8 / 34
第一章 決戦ソウルトーナメント
第8話 予感
しおりを挟む
4人がコートを立ち去ってから休息時間が設けられた。
観客達も一旦ドームを出て、外にある出店に向かっていく。
ユズルが落ち込んでいるように見えた俺は、はしまきを買ってあげた。
「いいの……!?」
嬉しそうにユズルははしまきを頬張った。
しばらくするとアナウンスが流れて2試合目の発表があった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Aブロック
2回戦
長谷川選手 対 土門選手
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Bブロック
2回戦
長内選手 対 緑山選手
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先に名前を呼ばれたのタケシだった。
相手は、さっきの長谷川デザ何とかだったな。
「よっしゃあ!! 俺の勇姿を見てろよリク!!」
タケシはかなり意気込んでいるみたいだ。
「あまり意気込んで空回りするなよ!?」
「アドバイスありがとよ!! まぁ、俺ならあのふざけたヤツには負けないぜ!!」
本当に大丈夫だろうか……。
隣のブロックはベンチでブツブツ独り言を言っていたやつともう1人は俺たちと同じ学生みたいだ。
「選手はコートに集合して下さい!!」
そうアナウンスが流れるとタケシは少し緊張した面持ちで皆に向かってガッツポーズをした。
「じゃあ、行ってくる!!」
「頑張れよ、タケシ!!」
リョウタやルナとクラス全員でタケシを見送った。
「リク、ちょっと良いか?」
突然、影山に肩を叩かれた。
「ん!? あぁ……」
皆から少し離れた席まで歩き、周りに人がいないことを確認すると影山はゆっくりと口を開いた。
「ソウルバトルは何か別の意味があるんじゃないかと思うんだ」
「えっ!? どういう意味だよ?」
「そもそもソウルデバイスはソウルという謎めいた力が無いと使えないだろ?」
確かに……。
全ての人がソウルデバイスを扱えてバトル出来る訳じゃない。
俺の弟や、リョウタやクラスの殆どがソウルを使えないからソウルデバイスを起動出来ていない。
「でも、別の意味って……!?」
「それがまだ分からないんだ。ただ、このソウルデバイスとチップとアバターには何か秘密があるはずだ」
「それには俺が答えよう!!」
ーーーー!!!!
いつの間にか背後に赤髪の男が立っていた。
「ちっ!! 盗み聞きはタチが悪いな」
影山は怪訝な顔をしてソウルデバイスを構えた。
「そう、まさしくそれだ!! 人はチカラに頼る運命。お前が構えたそのソウルデバイスはソウルという銃弾を備えた武器に過ぎないんだよ!!」
一体、何を言っているんだ。
ソウルデバイスには人を傷つける機能は備わっていない。
単なるゲーム機のような娯楽嗜好品じゃないのか?
「大体は聞き出せたんだけどな。核心に迫ろうとしたら気絶して記憶が消えやがった」
「何の話だ?」
赤髪の男に影山はこっちの話だと呟いた。
「要するに、ごく一部の俺達の使えるソウルという力は単にソウルバトルをする為にあるんじゃないという事だ。まぁ、俺に勝ったら続きを話そうか」
赤髪の男はそう言い残して控室のある方へ歩いて行った。
観客達も一旦ドームを出て、外にある出店に向かっていく。
ユズルが落ち込んでいるように見えた俺は、はしまきを買ってあげた。
「いいの……!?」
嬉しそうにユズルははしまきを頬張った。
しばらくするとアナウンスが流れて2試合目の発表があった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Aブロック
2回戦
長谷川選手 対 土門選手
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Bブロック
2回戦
長内選手 対 緑山選手
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先に名前を呼ばれたのタケシだった。
相手は、さっきの長谷川デザ何とかだったな。
「よっしゃあ!! 俺の勇姿を見てろよリク!!」
タケシはかなり意気込んでいるみたいだ。
「あまり意気込んで空回りするなよ!?」
「アドバイスありがとよ!! まぁ、俺ならあのふざけたヤツには負けないぜ!!」
本当に大丈夫だろうか……。
隣のブロックはベンチでブツブツ独り言を言っていたやつともう1人は俺たちと同じ学生みたいだ。
「選手はコートに集合して下さい!!」
そうアナウンスが流れるとタケシは少し緊張した面持ちで皆に向かってガッツポーズをした。
「じゃあ、行ってくる!!」
「頑張れよ、タケシ!!」
リョウタやルナとクラス全員でタケシを見送った。
「リク、ちょっと良いか?」
突然、影山に肩を叩かれた。
「ん!? あぁ……」
皆から少し離れた席まで歩き、周りに人がいないことを確認すると影山はゆっくりと口を開いた。
「ソウルバトルは何か別の意味があるんじゃないかと思うんだ」
「えっ!? どういう意味だよ?」
「そもそもソウルデバイスはソウルという謎めいた力が無いと使えないだろ?」
確かに……。
全ての人がソウルデバイスを扱えてバトル出来る訳じゃない。
俺の弟や、リョウタやクラスの殆どがソウルを使えないからソウルデバイスを起動出来ていない。
「でも、別の意味って……!?」
「それがまだ分からないんだ。ただ、このソウルデバイスとチップとアバターには何か秘密があるはずだ」
「それには俺が答えよう!!」
ーーーー!!!!
いつの間にか背後に赤髪の男が立っていた。
「ちっ!! 盗み聞きはタチが悪いな」
影山は怪訝な顔をしてソウルデバイスを構えた。
「そう、まさしくそれだ!! 人はチカラに頼る運命。お前が構えたそのソウルデバイスはソウルという銃弾を備えた武器に過ぎないんだよ!!」
一体、何を言っているんだ。
ソウルデバイスには人を傷つける機能は備わっていない。
単なるゲーム機のような娯楽嗜好品じゃないのか?
「大体は聞き出せたんだけどな。核心に迫ろうとしたら気絶して記憶が消えやがった」
「何の話だ?」
赤髪の男に影山はこっちの話だと呟いた。
「要するに、ごく一部の俺達の使えるソウルという力は単にソウルバトルをする為にあるんじゃないという事だ。まぁ、俺に勝ったら続きを話そうか」
赤髪の男はそう言い残して控室のある方へ歩いて行った。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる