16 / 129
第二章
15 私が拾った苛められっ子 3
しおりを挟む
それから五日間でスピネルと私の距離が縮まった……訳もなく、最低でも五歩、出来ればそれ以上に距離を取りたいと言ってそれを実行している従者とそれを許す主という、一風変わった主従関係が出来た。
良いんだよ、細かいことは。
主従としては変だけど、これから仲良くなって友達になるのが目標なんだから。そして、友達に決まりなんてないのだ。
今日はおやつと水筒を持って屋敷の裏にある森でピクニックだ。
二人きりにならずにもう一人傍に付けるようにと言っていたお父様だったけど、スピネルが私のことを怖がって傍に寄らないどころか近寄ると遠ざかると話をしたら、哀れみの表情を浮かべて「あまり無理を言ってはいけないよ。スピネルが可哀想だから」とのたまった。そして、二人でいることを黙認してくれている。
いやいやいや、(将来の)友達に逃げられている私の方が可哀想だし。
「お嬢様、僕が先に立って宜しいですか?」
進行方向から風が吹いてくるのでスピネルは私の匂いを嗅がないように先を歩く。
五日前に名前を付けたときは、とてもオドオドしていたんだけどなぁ。スピネルはたった五日でしっかりはっきり物申すようになった。
これなら友達になる日も近いと思われる。
「お嬢様、もう二歩離れてください。近すぎます」
……残念ながら友達への道はまだ険しく長いようだ。
「スピネルはこれからどうしたいとかある?」
森林浴をしながら食べるおやつは美味しい。
「お嬢様のお傍にいますけど?」
「ありがと。でもさ、どうやったらいいのかは分からないけど、家族とか探したいと思わないの?」
「どうやったらいいのか分からないので考えてないです」
色彩に特徴があるからスピネルの出身地を割り出すのは簡単だと思っていたんだけど、お父様に聞いても彼と似た容姿の民がいる国に思い当たる場所は無いと言われてしまった。
この国から遠く離れた閉鎖的な国か、全く国交の無い、それこそ島国の少数民族かもしれないと。
つまり、手掛かりは無しだ。
「そっかぁ。私はスピネルがずっと傍にいてくれたらいいなぁと思っているけど、スピネルが家族を探したいとか、他にしたい事が出来たとかあったら応援するから遠慮しないで言ってね?」
「ありがとうございます。でも、今は何も考えられないです」
そりゃそうだよね。私が彼を拾ってからまだ半月だ。なので、大きくなってそういう気持ちが出てきた時は言ってくれと頼んでおく。
余談ですが、私とスピネルは3メートル位離れた場所に配置した敷物の上にそれぞれ一人で座ってお茶をしている。一応、向き合ってはいるけどピクニック感は薄い気がする。
もちろん私が風下だ。
「お嬢様はこれからどうしたいとかいうものはあるんですか?」
「剣と魔法!両方ともお勉強を一杯一杯頑張って、魔法剣士になる!」
「……ふっ」
鼻で笑われた!スピネルは笑った後で申し訳なさそうにこちらを見たが、まだ頬が緩んでいるのは何故だ。
「お嬢様、それは難しいのでは?」
「やってみなくちゃ分からない。私、剣の才能はあると思うんだよねー。魔法はまだこれからだけど。あ、あと、したいことというか、こうなって欲しいなぁっていうのはある」
「そうですか」
いや、違うでしょ。そこは”それは何ですか?”って聞くところでしょ。いいよ、聞かれなくても言っちゃうから。
「スピネルとお友達になりたい!」
スピネルが私の匂いに慣れたら友達になれるよね?怖くなくなれば平気だと思うんだ。
「無理です」
「即答!いや、少しは考えてよ。私の匂い、そんなに怖い!?慣れてくれるんだよね?」
体臭なら改善できてもフェロモンとかだったらどうしていいのか分からないので、スピネルが慣れてくれることを願っている他力本願な私。
「お嬢様の匂いは怖いですけど、そうではなくて。お嬢様は公爵家令嬢で、僕はどこの馬の骨とも分からない毛色の変わった従者です。お嬢様のお友達には相応しくありません。今は僕しか年の近い人間がいないから仕方ありませんけど、そのうちお立場相応のお友達が出来ますよ」
「スピネルがいい」
「光栄です、お嬢様」
にっこり笑ったスピネルは意見を変える気はなさそうだ。この、頑固者め。
けど、スピネル以外に年の近い子を知らない私には、反論するだけの根拠が無い。
いいよ、そのうちなし崩しにしてやるから。
口を尖らせたまま不服を前面に押し出している私に動じもしないスピネルは、強情っ張りなだけに一度お友達になれれば理由も無く反古にするようなことはしないだろう。
ふっふっふっ。
元々、私の匂いに慣れてもらってからって思ってたんだから、長期戦でもどんとこいだ。
すると、森の奥の方から馬の嘶きが聞こえてきて私とスピネルは目を見合わせた。
「お屋敷の馬が逃げ出したんでしょうか?」
この森に野生馬がいるとは聞いていないが、しっかりと面倒を見ているファルナーゼ騎士団や馬車用の馬たちが逃げ出したとは考えにくい。
ファルナーゼ家の屋敷の裏には大きな森があるが、ここは王都なのでそれほど自然豊かではなくふらりと馬が迷い込んで来られるような場所ではない――らしい。
らしいというのは、私は屋敷の外はこの森しか知らないからだ。
荒々しい馬の雄叫びのような声と、蹄を地面に叩きつけるような爪音。争っているかのような気配。
馬の喧嘩?
「お嬢様、屋敷に戻りま……お嬢様ぁぁぁああ?」
野生馬かなー、逃げ出した馬かなー。うちの屋敷の馬じゃなくても、貸し馬車屋や騎獣屋から逃げて迷い込んだ可能性もある。
スピネルの声を背中に聞いてはいたけれど、うちの屋敷の森に迷い込んだ子なら確認して保護しなきゃだし。先ずは確認だ。
”お嬢様”という呼び掛けがコーリン夫人と同じようなテンションだったのはちょっと笑った。
良いんだよ、細かいことは。
主従としては変だけど、これから仲良くなって友達になるのが目標なんだから。そして、友達に決まりなんてないのだ。
今日はおやつと水筒を持って屋敷の裏にある森でピクニックだ。
二人きりにならずにもう一人傍に付けるようにと言っていたお父様だったけど、スピネルが私のことを怖がって傍に寄らないどころか近寄ると遠ざかると話をしたら、哀れみの表情を浮かべて「あまり無理を言ってはいけないよ。スピネルが可哀想だから」とのたまった。そして、二人でいることを黙認してくれている。
いやいやいや、(将来の)友達に逃げられている私の方が可哀想だし。
「お嬢様、僕が先に立って宜しいですか?」
進行方向から風が吹いてくるのでスピネルは私の匂いを嗅がないように先を歩く。
五日前に名前を付けたときは、とてもオドオドしていたんだけどなぁ。スピネルはたった五日でしっかりはっきり物申すようになった。
これなら友達になる日も近いと思われる。
「お嬢様、もう二歩離れてください。近すぎます」
……残念ながら友達への道はまだ険しく長いようだ。
「スピネルはこれからどうしたいとかある?」
森林浴をしながら食べるおやつは美味しい。
「お嬢様のお傍にいますけど?」
「ありがと。でもさ、どうやったらいいのかは分からないけど、家族とか探したいと思わないの?」
「どうやったらいいのか分からないので考えてないです」
色彩に特徴があるからスピネルの出身地を割り出すのは簡単だと思っていたんだけど、お父様に聞いても彼と似た容姿の民がいる国に思い当たる場所は無いと言われてしまった。
この国から遠く離れた閉鎖的な国か、全く国交の無い、それこそ島国の少数民族かもしれないと。
つまり、手掛かりは無しだ。
「そっかぁ。私はスピネルがずっと傍にいてくれたらいいなぁと思っているけど、スピネルが家族を探したいとか、他にしたい事が出来たとかあったら応援するから遠慮しないで言ってね?」
「ありがとうございます。でも、今は何も考えられないです」
そりゃそうだよね。私が彼を拾ってからまだ半月だ。なので、大きくなってそういう気持ちが出てきた時は言ってくれと頼んでおく。
余談ですが、私とスピネルは3メートル位離れた場所に配置した敷物の上にそれぞれ一人で座ってお茶をしている。一応、向き合ってはいるけどピクニック感は薄い気がする。
もちろん私が風下だ。
「お嬢様はこれからどうしたいとかいうものはあるんですか?」
「剣と魔法!両方ともお勉強を一杯一杯頑張って、魔法剣士になる!」
「……ふっ」
鼻で笑われた!スピネルは笑った後で申し訳なさそうにこちらを見たが、まだ頬が緩んでいるのは何故だ。
「お嬢様、それは難しいのでは?」
「やってみなくちゃ分からない。私、剣の才能はあると思うんだよねー。魔法はまだこれからだけど。あ、あと、したいことというか、こうなって欲しいなぁっていうのはある」
「そうですか」
いや、違うでしょ。そこは”それは何ですか?”って聞くところでしょ。いいよ、聞かれなくても言っちゃうから。
「スピネルとお友達になりたい!」
スピネルが私の匂いに慣れたら友達になれるよね?怖くなくなれば平気だと思うんだ。
「無理です」
「即答!いや、少しは考えてよ。私の匂い、そんなに怖い!?慣れてくれるんだよね?」
体臭なら改善できてもフェロモンとかだったらどうしていいのか分からないので、スピネルが慣れてくれることを願っている他力本願な私。
「お嬢様の匂いは怖いですけど、そうではなくて。お嬢様は公爵家令嬢で、僕はどこの馬の骨とも分からない毛色の変わった従者です。お嬢様のお友達には相応しくありません。今は僕しか年の近い人間がいないから仕方ありませんけど、そのうちお立場相応のお友達が出来ますよ」
「スピネルがいい」
「光栄です、お嬢様」
にっこり笑ったスピネルは意見を変える気はなさそうだ。この、頑固者め。
けど、スピネル以外に年の近い子を知らない私には、反論するだけの根拠が無い。
いいよ、そのうちなし崩しにしてやるから。
口を尖らせたまま不服を前面に押し出している私に動じもしないスピネルは、強情っ張りなだけに一度お友達になれれば理由も無く反古にするようなことはしないだろう。
ふっふっふっ。
元々、私の匂いに慣れてもらってからって思ってたんだから、長期戦でもどんとこいだ。
すると、森の奥の方から馬の嘶きが聞こえてきて私とスピネルは目を見合わせた。
「お屋敷の馬が逃げ出したんでしょうか?」
この森に野生馬がいるとは聞いていないが、しっかりと面倒を見ているファルナーゼ騎士団や馬車用の馬たちが逃げ出したとは考えにくい。
ファルナーゼ家の屋敷の裏には大きな森があるが、ここは王都なのでそれほど自然豊かではなくふらりと馬が迷い込んで来られるような場所ではない――らしい。
らしいというのは、私は屋敷の外はこの森しか知らないからだ。
荒々しい馬の雄叫びのような声と、蹄を地面に叩きつけるような爪音。争っているかのような気配。
馬の喧嘩?
「お嬢様、屋敷に戻りま……お嬢様ぁぁぁああ?」
野生馬かなー、逃げ出した馬かなー。うちの屋敷の馬じゃなくても、貸し馬車屋や騎獣屋から逃げて迷い込んだ可能性もある。
スピネルの声を背中に聞いてはいたけれど、うちの屋敷の森に迷い込んだ子なら確認して保護しなきゃだし。先ずは確認だ。
”お嬢様”という呼び掛けがコーリン夫人と同じようなテンションだったのはちょっと笑った。
0
お気に入りに追加
197
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
【完結】公女が死んだ、その後のこと
杜野秋人
恋愛
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞しました!】
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。
◆この作品は小説家になろうでも公開します。
◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
悪役令嬢、モフモフ温泉をおばあちゃんの知恵で立て直したら王妃にジョブチェン?! 〜やっぱり『医者の嫁』ライフ満喫計画がまったく進捗しない件~
華梨ふらわー
恋愛
第二王子との婚約を破棄されてしまった主人公・グレイス。しかし婚約破棄された瞬間、自分が乙女ゲーム『どきどきプリンセスッ!2』の世界に悪役令嬢として転生したことに気付く。婚約破棄に怒り狂った父親に絶縁され、貧乏診療所の医師との結婚させられることに。
貧民街の生活が改善し、診療所も建て直せそうか……と思いきや、獣人らからも助けを求められることに。大聖女のチート技で温泉の源泉を発見!今度はおばあちゃんの知恵を使って温泉宿を経営することに。『医者の嫁』ハッピーセレブライフ計画の進捗状況はやはり停滞中です。
『悪役令嬢、追放先の貧乏診療所をおばあちゃんの知恵で立て直したら大聖女にジョブチェン?! 〜『医者の嫁』ライフ満喫計画がまったく進捗しない件〜』の続編となります。
『小説家になろう』で2万ptを達成しましたので、番外編を不定期で更新していきたいと思います。
また新作『盲目の織姫は後宮で皇帝との恋を織る』も合わせてお楽しみいただけると幸いです。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる