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1-3.男娼王子の療養と王国のこれから
三十四話★
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「っ……あ、あぁあああっ♡」
何度も何度も最奥を突き、その守りが崩れる。
結腸を貫かれたフレデリック様は、仰け反り、喉をひきつらせながら絶頂に震えた。
「っ……」
絶頂に蠢く内部に動きを止めて快楽をやり過ごす。
目的は、淫紋への魔力の供給だから直ぐに射精しても問題ないのだが、男のプライドとして、あまり早く出すのは避けたい。
いや、フレデリック様の体を気遣うなら、直ぐに終わらせるのが理想なのだ。
だが……早すぎるのは男の沽券に関わる。だからこう……フレデリック様の体に負担をかけすぎず、だからと言って早すぎないくらいにしたい……。
そんな下らないプライドを捨てきれずにいたからか、俺の下で快楽に震えていたフレデリック様が俺へと力のない手付きで両手を伸ばした。
「ニコラ……動いては、くれないのか……?」
快楽の涙に濡れた青い瞳で俺を見上げながら、求めるように手を伸ばす姿に理性が揺れる。
傾国の美しさを持つフレデリック様が純粋に求めてくれているというのに……俺はなんと愚かなプライドを守ろうとしていたのか。
「ただちに」
「ぁ……♡」
俺を求める両腕へと身を滑らせ、フレデリック様の体へと覆い被さる。
力の抜けた両手が俺の背中に回り、近づいた視線に導かれるように唇を重ねた。
「んっ……っぅ♡」
舌を絡めながら、ゆるゆると腰を動かす。
「んんんっ♡」
新たに与えられる快楽にフレデリック様の腕に力が入る。それが求められているように感じて、更に動きを強めた。
「っあ♡あぁあっ♡」
結腸を越えた先と前とを抉られるように責め立てられ、フレデリック様の唇が離れる。
常に押し上げられる快楽に俺を締め付ける回数が増え、肉壁が蠢く。
その動きに俺も快楽を堪えきれなくなり、今一度深く腰を突き入れて最奥を越えた先で精を放った。
「っ……!」
「ぁあっ♡あぁあああっ♡」
中に注がれた熱にフレデリック様は顔を呆けさせながら快楽に浸る。
涙で潤んだ瞳のまま顔を蕩けさせ、白い首を晒す姿は艶めかしい。
射精後の余韻に浸りながら、フレデリック様の頬へと口付ければ、フレデリック様から顔を動かし、俺の唇へと口付ける。
「っ」
「んっ……ふっ♡」
互いに快楽の余韻を味わうように舌を絡め、抱き合う。
絡め合う舌も、重ねた体も、何もかもが心地よかった。
「あぁ……♡」
口付けを終え、名残惜しくもフレデリック様の中から俺を引き抜く。
萎えた陰茎が抜けると、俺の形に馴染んだアナルがぽっかりと口を開き、なによりもエロかった。
「風呂にいきましょうか」
「……いや、このままでいい」
「腹壊しますよ」
「いい」
くったりとベッドに横たわるフレデリック様へと声をかけるも首を横に振られる。
「……もう少し、お前のが中にあるのを感じたい」
説得するために言葉を探していたら、そんな事を言われて変な声が出そうになった。
……嬉しいと思ってしまうのは少し変態だろうか。
「わかりました。でも、少しだけですよ」
清める前のピロートークも有りだと自分に理由をつけてフレデリック様を抱き抱えるように横たわる。
「ご満足頂けましたか?」
「……ものたりんな。お前は?」
「……俺もです」
疲れた様子ながらも不満そうなフレデリック様に苦笑しながら答える。
「……続きは?」
「しません」
フレデリック様からの追加のおねだりを鉄壁の意志で断る。一回出した後の賢者タイムだからできる事だろう。
「フレデリック様の体調を優先したいので」
「……そうか」
仕方ないと諦め、俺の胸へと頭を寄せたフレデリック様の髪を指で梳く。細い金糸は、煌めきながら俺の指に絡み、滑り落ちていった。
「フレデリック様」
「……なんだ」
声をかければ、少し拗ねたような声が返ってくる。
「健康になったら互いに満足するまでしましょう」
「絶対だぞ」
「ええ」
正直、抱き潰す気しかしないのだが、フレデリック様が望むのなら抱き潰しても免罪符になるだろう。俺に対しても、フレデリック様に対しても。
機嫌の直ったフレデリック様と触れ合い、戯れに口付けを交わしながら時間を過ごす。
「そろそろ風呂に行きませんか?」
「……まあ、いいだろう」
一通り満足したのか俺の提案に頷いたフレデリック様を清浄魔法で清めたシーツに包んで風呂に向かう。
風呂でフレデリック様の中を清める際に理性が揺らいだが、踏みとどまった俺を誰か褒めてほしい。
以前の二の舞は勘弁したいからな!
