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第一期
〜初心者ギルド開設!〜7話
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「やっと着いた~」
「結構すぐ着くんだな。便利なスキルだ」
イリスが珍しく感心している。ライは照れくさそうにしている。
「それじゃあ館に行こ!」
ご機嫌よくスキップしながら向かっていくライの背中を見ながらルーミも着いていく。
「あら、早速クエストをクリアしたのですね」
受付のおばさんがニコニコとしながら言ってきた。もうさっき撮った写真が届いているのか。
「今回の賞金は50ドルです」
おばさんは受付の机に袋に入ったコインをドンっと置いた。
「日本円にすると何円なの?」
「5000円よ。ここの世界ではこれみたいに、バラの絵柄が入っているのは一つ百円分。ひまわりの絵柄だったら千円分よ」
「へえ、花の模様で区別するんだ」
「君たち異世界転生者かい?」
ルーミとライが話していると横からおばさんが聞いてきた。
「はい。そうです」
「そうかいそうかい、最近はたくさんの異世界人がきているのか。分からないことがあったら聞いてちょうだい」
「はい。ありがとうございます」
「だったら一ついいか?」
さっきまで黙っていたイリスが受付のおばさんに向かって言う。
「俺たちは四級の魔物を倒すクエストに行った。それなのに、二級並みの魔物が出た。どうなってるんだ」
「ああ、そうだったのか。…それはよくあることなんだ。魔物を倒してほしいと申請しているのは村や街の人たちなんだけどな。そういう人たちの中にはお金を持っていないところもある。二級くらいの魔物を倒すにはまあまあな報酬が必要なんだけれど、報酬が出せないから四級などと偽って申請することもあるんだ」
「そういうことか。危うく大変な目にあうところだったんだぞ」
「すまないね。私たちにはどうすることまできないんだ。その場に行って何級の魔物か調べるには相当な人材が必要となる。そんな暇はないんだよ」
おばさんは悲しそうに言った。イリスもそこまで言われたらなんとも言えず
「まあ…分かったよ。しょうがないことだからな」
「みんな大変なんだろうね」
「それより君たち魔物をどうやって倒した?核をちゃんと壊したかい?」
「え?核?」
ルーミが聞き返す。核とはなんだろうか。
「ああ、魔物には必ず核というものがある。それを壊さなければ何度も蘇るはずだが」
ルーミとイリスはライを見る。レイもわかっていない様子だった。
「私たち核なんて壊しませんでしたよ。知らずに壊していたのかな」
「君たちの撮った写真を見たが、燃やされているだけで中は何もいじっていなかっただろ?核は内部にあるはずだが」
「え?じゃあどうして魔物は死んだのかな」
三人の頭にハテナが浮かぶ。さっぱりわからない。おばさんも不思議がっている。
「じゃあそれは想像で作り出されたものかもしれないね」
「想像?」
「結構すぐ着くんだな。便利なスキルだ」
イリスが珍しく感心している。ライは照れくさそうにしている。
「それじゃあ館に行こ!」
ご機嫌よくスキップしながら向かっていくライの背中を見ながらルーミも着いていく。
「あら、早速クエストをクリアしたのですね」
受付のおばさんがニコニコとしながら言ってきた。もうさっき撮った写真が届いているのか。
「今回の賞金は50ドルです」
おばさんは受付の机に袋に入ったコインをドンっと置いた。
「日本円にすると何円なの?」
「5000円よ。ここの世界ではこれみたいに、バラの絵柄が入っているのは一つ百円分。ひまわりの絵柄だったら千円分よ」
「へえ、花の模様で区別するんだ」
「君たち異世界転生者かい?」
ルーミとライが話していると横からおばさんが聞いてきた。
「はい。そうです」
「そうかいそうかい、最近はたくさんの異世界人がきているのか。分からないことがあったら聞いてちょうだい」
「はい。ありがとうございます」
「だったら一ついいか?」
さっきまで黙っていたイリスが受付のおばさんに向かって言う。
「俺たちは四級の魔物を倒すクエストに行った。それなのに、二級並みの魔物が出た。どうなってるんだ」
「ああ、そうだったのか。…それはよくあることなんだ。魔物を倒してほしいと申請しているのは村や街の人たちなんだけどな。そういう人たちの中にはお金を持っていないところもある。二級くらいの魔物を倒すにはまあまあな報酬が必要なんだけれど、報酬が出せないから四級などと偽って申請することもあるんだ」
「そういうことか。危うく大変な目にあうところだったんだぞ」
「すまないね。私たちにはどうすることまできないんだ。その場に行って何級の魔物か調べるには相当な人材が必要となる。そんな暇はないんだよ」
おばさんは悲しそうに言った。イリスもそこまで言われたらなんとも言えず
「まあ…分かったよ。しょうがないことだからな」
「みんな大変なんだろうね」
「それより君たち魔物をどうやって倒した?核をちゃんと壊したかい?」
「え?核?」
ルーミが聞き返す。核とはなんだろうか。
「ああ、魔物には必ず核というものがある。それを壊さなければ何度も蘇るはずだが」
ルーミとイリスはライを見る。レイもわかっていない様子だった。
「私たち核なんて壊しませんでしたよ。知らずに壊していたのかな」
「君たちの撮った写真を見たが、燃やされているだけで中は何もいじっていなかっただろ?核は内部にあるはずだが」
「え?じゃあどうして魔物は死んだのかな」
三人の頭にハテナが浮かぶ。さっぱりわからない。おばさんも不思議がっている。
「じゃあそれは想像で作り出されたものかもしれないね」
「想像?」
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