2 / 16
真の実力
しおりを挟む
『バトルスタート』
ゲームマスターの掛け声とともに、戦闘が始まる。
ちなみに僕は今ガンストライク・オンラインというゲームのイベントの真っ只中である。
チャットを開きパートーナーである宵風に一言言っておく。
「任せたよ」
この時まだ僕は知らなかった。宵風の本当の実力を。彼女より弱い自分が仕切ってしまっている現状を恥ずかしくなることを。
戦闘が始まったとはいえ動きはまだない。そろそろ戦場をかき回してやるか。そう息巻いて、開けた土地で敵が来るのを待つ。もちろん相手がスナイパーである事も考えて縦横無尽に駆け回りながらだが。
ただひたすらに駆け回る。走って走って走って走って。こんな馬鹿な動きをしてるんだから、そろそろ敵が来るだろう。もしくは一発くらい銃弾を打って居場所をばらしてくれるだろう。そんな風に思っていたのだが、
カン、カン、カン
『フィニッシュ。勝者、チーム風車』
目の前に表示された勝者の文字。そして、その前にいる何もしていない自分自身。何がなんなんだか、
「えっ、うそ。なんで」
画面の外でクエスチョンマークを浮かべる僕。
「宵風さんに聞けばいいのか」
チャットを開き、今起こったことを聞く。
「今のってどうなったの?」
「いいところにいたので倒しました」
「俺の付近に寄ってきてた?」
「全然違うとこにいました」
ははっ……は?、全然違うとこにいる敵2人をそんなに早く撃破出来るか?一発ごとにリロードされるから、ぴったり二発と他の動作でギリギリだと思うんだけど。
ましてや、おびき寄せてないんだから敵がどこにいるのか判断つけるの難しいはずだし、近くにいたとしたらスナイパーは不利なんじゃないのか?
「おつかれさまです」
送られてきたチャットとともに戦場から広場へと戻された。
ただ走っただけだから、疲れてないんだけど。
広場に戻ると、スクリーンで見ていた観客の話し声がいたるところから聞こえる。
「チーム風車って、マジで風車みたいなのいたな」
「いや~風車回ってたね~」
「あのスナイパーどうなってんだ」
「風車www」
まてまて、言いたいことだらけなんだが。
まず一回戦目で戦ってたの俺らだけじゃないはずなのになぜ話題が全部俺らなんだ。
しかも俺の悪口ばっかじゃねーか。今となっては風車とか本当にあってるわ。もう嫌になっちゃうわ。本当。
ってか、宵風さんって何者なんだよ。仕切ってた俺とかマジでアホな奴じゃねーか
う~~~~~~
恥ずかしすぎる。
「宵風さん強すぎません?」
「気づいちゃった?ww」
う~~~~
恥ずかしすぎる。
「まっ、次も頑張りましょうや」
宵風さんからのメッセージ。
「は、はい」
「次も頼んだよ、風車くんww」
う~~~~
まじで死にたい。
チャットの主導権が宵風さんへと入れ替わった瞬間だった。
これから、どうなるんだよ………
もちろんこれからどんどん宵風さんがすごいことになる。
追記 すみません、都合上1話の言葉を弓から、銃に変え
た箇所があります。
ゲームマスターの掛け声とともに、戦闘が始まる。
ちなみに僕は今ガンストライク・オンラインというゲームのイベントの真っ只中である。
チャットを開きパートーナーである宵風に一言言っておく。
「任せたよ」
この時まだ僕は知らなかった。宵風の本当の実力を。彼女より弱い自分が仕切ってしまっている現状を恥ずかしくなることを。
戦闘が始まったとはいえ動きはまだない。そろそろ戦場をかき回してやるか。そう息巻いて、開けた土地で敵が来るのを待つ。もちろん相手がスナイパーである事も考えて縦横無尽に駆け回りながらだが。
ただひたすらに駆け回る。走って走って走って走って。こんな馬鹿な動きをしてるんだから、そろそろ敵が来るだろう。もしくは一発くらい銃弾を打って居場所をばらしてくれるだろう。そんな風に思っていたのだが、
カン、カン、カン
『フィニッシュ。勝者、チーム風車』
目の前に表示された勝者の文字。そして、その前にいる何もしていない自分自身。何がなんなんだか、
「えっ、うそ。なんで」
画面の外でクエスチョンマークを浮かべる僕。
「宵風さんに聞けばいいのか」
チャットを開き、今起こったことを聞く。
「今のってどうなったの?」
「いいところにいたので倒しました」
「俺の付近に寄ってきてた?」
「全然違うとこにいました」
ははっ……は?、全然違うとこにいる敵2人をそんなに早く撃破出来るか?一発ごとにリロードされるから、ぴったり二発と他の動作でギリギリだと思うんだけど。
ましてや、おびき寄せてないんだから敵がどこにいるのか判断つけるの難しいはずだし、近くにいたとしたらスナイパーは不利なんじゃないのか?
「おつかれさまです」
送られてきたチャットとともに戦場から広場へと戻された。
ただ走っただけだから、疲れてないんだけど。
広場に戻ると、スクリーンで見ていた観客の話し声がいたるところから聞こえる。
「チーム風車って、マジで風車みたいなのいたな」
「いや~風車回ってたね~」
「あのスナイパーどうなってんだ」
「風車www」
まてまて、言いたいことだらけなんだが。
まず一回戦目で戦ってたの俺らだけじゃないはずなのになぜ話題が全部俺らなんだ。
しかも俺の悪口ばっかじゃねーか。今となっては風車とか本当にあってるわ。もう嫌になっちゃうわ。本当。
ってか、宵風さんって何者なんだよ。仕切ってた俺とかマジでアホな奴じゃねーか
う~~~~~~
恥ずかしすぎる。
「宵風さん強すぎません?」
「気づいちゃった?ww」
う~~~~
恥ずかしすぎる。
「まっ、次も頑張りましょうや」
宵風さんからのメッセージ。
「は、はい」
「次も頼んだよ、風車くんww」
う~~~~
まじで死にたい。
チャットの主導権が宵風さんへと入れ替わった瞬間だった。
これから、どうなるんだよ………
もちろんこれからどんどん宵風さんがすごいことになる。
追記 すみません、都合上1話の言葉を弓から、銃に変え
た箇所があります。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
白と黒 5歳皇帝は白黒つけて容赦なく断罪する。
初老の妄想
ファンタジー
先代皇帝の急死に伴い、わずか5歳でリーベル皇国皇帝として即位したエリック。
頼るべき家族や信頼できる大臣が居ない中でも、彼には他人の本心を白い玉と黒い玉で判別できる特殊な能力と、頭の中にもう一人の人格を持っていた。
大人達の策謀や暗殺、国家の危機的状況を、2体の神獣「黒狼」と「白虎」に守られながら、幼い皇帝として解決していくエリックは、王としても人としても日々成長していく。
※残酷な描写が含まれております。 (不定期連載)
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる