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第七話 ~日常~ きよみ編
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~きよみの過去~
きよみには母親しかいない。
世間的にひとり親であったり、シングルマザー・母子家庭と呼ばれている環境できよみは過ごしている。
父親はきよみが幼いころに交通事故で亡くなってしまっていた。
きよみの母は、悲しみに明け暮れ三日三晩泣き明かしたという。
そんな母親の背中を見て、きよみは母と共に泣きあぐね、母と二人抱き合った。
そして、二人の絆はその日から深まり、同時に母親はきよみを立派な人間に育てるべく朝から夕方まで近所のスーパーで働き、きよみが不自由なく過ごせ、学習できる環境を作り上げるべく努力を欠かしていなかった。
そんな努力の甲斐あってか、きよみは高校まで進学することが出来た。
そして──。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
~きよみの日常~
たけると出会う前のきよみの一日。アイドルを目指している彼女は、日々アイドル雑誌に目を通していた。
そして、ある日夢見たアイドルのライブの観覧券を勝ち取った彼女は地元埼玉から東京へ足を運んでいた。
向かうは日本武道館。自宅を出て、電車に乗り、池袋で乗り換え、飯田橋駅で降り、そこから徒歩で向かう。その時間およそ一時間弱──。
ようやくたどり着いた彼女は、日本武道館の中へ足を運ぶ。
そして、中へ入ると、ステージ上にはきよみが今まで誌面上で見ていた夢見ていたアイドルたちの姿がそこにあった。
そこからきよみにとって心躍る時間が数時間に渡って過ぎ去っていく。
ひとときも休む暇もなく、はしゃぎまくるきよみ。周りのファンもあまりのはしゃぎように引いてしまうほどであった。
ライブ開始から五時間。沢山の歌を歌い、踊ったアイドルは数回のアンコール応答の末、ステージ上から退出し、ライブは終了となった。
時間は十五時まで回っていた。そして、そこからきよみは自宅へと帰宅した。
観覧者の中には遠方からやってきた者もいたようで、日帰りは難しいからとその日は東京で止まって翌朝の便で帰宅するという者もいた。
きよみはすぐ近くなので、電車で一時間ほど揺られるだけで帰宅することが出来る。
帰宅すると、きよみはそのライブでの出来事を何度も何度も反芻していた。
きよみが思っていたことはただ一つ。
『楽しかった──』
きよみには母親しかいない。
世間的にひとり親であったり、シングルマザー・母子家庭と呼ばれている環境できよみは過ごしている。
父親はきよみが幼いころに交通事故で亡くなってしまっていた。
きよみの母は、悲しみに明け暮れ三日三晩泣き明かしたという。
そんな母親の背中を見て、きよみは母と共に泣きあぐね、母と二人抱き合った。
そして、二人の絆はその日から深まり、同時に母親はきよみを立派な人間に育てるべく朝から夕方まで近所のスーパーで働き、きよみが不自由なく過ごせ、学習できる環境を作り上げるべく努力を欠かしていなかった。
そんな努力の甲斐あってか、きよみは高校まで進学することが出来た。
そして──。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
~きよみの日常~
たけると出会う前のきよみの一日。アイドルを目指している彼女は、日々アイドル雑誌に目を通していた。
そして、ある日夢見たアイドルのライブの観覧券を勝ち取った彼女は地元埼玉から東京へ足を運んでいた。
向かうは日本武道館。自宅を出て、電車に乗り、池袋で乗り換え、飯田橋駅で降り、そこから徒歩で向かう。その時間およそ一時間弱──。
ようやくたどり着いた彼女は、日本武道館の中へ足を運ぶ。
そして、中へ入ると、ステージ上にはきよみが今まで誌面上で見ていた夢見ていたアイドルたちの姿がそこにあった。
そこからきよみにとって心躍る時間が数時間に渡って過ぎ去っていく。
ひとときも休む暇もなく、はしゃぎまくるきよみ。周りのファンもあまりのはしゃぎように引いてしまうほどであった。
ライブ開始から五時間。沢山の歌を歌い、踊ったアイドルは数回のアンコール応答の末、ステージ上から退出し、ライブは終了となった。
時間は十五時まで回っていた。そして、そこからきよみは自宅へと帰宅した。
観覧者の中には遠方からやってきた者もいたようで、日帰りは難しいからとその日は東京で止まって翌朝の便で帰宅するという者もいた。
きよみはすぐ近くなので、電車で一時間ほど揺られるだけで帰宅することが出来る。
帰宅すると、きよみはそのライブでの出来事を何度も何度も反芻していた。
きよみが思っていたことはただ一つ。
『楽しかった──』
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