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カナリヤの真相

カナリヤの真相ー②

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「前言ってた通りあんたの部屋はこっちね。私はリビングにいる」

そう言い残し階段を降りていった。カナリヤは国外追放されても平然としている。これも想定内なのか。

シャリングはベッドに飛び込み伸びをした。周りを見渡し棚などを開いて見た。特に何も入っていなかった。

城から持ってきた荷物を取り出しせっせと支度を始めた。所持品も少なく十五分あまりで片付いた。

思ったよりも部屋は広く、棚もたくさんあったため余るほどだった。窓から日差しが入ってきて気持ちが良かった。

(田舎だからこそのいいこともたくさんあるな)

日差しを浴びながら伸びをして考えていた。

シャリングは窓の外を見ながら両親のことを考えていた。

親に連絡もせずカナリヤに着いてきてしまったが、本当にこれで良かったのか。

もしかしたら両親にも迷惑がかかるかもしれない。最初は不安でいっぱいだった。けれど、カナリヤをあのまま一人にさせたくなかった。

守ると決めたのだから最後まで守ろう。それが最初に決意したこと。

「はぁ、けどやっぱ不安だな」

カナリヤは未だに何も話してくれない。教えてと言っても自分で調べろと言うばかり。聞くことを諦め自分で探ろうとするも何も分からないことだけが分かった。

何となく予想はついたが一番大事な原因が分からない。

シャリングは大きくため息をついた。

「最近ため息をついてばかりだな…」

その時あることを思い出した。マリヤとカナリヤが毒を作っている最中に見つけた箱の中身。

それを見た時、シャリングの頭の中にある予想が浮かび上がってきた。

考えたくもなかった。けれど、箱の中にあるものはそうだと言わざるおえなかった。

聞こうと思っても聞くタイミングを逃してきた。だが、今日聞こうと決心した。

あの箱の中に器具と一緒に入っていた冊子の内容を。




支度を済ませリビングに向かうとカナリヤがお茶を飲みながら一息ついていた。今がチャンスだと思い、思い切ってカナリヤに聞いた。

「なあ、カナリヤ」

「ん?」

「……えっと…」

「何?ハッキリ言ってくんない?」

「分かった。今から真剣な話をするよ」

真っ直ぐにカナリヤを見た。カナリヤは面倒くさそうにしながらも聞こうとしてくれた。

「単刀直入に言う」
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