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シャドウside


さて、捕らえた者たちの所に来たが、どうしようか。取り敢えずはあの国の王からだな。男に近ずいて行く。


「ま、まて!俺に危害を加えたらどうなるか分かってるのか?俺は王だぞ。最高権力者だ!」


「お前は、もう王じゃない。残念だったな。ミアを傷つけた代償はでかいぞ。まずは、腕からかな」


男の右腕に黒い何かがまとわりつく。その直後だ。パキッと乾いた音が響いたのは。


「ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ」野太い声が響く。


「うるさい」


男の口から血が出る。肉の塊が出てくる。もう男は言葉を喋れなかった。ただ憎しみに満ちた目でシャドウを睨みつける。


「あぁ、ダメだね。気分が悪い。早くミアに触れたい。もういいか、リルに送ろう」


拷問ならリルに勝るものは居ない。あれほどむごたらしい方法は他に存在しないのだから。自分で分かる。今自分がどんな顔をしているか。残酷で、闇の精霊王にこれほど相応しい表情は無い。ふふっ。


「あ、あの子は、どこに居るの」


ん?ああ、忘れていた。


「お前は、ミアの母親か」


「そ、そうよ。ねえお願い。あの子に会わせて。あの子の親として。」


「……………………、いいよ」帰って来た言葉に驚いたのだろう。目を見開いて固まっている。無理もない、さっきまで、目の前であり得ない光景が起こっていたのだから。


「ただし、ミアが会いたいと望むならだ」


「………………、分かったわ」返事を聞くと、女を掴んで転移した。


ミアside


「ラクス様、「お兄ちゃん」


え?「お兄ちゃんって呼んでよ。ね。」ふふっ。なんか嬉しい。


「おにいちゃん。わたし、すてごだったんだ。おかあさんはなんでわたしをすてたんだろう。わたしのこと、どうおもってるんだろう。おとうさんはだれなんだろう。どんな人かな」


「ミアちゃん。ミアちゃんは、どう思ってるの?その女の事。」


「わたし、わたしはね。りゆうがあったんじゃないかなっておもう。だって、うっすらおぼえてるの。なきながら、ごめんねっていってくれたこと。だからりゆうをしりたいの」


「ミアちゃんはいい子だね。お兄ちゃんは鼻が高いよ。でも、もし何かあったら僕に言ってね。心配、かけさせないで。約束。」


「やくそく!」


元気よく答えたら頭をよしよしってしてくれた。ありがとう。


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