何度も何度も最奥を突き、その守りが崩れる。
結腸を貫かれたフレデリック様は、仰け反り、喉をひきつらせながら絶頂に震えた。
「っ……」
絶頂に蠢く内部に動きを止めて快楽をやり過ごす。
目的は、淫紋への魔力の供給だから直ぐに射精しても問題ないのだが、男のプライドとして、あまり早く出すのは避けたい。
いや、フレデリック様の体を気遣うなら、直ぐに終わらせるのが理想なのだ。
だが……早すぎるのは男の沽券に関わる。だからこう……フレデリック様の体に負担をかけすぎず、だからと言って早すぎないくらいにしたい……。
そんな下らないプライドを捨てきれずにいたからか、俺の下で快楽に震えていたフレデリック様が俺へと力のない手付きで両手を伸ばした。
「ニコラ……動いては、くれないのか……?」
快楽の涙に濡れた青い瞳で俺を見上げながら、求めるように手を伸ばす姿に理性が揺れる。
傾国の美しさを持つフレデリック様が純粋に求めてくれているというのに……俺はなんと愚かなプライドを守ろうとしていたのか。
「ただちに」
「ぁ……♡」
俺を求める両腕へと身を滑らせ、フレデリック様の体へと覆い被さる。
力の抜けた両手が俺の背中に回り、近づいた視線に導かれるように唇を重ねた。
「んっ……っぅ♡」
舌を絡めながら、ゆるゆると腰を動かす。
「んんんっ♡」
新たに与えられる快楽にフレデリック様の腕に力が入る。それが求められているように感じて、更に動きを強めた。
「っあ♡あぁあっ♡」
結腸を越えた先と前とを抉られるように責め立てられ、フレデリック様の唇が離れる。
常に押し上げられる快楽に俺を締め付ける回数が増え、肉壁が蠢く。
その動きに俺も快楽を堪えきれなくなり、今一度深く腰を突き入れて最奥を越えた先で精を放った。
「っ……!」
「ぁあっ♡あぁあああっ♡」
中に注がれた熱にフレデリック様は顔を呆けさせながら快楽に浸る。
涙で潤んだ瞳のまま顔を蕩けさせ、白い首を晒す姿は艶めかしい。
射精後の余韻に浸りながら、フレデリック様の頬へと口付ければ、フレデリック様から顔を動かし、俺の唇へと口付ける。
「っ」
「んっ……ふっ♡」
互いに快楽の余韻を味わうように舌を絡め、抱き合う。
絡め合う舌も、重ねた体も、何もかもが心地よかった。
「あぁ……♡」
口付けを終え、名残惜しくもフレデリック様の中から俺を引き抜く。
萎えた陰茎が抜けると、俺の形に馴染んだアナルがぽっかりと口を開き、なによりもエロかった。
「風呂にいきましょうか」
「……いや、このままでいい」
「腹壊しますよ」
「いい」
くったりとベッドに横たわるフレデリック様へと声をかけるも首を横に振られる。
「……もう少し、お前のが中にあるのを感じたい」
説得するために言葉を探していたら、そんな事を言われて変な声が出そうになった。
……嬉しいと思ってしまうのは少し変態だろうか。
「わかりました。でも、少しだけですよ」
清める前のピロートークも有りだと自分に理由をつけてフレデリック様を抱き抱えるように横たわる。
「ご満足頂けましたか?」
「……ものたりんな。お前は?」
「……俺もです」
疲れた様子ながらも不満そうなフレデリック様に苦笑しながら答える。
「……続きは?」
「しません」
フレデリック様からの追加のおねだりを鉄壁の意志で断る。一回出した後の賢者タイムだからできる事だろう。
「フレデリック様の体調を優先したいので」
「……そうか」
仕方ないと諦め、俺の胸へと頭を寄せたフレデリック様の髪を指で梳く。細い金糸は、煌めきながら俺の指に絡み、滑り落ちていった。
「フレデリック様」
「……なんだ」
声をかければ、少し拗ねたような声が返ってくる。
「健康になったら互いに満足するまでしましょう」
「絶対だぞ」
「ええ」
正直、抱き潰す気しかしないのだが、フレデリック様が望むのなら抱き潰しても免罪符になるだろう。俺に対しても、フレデリック様に対しても。
機嫌の直ったフレデリック様と触れ合い、戯れに口付けを交わしながら時間を過ごす。
「そろそろ風呂に行きませんか?」
「……まあ、いいだろう」
一通り満足したのか俺の提案に頷いたフレデリック様を清浄魔法で清めたシーツに包んで風呂に向かう。
風呂でフレデリック様の中を清める際に理性が揺らいだが、踏みとどまった俺を誰か褒めてほしい。
以前の二の舞は勘弁したいからな!
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