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見習い騎士

見習い騎士 ⑥

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「今日は一対一で対決してもらう。これから毎日やっていき、最終日に点数が一番高かった順番に一位から四位をつける。最下位の者になったものは…離脱してもらう」

サンザリカの言葉に四人は目をパチクリさせる。離脱?ここまできて?

「ということは騎士にはなれないということですか?」

「ああ、そういうことだ」

「厳しいな」

隣りにいたコルインがボソッと言った。

またなにか企んでんじゃないの。

深くため息をつく。

「それじゃあ早速始めるか。一回目はリオンネのコルイン、ルーセルとサイルスだ。それじゃあ位置について」

コルインってやつの強さがよくわからない。見た目は弱そうに見えるがそういうやつに限って強いからな。

最初は下見にしよ。

「それじゃあ始め」


その日はコルインに二回勝ち終わった。まあ手応えはあった。

「君強いね」

「ありがとう」

「…見た目に比べてクールだね」

「そうかな」

面倒くさいがために笑いながら適当に返す。それどもコルインは質問を止めなかった。

「なんで騎士になろうと?」

「……かっこいいと思ったから」

「へぇ、僕は叔父が騎士だったんだ。それでかっこいいなって思って、自分もああなりたいと思って騎士を目指してるんだ」

あんたの理由なんて興味ないわ。

「そうなんだ。いい夢だね」

微笑むとコルインは照れくさそうにした。

何コイツ褒められたいから言ったの。別にかっこよくないんだけど。何照れてんの。気持ち悪。

「あ、リオンネ。おつかれ」

「勝ったの?」

「いや、二回とも負けた。ルーセル強いよ」

「はは、ありがとう。これでもまだまだ鍛えなきゃ。今度はリオンネと戦ってみたいよ」

ニコニコしながらリオンネを見る。

「そうですね。私も戦ってみたいです」

めんどくさい。こういうキラキラしたやつ大嫌い。ウザい。

「四人ともそろそろ次の訓練だ。負けた人はグラウンド二十周。買った人は十五周だ」

「え?二十…」

シャリングは口をあんぐり開け呆然とした。

そんなシャリングを無視してさっさとカナリヤは走りに行った。

これが毎日続くのはちょっとキツイがしょうがないか‥

走りながらぼーっと考える。





それから、5ヶ月が過ぎた。

今日が試験の結果を出される。最下位は強制離脱。誰なのだろうと四人はソワソワしていた。

「一位、リオンネ。二位、ルーセル。三位、コルイン。四位、サイルスだ」

まさかの最下位。衝撃すぎて立っているだけだった。

「最下位の者は離脱‥ではないから大丈夫だ」

四人が一斉にサンザリカを見た。

「あれは嘘だよ。みんなに真剣に取り組んでもらうために言ったんだ。ごめんね」

サンザリカは笑いながら謝った。

ああ、今すぐにでもこいつの顔面を…と四人は一緒のことを考えていた。
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