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第1章 最初の街

冒険者になろう

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冒険者とは魔物を狩ったり護衛、街のちょっとした雑用まであらゆる仕事が舞い込んでくる所謂なんでも屋なんだそうだ。

通りを歩いている途中で野菜を売っていたおばちゃんに道を聞きながらどうゆうギルドなのかを教えてもらった。

4階建ての建物を見ながらその事を思い出して入り口を見直す。入り口から冒険者らしき人や一般市民?が絶え間無く出入りしている。

「さてと、行ってみますか」

覚悟を決めて中へと入る。中はテーブルと椅子が綺麗に並べてられており、荒くれ者の集まりというより銀行とか郵便局を連想させる内装だった。

うん、絡まれるとか新人さんにいちゃもん付けてくるような人はいなさそうだね。異世界あるあるここに敗れたり!
カウンターに受付の男女が並んでおり、並ぶのならやっぱり女性の所でしょ!という事で、列に並んで待つことにした。

「次の方どうぞ」

順番が回ってきたのでカウンターにある椅子に座って受付の人と対面する。

おお!ブルーの髪にブルーの瞳、それは地毛なんだろうか?耳が尖ってるよ?

もしかしてエルフ?エルフなのか?

なら初異種族交流だよ!獣人とかドワーフとかいるのかなぁ

「・・・あのー、」

「あっ、すいませんちょっと妄想が暴走してしまって」

「ちょっと何言ってるのか分かりませんが、エルフは初めて見ましたか?」

おお!やっぱりエルフだった。耳に掛かった髪をかきあげるんじゃないよ!仕草できゅんとするじゃないか!

「・・あのー」

「おっと、暴走を気合い入れておきますね」

「うん、やっぱり何言ってるのかわからないわ」

「すいません。冒険者登録と、買い取りをお願いしたいのですが」

「畏まりました。では、冒険者登録に当たって試験を受けて頂きます。登録料金は25000ゴールドになります。」

「え!?」

お金、ここでもお金が必要なの!?

「どうされましたか?」

「えっと、手持ちがないので先に買い取りをお願いしたいのですが」

そう言ってバックからゴブリンの魔石とイノシシの魔石とドロップ品の牙をカウンターに置く。

「あら、魔石とボアの牙ですね。これはお一人で?」

「はい、そうです。」

受付のエルフさんは魔石を手に取り透かして見たりしながら検分している。

「少々お待ちください」

そう言って魔石と牙を持って奥へと歩いて行った。

それから数十分後、

彼女が袋を持って帰ってきた。

「魔石と牙の状態を確認して計算したところ、合計で16000ゴールドとなりました。どうぞ」

カウンターに1万と彫られたゴールドが1枚と、それより1周り小さい1000と彫られたゴールドが6枚置かれている。

た、足りない。てかあんなに頑張って倒したのにボア安くない!?
取り敢えず冒険者登録は後回しだ。先ずはお金を稼がないといけない。
何よりもお金は大事だと思い知らされた。
お金を受け取って立ち上がる。

「えっと、お金が貯まったらまた来ます。」

そして初めての冒険者ギルドは登録も出来ずにそそくさとその場を後にした。

「あー、参った。まさかの登録出来ずとか現実は小説と違って厳しい」

頭を掻きながら街を歩いて本日泊まる宿探しを始めた。


宿屋を見つけて中に入ると1階は食堂になっていて、日が傾いてきていたのか人がポツポツと食事をしていたり呑んだりしていた。


「いらっしゃいませ」

給仕をしていた女性がこちらに駆け寄ってくる。

「すいません、泊まりなんですが一部屋空いてますか?」

「はい、空いてますよ。1泊3000ゴールドです。食事付きなら4500ゴールドですね」

おっふ。いい金額するんだね。でも2日連続で野宿はキツイ。キャンプと思えば無くはないけど、魔物が出るしここの治安も分からないからね。

「分かりました。食事は無しでお願いします」

3000ゴールド払って部屋の鍵を貰い階段を上る。部屋は綺麗でベッドと机、椅子と1つづつ置いてあり、日本人としての感覚でも満足に受け入れられる環境だった。
何よりトイレとシャワーがあるのが一番感動した。
異世界と言ったら水周りが不便で苦労する、あるあるだったから、これは凄い嬉しい。

この世界の魔石は消耗品として活躍しており、魔石に属性のルーンを刻む事により火、水、風、光などに活用できる。
そして魔石の中の魔力が無くなると消えて消滅してしまうので市民には必需品となっている。
なので冒険者ギルドでは魔石の買取は誰からでも受け付けており、大きければ大きいほど内包されている魔力が多いので高く買い取りをしているみたいだ。

モノリスさん調べである

しかし、冒険者登録している人よりは安くなるらしい。世知辛い。

今日はもう疲れたのでシャワーを浴びて保存から惣菜を取り出して食べて寝る事にした。

明日からは金策に走らないとなぁ、はぁ。
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