『殺す』スキルを授かったけど使えなかったので追放されました。お願いなので静かに暮らさせてください。

晴行

文字の大きさ
上 下
21 / 149
一章

遺跡ダンジョンを×そう!その5

しおりを挟む


「げひげひ。聖女様のご連絡通りですねえ。馬鹿な下民がこちらを狙ってやってくるという話は本当でしたか。弱そうな黒髪が一人と、剣鬼のミリアさんですな。あとはガキが三びき。ほう、なかなかの美しい……ん?」

 45階層。
 俺たちは金ぴか鎧の気持ち悪い巨漢に出くわした。
 最初はオークかと思ったが、レーネがこう叫んだのでやっと違うと気づけたんだ。

「あれは……ボブリス伯爵です!! もうこんなところまで、ううぅ」

 あいつがボブリスらしい。
 ビクリと体を震わせたレーネは、そのまま棒立ちになってしまう。
 やはり以前痛め付けられた記憶がフラッシュバックするみたいだ。可哀想に、怯えてしまうレーネ。
 金ぴかオーク改めボブリスは、レーネの姿を発見しニタァと笑みを浮かべる。
 やばいな。あれを見ただけで逆流性食道炎になってしまいそうだ。

「あれあれ? ぼっこぼこに壊して深淵の森に捨てたレーネじゃないですか? あれあれあれ? しかもめっちゃかわいくなってる? おかしいな。顔の骨とかめっためたにしてやったから、もう二度と治らないはずだったんだけど?」

「ひぅっ……!?」

 金ぴかはにやにやしながら拳を振り上げるポーズをとるが、それだけでレーネは怯えてしまう。
 それだけの暴力を奴から受けたのだ。
 ボブリスは鎖をジャラジャラとさせ顔を歪ませ笑った。
 何人もの獣人女が裸で繋がれていて、苦しそうにうめく。
 ボブリスはレーネの顔をみて気持ち悪い舌なめずりをする。

「おいおい奴隷のくせにダントツで可愛いな。捨てたのは早計だったか? ホラ早く戻ってきなよ? さっさとしないとまたメタメタにすんぞ奴隷が。今度は反抗するんじゃないぞ? まだ初めてだよね? 使わずに捨てたのはもったいなかったな。最後まで気持ちよくしてやるから、さっさとこっちに来なさい」

 ボブリスの言葉でぶるぶると震えるレーネ。
 レーネは振り向き俺を一瞥する。
 大丈夫さ。そうだろ?

「このっ……」

 見かねたミリアが剣に手をかける。
 俺は黙ってそれを制止した。ミリアは目を見開いてこちらを睨み付けてくる。
 あんなにレーネが怖がっているのに、クズが目の前にいるのに助けないのか?
 ミリアはそう言いたいらしい。
 だが。

「…………です」

「え? なんておっしゃりましたレーネ。さっさとそちらの男は放置して、こっちに戻りなさい。生きてるなら奴隷契約はまだ有効だ。あなたは死ぬまで僕の奴隷なんですよ。はははっ。死んでれば僕から逃げられたのにねえ」

「うるさいです!! 私に話しかけるなクズ!!」

「えっ」

「お前なんかこわくない。お前なんかもうしらない。ご主人様はセツカ様だけだ!! お前なんか大きらいだっ。クズっ!!」

 しっかり言えたな。
 ボブリスの表情は見ものだ。
 絶対に反抗されないと考えていた女の子からまさかの言葉を投げ掛けられて、口を開けて放心している。
 そう言われて当たり前のことをしているくせに、そんなにショックだったのだろうか?

「ど、どうして……奴隷契約を結んだレーネが生きてるなら、僕に反抗的な態度はとれないはずだ!! どうして僕の悪口を言うんだくそっ。いったい何が、どんな手を使ったっ!!」

 ボブリスの奴が今度は俺を睨んできた。
 まあ簡単に言えば奴隷契約を殺したからなんだが、あいつに説明する必要はないだろう。
 それよりも確認しておくべきことがひとつあったな。

「ボブリス。不死者の心臓を手に入れて何をするつもりだったんだ? まさか本気で国を支配しようとか考えていたのか?」

「はははっ。まさか!! 僕はただ金のためにやっているに過ぎません。冒険者も、貴族も、全ては金のため。金さえあればホラ。命だって買えちゃうんですよ?」

 ジャラ……と鎖を引き寄せたボブリス。
 奴隷の少女が引きずられ、彼の前に立たされる。

「獣人は優秀です。女でも人間より力があるし、夜の相手も積極的ですからねえ。今回も選りすぐりを10匹連れてきました。途中で肉壁にして4匹捨てましたが、そのお陰で僕は無傷で45層までやってこれました。どうして他の人はやらないんでしょうねえ?」

 ボブリスは少女をひとり、強引に鎖を引っぱり立たせた。
 そして少女の頬をねっとりと舐め回す。
 涙を流しながら立ち上がった猫獣人の少女は、小さなナイフを握っていた。
 ああやって無理矢理戦わせて自分だけ後ろでふんぞりかえっているのか。
 なるほどな。こういうタイプね。

