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『平凡令嬢』、あり得ない事件に遭遇する
しおりを挟む「ツツェーリア。……婚約を、解消して欲しい」
王太子のその発言に、卒業パーティーに集まったほぼ全員が驚き彼らを見た。
そこには向かい合う王太子とツツェーリア アルペンハイム公爵令嬢。……王太子の斜め後ろにはセイラ、そしてその横に侯爵家令息と騎士団長令息マルクスが立っていた。
今日王太子とその側近達は目出たく王立学園を卒業し、学園で卒業生達を祝うパーティーが開かれていた。……そのパーティーがもうすぐ始まる、というところでの爆弾発言である。
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ミランダもそうだがおそらくここにいる誰もがこれは今王都の恋愛小説で流行りの『婚約破棄、そして婚約者への断罪』かと思ったのだが……、どうやら違うらしい。
「我らの婚約者は3人とも実に素晴らしい女性です。ひざまづいて愛を乞うべき方々。
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