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第四章『葵と結衣』
第二話「SとSの協力」★
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「――まあ最初に言った通り、協力ならできますよ。ですよね、新様」
「ん……まぁ、それは面白そうだからアリかな」
「協力?」
二人がなにやら意味深に、結衣を覗き込む。
嫌な予感がする。何か地雷を踏んでしまったようだ。
しかし、こういう直感めいたものは、大抵気付いた時には手遅れなのだ。
視界の端にはいつの間にか若い男性の店員がやってきて、淡々と料理を並べている。
なんだか……面倒な事が起こりそうな予感を感じる。
「一人では、できることにも限りがあるからね。葵と僕とで、結衣を責めたら、結衣どうなるかな。う~ん、ちょっと見てみたい」
「え~~と?」
結衣を置いていきながら、順調に話が進んでいく流れに、背中から冷や汗が流れる感触がする。
兎にも角にも、色々言いたいことはあるが。とりあえず、第三者がいる前でそういう話をしないで欲しいのだが……今ここで言った所で、スルーされてしまうのは文字通り目に見えていた。
「新様も私も、結衣様を愛しているのは同じです。でも一般的な恋愛と違って、別に取り合っているわけではないですから。独り占めする気はないですよ」
むしろ。葵はうっとりと目を細めて話を続けた。
「結衣様は新様のものです、それはわかっています。ただ私はそれに協力できて、あわよくば結衣様のえっちな姿が見れるなら、それで満足なんです!」
「――っ……!!」
結衣の顔は、湯気が出そうなくらい真っ赤だ。同性の相手に性的趣向をぶつけられているのだから無理もない。
新が結衣にくっついて、耳元で、しかし周りに聞こえるように言う。
「よかったね結衣~? 僕ら結衣一筋だから浮気の心配もないし、二人相手してたら、結衣の、乾く暇がないだろうね?」
「そんなこ……んっ……!」
何か反論しようとしたが、新に指を滑らすように太ももを撫でられて、結衣は小さく甘い声を漏らす。
躰をくねらせて指を払いのけたいが、そんなことをしたら店員に怪しまれてしまう。
結衣が抵抗出来ない事をいいことに、新は調子づいて結衣のスカートの中に手を忍ばせてきた。
「……っ!」
結衣はぴくりと体を震わせ、咄嗟に出かけた声を押し殺した。
店員に見られてはいないだろうが、声を出してしまったらさすがにバレる。それだけは避けたい。
(葵さん助けて……!)
この状況をどうにかして欲しい一心で、結衣は葵に目を配る。
しかし残念ながら、葵は何も言わず二人を見ながら、愉しそうにしていた。
当然結衣が何をされているのかは、彼女は気付いているのだろう。
というか嗤ってるしっ、楽しんでるし!
「葵さん……っ!」
「はい? なんですか? 結衣様」
名前を呼んでも、どこ吹く風と言ったように、気づかない振りをする。
「どうして欲しいか言って貰わないとわかりませんよ」とでも言いたげに。
そうこうしている間にも、新の手はスカートの中に侵入してきて、最終防衛ラインに手を掛けようとしていた。
ここまでされるとは思ってなかった結衣は、目を閉じて表情を歪める。
(あ、ああぁあ……も、もう駄目……)
そう思ったのも束の間、料理を並べ終えた店員が笑顔を作って「以上でよろしいでしょうか?」と聞いてくる。
気付いているのか、いないのか。結衣は緊張で心臓が跳ね上がるようだった。
「ありがとう」新が頷いたのを確認した店員が、何事もなかったかのように立ち去り、ほっと息をついた結衣。
「ん……まぁ、それは面白そうだからアリかな」
「協力?」
二人がなにやら意味深に、結衣を覗き込む。
嫌な予感がする。何か地雷を踏んでしまったようだ。
しかし、こういう直感めいたものは、大抵気付いた時には手遅れなのだ。
視界の端にはいつの間にか若い男性の店員がやってきて、淡々と料理を並べている。
なんだか……面倒な事が起こりそうな予感を感じる。
「一人では、できることにも限りがあるからね。葵と僕とで、結衣を責めたら、結衣どうなるかな。う~ん、ちょっと見てみたい」
「え~~と?」
結衣を置いていきながら、順調に話が進んでいく流れに、背中から冷や汗が流れる感触がする。
兎にも角にも、色々言いたいことはあるが。とりあえず、第三者がいる前でそういう話をしないで欲しいのだが……今ここで言った所で、スルーされてしまうのは文字通り目に見えていた。
「新様も私も、結衣様を愛しているのは同じです。でも一般的な恋愛と違って、別に取り合っているわけではないですから。独り占めする気はないですよ」
むしろ。葵はうっとりと目を細めて話を続けた。
「結衣様は新様のものです、それはわかっています。ただ私はそれに協力できて、あわよくば結衣様のえっちな姿が見れるなら、それで満足なんです!」
「――っ……!!」
結衣の顔は、湯気が出そうなくらい真っ赤だ。同性の相手に性的趣向をぶつけられているのだから無理もない。
新が結衣にくっついて、耳元で、しかし周りに聞こえるように言う。
「よかったね結衣~? 僕ら結衣一筋だから浮気の心配もないし、二人相手してたら、結衣の、乾く暇がないだろうね?」
「そんなこ……んっ……!」
何か反論しようとしたが、新に指を滑らすように太ももを撫でられて、結衣は小さく甘い声を漏らす。
躰をくねらせて指を払いのけたいが、そんなことをしたら店員に怪しまれてしまう。
結衣が抵抗出来ない事をいいことに、新は調子づいて結衣のスカートの中に手を忍ばせてきた。
「……っ!」
結衣はぴくりと体を震わせ、咄嗟に出かけた声を押し殺した。
店員に見られてはいないだろうが、声を出してしまったらさすがにバレる。それだけは避けたい。
(葵さん助けて……!)
この状況をどうにかして欲しい一心で、結衣は葵に目を配る。
しかし残念ながら、葵は何も言わず二人を見ながら、愉しそうにしていた。
当然結衣が何をされているのかは、彼女は気付いているのだろう。
というか嗤ってるしっ、楽しんでるし!
「葵さん……っ!」
「はい? なんですか? 結衣様」
名前を呼んでも、どこ吹く風と言ったように、気づかない振りをする。
「どうして欲しいか言って貰わないとわかりませんよ」とでも言いたげに。
そうこうしている間にも、新の手はスカートの中に侵入してきて、最終防衛ラインに手を掛けようとしていた。
ここまでされるとは思ってなかった結衣は、目を閉じて表情を歪める。
(あ、ああぁあ……も、もう駄目……)
そう思ったのも束の間、料理を並べ終えた店員が笑顔を作って「以上でよろしいでしょうか?」と聞いてくる。
気付いているのか、いないのか。結衣は緊張で心臓が跳ね上がるようだった。
「ありがとう」新が頷いたのを確認した店員が、何事もなかったかのように立ち去り、ほっと息をついた結衣。
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