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第一期
それぞれの過去と思い 三話
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何分かたちパン屋へと入れた。早速店員さんを探し出し、聞きに行った。若い店員さんで綺麗だった。
ライが店員さんを呼ぶと店員さんは呆然と立ち尽くしていた。
「あ、あの」
「あ、す、すみません。何でしょうか」
「ここで売られている期間限定のショコラパンっていつ頃に発売されますか?」
「あ、えっと、10日から20日までです」
「分かりました。あと先程こちらに目つきの悪い男の子きませんでした?」
目つきの悪い……ってイリスのことか。イリスが聞いたら怒るだろうな。
ルーミが心の中で苦笑している。
「はい。来ましたよ。あなた達と同じ質問をされました」
「分かりました。ありがとうございます」
店員さんにお礼を言い外に出る。
さて、イリスはどこに行ったのだろう。二人とも思い当たるところを出歩いたがイリスは見当たらなかった。
仕方なくカフェに戻るとイリスがいた。オースタさんによると、すれ違いで帰ってきてたらしい。
イリスはいつも以上に真剣な顔をしている。何か収穫はあったのだろうか。
ここで聞く訳にもいかず夜、部屋に呼ぶことにした。
「それで?収穫はあったの?」
「ああ、チュラとマスターが出かけた日とマスターがいなくなった日は近いと思う。完全に一致かは分からないが、おばさんがチュラに貰ったパンがあった。それは、期間限定のパンで、そのパンを売っている日が10日から20日まで。そしてさっき、オースタさんに聞いたところマスターが消えたのは12日だった」
結構絞り込めた。これでイリスが言っていたことがあっている可能性が高い。
「それで、どうするの?チュラさんの偽物がいると分かっても、いつ入れ替わっているのかが分からなきゃ捕まえられないわ。それに、相手は相当のやり手だと思うわ。簡単には捕まえらない」
ライも真剣になって言う。
相手は国の騎士たちでさえも捕まえることができなかった相手。そして、スキルの詳細もよく分かっていない。
そんな危険な相手に素人三人がかなうわけない。そんなことは三人はよく分かっている。
「このことを館のおばさんに話して私たちは退散しない?後は上の人に任せた方がいいと思うの」
ライがイリスに語りかける。そうだ。最初にこんな事に首を突っ込むのは危険だ、と言ったのはイリスだ。
そんなことを言っていた張本人が自ら事件に関わろうとしている。
矛盾してるじゃないか。
ルーミが心の中で少し怒った。
「そうだが……どうせ上のものは俺らみたいな底辺の言葉なんか聞きやしないさ。ましてや、子供の意見なんて」
自信満々だったさっきまで顔は消え俯いている。
ライが店員さんを呼ぶと店員さんは呆然と立ち尽くしていた。
「あ、あの」
「あ、す、すみません。何でしょうか」
「ここで売られている期間限定のショコラパンっていつ頃に発売されますか?」
「あ、えっと、10日から20日までです」
「分かりました。あと先程こちらに目つきの悪い男の子きませんでした?」
目つきの悪い……ってイリスのことか。イリスが聞いたら怒るだろうな。
ルーミが心の中で苦笑している。
「はい。来ましたよ。あなた達と同じ質問をされました」
「分かりました。ありがとうございます」
店員さんにお礼を言い外に出る。
さて、イリスはどこに行ったのだろう。二人とも思い当たるところを出歩いたがイリスは見当たらなかった。
仕方なくカフェに戻るとイリスがいた。オースタさんによると、すれ違いで帰ってきてたらしい。
イリスはいつも以上に真剣な顔をしている。何か収穫はあったのだろうか。
ここで聞く訳にもいかず夜、部屋に呼ぶことにした。
「それで?収穫はあったの?」
「ああ、チュラとマスターが出かけた日とマスターがいなくなった日は近いと思う。完全に一致かは分からないが、おばさんがチュラに貰ったパンがあった。それは、期間限定のパンで、そのパンを売っている日が10日から20日まで。そしてさっき、オースタさんに聞いたところマスターが消えたのは12日だった」
結構絞り込めた。これでイリスが言っていたことがあっている可能性が高い。
「それで、どうするの?チュラさんの偽物がいると分かっても、いつ入れ替わっているのかが分からなきゃ捕まえられないわ。それに、相手は相当のやり手だと思うわ。簡単には捕まえらない」
ライも真剣になって言う。
相手は国の騎士たちでさえも捕まえることができなかった相手。そして、スキルの詳細もよく分かっていない。
そんな危険な相手に素人三人がかなうわけない。そんなことは三人はよく分かっている。
「このことを館のおばさんに話して私たちは退散しない?後は上の人に任せた方がいいと思うの」
ライがイリスに語りかける。そうだ。最初にこんな事に首を突っ込むのは危険だ、と言ったのはイリスだ。
そんなことを言っていた張本人が自ら事件に関わろうとしている。
矛盾してるじゃないか。
ルーミが心の中で少し怒った。
「そうだが……どうせ上のものは俺らみたいな底辺の言葉なんか聞きやしないさ。ましてや、子供の意見なんて」
自信満々だったさっきまで顔は消え俯いている。
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