「金は誰から入るんだ? 国か? 誰かが不死者の心臓を欲しがっているのか?」

「馬鹿ですね。言うわけないでしょう?」

■――心理障壁を『殺し』ます。全て口を割らせます。

「そんなの、聖女様とグルに決まってるじゃないですか。僕が不死者の心臓を欲しがっているという情報を流してあなたを動かす名目をつくり、一方で聖女様はクラスメイトを引き連れた戦闘訓練を名目にこのダンジョンへ戦力を集中させるのが目的らしいですよ? 僕は不死者の心臓と、あなたの身柄を引き換えに莫大な金を得る約束をしているので、あとは奴隷たちを使ってあなたを捕らえれば任務終了というところですかね? 剣鬼のミリアは少し予想外ですが、僕の戦力で十分足止め可能です。つまり、僕の目的はあなたをここに誘き出すことです。聖女様が何をお考えかは全ては知りませんが、あなたを捕まえて実験でも行うつもりなんじゃないですか?……ハッ!? ど、どうして僕は喋ったんだ!?」

 ボブリスは簡単に口を割った。
 詰まる所が、今回の話は聖女とボブリスの協力プレイで、俺がまんまと仕掛けに嵌まった形になるらしい。
 へえ。俺をダンジョンに呼んで、身柄を拘束するつもりなのか。
 あの聖女。あのクソ女。
 こんなクズとグルになってまで、わざわざ神経逆撫でしてきやがって。
 一度は捨てた俺を捕らえるつもりでいるのか。へー。
 大方イシイあたりに俺が生きていることを聞いたのだろう。
 使えないと思った『殺す』スキルが使えていることに焦ったのかもな。
 俺はボブリスを指差し、こう告げた。
 
「さて。本来命乞いで話すべきことまで、全部話してしまったお前の命の価値は、今やホコリ以下のゴミクズになったと理解できているか?」

 ボブリスに事実を突きつける。今やこいつの利用価値はゼロ以下だ。
 しかし奴はまだ勝てる気でいるらしく、奴隷たちに檄を飛ばしている。

「ちっ。黙れ!! お前たち、あの男を捕らえた者には僕とらぶちゅっちゅの権利をやろう。捕まえられなかった者は『処分』だ。わかったかい? さっさとあの無礼者の口を黙らせなさい。お前たちには金が掛かっているんだからな!!」

 などと理不尽な指示を奴隷女たちに出している。
 捕まえても捕まえなくても最悪じゃんそれ。
 しかし処分とは死を意味するのか、怯えた獣人女の奴隷たちは鋭い視線を俺へと向けてくる。
 差し迫った死の気迫だ。あの娘たちの能力は高いし。油断はできない。
 と、レーネが拳を構える。

「ご主人様、わたしに、レーネにお任せください」

 一歩前へ出るレーネ。もう震えてはいなかった。

「わかった」

 信頼し、任せる。
 家族をボブリスによって失ったレーネにとって、奴は仇であり乗り越えるべきトラウマだ。
 俺はレーネに任せることにした。

「あはははは!! まさか!! レーネ、君が戦うのかい!?!? 馬鹿だよねえ。お前なんか顔だけが取り柄で戦闘力は皆無のゴミ。育ったら種付けするだけが価値だったのにウザいくらい口だししてくるから顔面ボコボコの刑にしてやったのをもう忘れたのか? いいか、奴隷はご主人様のために死ぬことこそ幸せなんだぞ? それを邪魔してきたお前は僕にあれだけ殴られて、まだ学習できないと見える。いいかい? この子たちは君の5億倍は強い戦闘用の獣人奴隷さ。さあ、君たちレーネを裸にするんだ。そしてじっくりといたぶってあげなさい!!」

「だいじょうぶ。きぜつするだけです」

「えっ!? どうしたん!?!? みんな、どうして寝てる? おい起きろ!! 眠れなんて指示は出してないぞ!! ホラさっさとレーネを……えっ!?!? も、もしかしてこれ、みんな気絶してる!?」

「はい。みえませんでしたか? わたしがみんなの首を叩いて眠らせました」

「ば、ばぁーか騙されるか!! なあみんな、そういう冗談は僕嫌いだな!? はやく起きてレーネを殺せ。さっさとしないと処分だぞ? ……どうして起きない。冒険者レベルでいったらA級の戦闘力はあるだろう!! おい……」

 コキコキと指を鳴らすレーネを見て、ボブリスはようやくそのヤバさに気がついたらしい。遅いよ。
 ボブリスは腰に下げた大剣を勢いよく鞘から引き抜いた。
 
「グレートミスリルソード!!!! はははっ!! 僕が戦えないとでも思ったかい!? 残念だったな下民め!! 僕が一番高い装備を身に付けているに決まっているだろう馬鹿め!! 掛かってこいよ裏切り奴隷がっ!!」

 足腰震えてますけど、大丈夫ですかね?

しおりを挟む
感想 193

あなたにおすすめの小説

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆ 【あらすじ】 どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。 神様は言った。 「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」 現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。 神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。 それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。 あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。 そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。 そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。 ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。 この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。 さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。 そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。 チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。 しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。 もちろん、攻略スキルを使って。 もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。 下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。 これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。 【他サイトでの掲載状況】 本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~

WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
 1~8巻好評発売中です!  ※2022年7月12日に本編は完結しました。  ◇ ◇ ◇  ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。  ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。  晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。  しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。  胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。  そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──  ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?  前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

処理中です...