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カナリヤの真相
カナリヤの真相ー④
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~小さい頃のカナリヤとルリスとハーネスト~
「ここだよ、僕の家」
「へぇ、自然に囲まれていて綺麗なところだね」
「いいな~」
ハーネストはカナリヤとルリスを自分の家へ案内した。
初めて二人とあったのは森の中ハーネストが迷っていた時の事だった。
カナリヤとルリスはいつものように森を探検して薬草を詰んでいた。その時遠くに人影が見えた。
そこに居たのはぐったりとしている男の子だった。それがハーネストだった。二人は力を合わせてハーネストを自分たちの家に運んだ。
それから二人が看病してくれたおかげでハーネストは何とか元気になった。それから三人で一緒に遊ぶようになった。
けれどあの日から全て変わってしまった。
その日はハーネストは用事があり、カナリヤとルリスの二人で遊んでいた。
ハーネストも用事を終わらせ、途中で二人のところに向かおうと準備していた時だった。
家の扉がドンッとなった。ハーネストは驚きドアを開けるとそこにはふらついて死んだ魚のような目をしたカナリヤがいた。
すぐに家へ入れた。外は大雨だったためカナリヤはビショビショだった。
ルリスが居ないことに気づきカナリヤに聞いたが何も話してくれなかった。ハーネストは一度カナリヤを家に返させた。
話はそれから聞こうと思った。
それから一週間が満たさない内にカナリヤはハーネストの家にやってきた。未だに元気が無い様子でビクビクしていた。
「カナリヤ!何があったんだ!ルリスはどうしたんだ?」
カナリヤは何も言わなかった。カナリヤの目には光がなかった。
ハーネストはカナリヤが落ち着くまで待っていようと思った。
するとカナリヤが重い口を開いた。
「ルリスは……死んだ……」
「え…?」
カナリヤの言葉をもう一度頭の中で繰り返した。
「ルリスが……死んだ……?どうしてだ?!なにがあった!」
「私のせいだ……私のせいでルリスは……」
カナリヤはその場で泣いた。今までカナリヤが泣いたところは見たことがなかった。
「落ち着いて、一体何があったんだ?」
「私とルリスいつもと同じところで遊んでいたの……けど…同じところじゃなくて…違うところに行こうって私がルリスに言ったのよ…それで…それで、もっと奥の山奥に行った……けど、それが間違いだった…そこには四メートルくらいある塀の中に大きな家見たいのがあった…私は気になって、近くにあった木に登って中を見たの……あんなの見なきゃ良かった」
カナリヤは怯えていた。ハーネストは真剣に聞いていた。
「ここだよ、僕の家」
「へぇ、自然に囲まれていて綺麗なところだね」
「いいな~」
ハーネストはカナリヤとルリスを自分の家へ案内した。
初めて二人とあったのは森の中ハーネストが迷っていた時の事だった。
カナリヤとルリスはいつものように森を探検して薬草を詰んでいた。その時遠くに人影が見えた。
そこに居たのはぐったりとしている男の子だった。それがハーネストだった。二人は力を合わせてハーネストを自分たちの家に運んだ。
それから二人が看病してくれたおかげでハーネストは何とか元気になった。それから三人で一緒に遊ぶようになった。
けれどあの日から全て変わってしまった。
その日はハーネストは用事があり、カナリヤとルリスの二人で遊んでいた。
ハーネストも用事を終わらせ、途中で二人のところに向かおうと準備していた時だった。
家の扉がドンッとなった。ハーネストは驚きドアを開けるとそこにはふらついて死んだ魚のような目をしたカナリヤがいた。
すぐに家へ入れた。外は大雨だったためカナリヤはビショビショだった。
ルリスが居ないことに気づきカナリヤに聞いたが何も話してくれなかった。ハーネストは一度カナリヤを家に返させた。
話はそれから聞こうと思った。
それから一週間が満たさない内にカナリヤはハーネストの家にやってきた。未だに元気が無い様子でビクビクしていた。
「カナリヤ!何があったんだ!ルリスはどうしたんだ?」
カナリヤは何も言わなかった。カナリヤの目には光がなかった。
ハーネストはカナリヤが落ち着くまで待っていようと思った。
するとカナリヤが重い口を開いた。
「ルリスは……死んだ……」
「え…?」
カナリヤの言葉をもう一度頭の中で繰り返した。
「ルリスが……死んだ……?どうしてだ?!なにがあった!」
「私のせいだ……私のせいでルリスは……」
カナリヤはその場で泣いた。今までカナリヤが泣いたところは見たことがなかった。
「落ち着いて、一体何があったんだ?」
「私とルリスいつもと同じところで遊んでいたの……けど…同じところじゃなくて…違うところに行こうって私がルリスに言ったのよ…それで…それで、もっと奥の山奥に行った……けど、それが間違いだった…そこには四メートルくらいある塀の中に大きな家見たいのがあった…私は気になって、近くにあった木に登って中を見たの……あんなの見なきゃ良かった」
カナリヤは怯えていた。ハーネストは真剣に聞いていた。
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