素早くしなやかな身体つきの女性。
頭脳は期待できず、無限とも思われるほどの体力だけが取り柄のミリアの姿だ。
「ナチュラルに誰かに馬鹿にされてる気配がするけど」
「いつものことじゃないですかにゃー」
ミリアの肩から人の声がする。
故あって黒猫の姿になった人造人間、ミリアの母ペニーワイズがすました顔で座っていた。
ミリアは納得いってない顔で返答する。
「いやお母さんマジでその口調でいくの?」
「だって猫ですにゃー」
「落ち着かないんだけど。てか、危険だから待っていて欲しかったっていうか。普通に肩にのってるけどさ?」
「ミリア小さいころ言ってたじゃないですかにゃー。お話できる妖精さんキャラがほしいってー」
「だからといってお母さんが肩に乗ってるのわたし的にかなりシュールなんですけど」
「そんなことで悩まないのにゃー。ミリアってばケツの穴がちいさいんだからー」
「お母さん耳元で卑猥なこといわないでっ!?」
顔を真っ赤にして照れるミリア。うぶである。
ペニーワイズ扮する黒猫は前足で顔をしきりに洗った。尻穴という言葉を娘に言ってしまい照れている。お前も恥ずかしかったのかよ。なんで言ったんだよじゃあ。
母娘ともに緊張感のない追跡だが、逆に固くならずにすんでいるというか、ペニーワイズの目的はそれであった。
緊張は焦りを生む。焦りはミリアの力を、良さを最大限引き出せないと母は知っている。
(ミリア、あなたは強い。自信をもってほしいですー)
「わたしケツの穴小さくないもん」
(それは小さくあってほしいですー)
「みつけた……どうしよう、わたしが一番最初にみつけちゃった」
眼前。
金色巻髪ツインテールの少女が大きな岩の上に立っていた。
一見すると良家のお嬢様、育ちがいい美少女にみてとれる。しかし彼女の周囲に生物の気配が一切ない。
違和感がある。
真っ赤なドレスが美しい……。思わず見とれてしまうミリア。しかし月に掛かった雲が晴れたとき、ミリアは心のそこから冷えていく感覚を味わう。
……血で染まっているんだ、あのドレス。人間の血で。
あの少女こそわたしを操ってセツカを襲わせた犯人、『魅惑』のアンリエッタ。
「お久しぶり。ようこそクソ馬鹿女さん? おめおめと・誘きだされた感想はいかが?」
口が裂けたような笑みを浮かべる魅惑の少女は落ち着いていた。
真っ赤な血で染まったドレス、血で装飾された化粧をみてミリアは理解する。
そうか、奴は逃げていたんじゃない。最高に楽しむためにここまで移動していたのだ、と。
アンリエッタは強い。そんなの最初からわかってるし。
ミリアは相手の実力を理解した上で笑い、煽ってみせる。
「馬鹿はあんたよ変態金髪女。わざとよわざと。ばぁーかっ……おならぷー。ぷりぷり」
(やめてミリア……なんかその煽り母にも効くにゃー。育て方間違ってないよね?)
ミリアの渾身の煽りを受け。
アンリエッタの整った眉がピクリと動いた。
「殺害・決定です!」
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