【 RUSH！(ﾗｯｼｭ!) 】短編集30

【 タイム・トラベラーズ 】

【 タイム・トラベラーズ】#04

ナビ「よしっ！出せっ～！」
天王寺「出ま～すっ！」
カプセル上の鉄の塊―
先が見えない直線上のトンネルを
猛スピードで滑るように滑走し、消えた…。

天王寺…初めてのJUMP―。
猛スピードに驚き、シートに体が
めり込み、どうなるかと心配―。
胃や臓器が口から出そうな感覚に襲われ、しかしスピードはまだ上がり続ける…。
死んだ…と思ったら突然、スピード感覚が失くなり、気付くと大きな衝撃と共に機体は止まった―。
         ﾄﾞﾄﾞﾄﾞ…

≪ ﾄｳﾁｬｸ ｼﾏｼﾀ… ≫ 機械音声

天王寺はシートと一体化していて中々、起き上がれなかった…。
天王寺「つ、着いたのか…？」
機体のハッチ( ﾄﾞｱ ) 開閉ボタンを押す―。ﾌﾟｼｭｰｯ―
ハッチが開く―。
場所は、大阪市の長居公園内―。
天王寺「し、静かだな…？」
時間  13：33
古墳、森の中だった…。
少しくらい音があっても
いいだろうに…？
車の音、鳥の声すら
聞こえない…。
天王寺は人気( ﾋﾄｹ )のある所まで
出てみようと歩きはじめ、街の様子を見に出掛けた…。

公園内に出た―。
人っ子一人いなかった…。
天王寺「こんなもんか…？」

お、おかしい…？

とにかく、道路を目指してみた―。

道路を見つけた―。

道路に出た、天王寺は唖然とした…。

つづく～