生意気な弟がいきなりキャラを変えてきて困っています！

飛鳥君編

11話 黎が一番平和で一番安心するな…

冗談で男にキスなんてできないよな…？ということは────
「っ────まじかっ！」


びっくりして声をあげる。そして顔が赤くなる。
本当に？まじで？？

「飛鳥君っ…バカなのか？」 

飛鳥君なら女の子選り取り見取りなのに…おれなんかを…。

「守りたいって…いってたよな」

おれを守りたい？なんで？
おれは飛鳥君にそんなこと思ってもらえるようなことしたか？
してないよな…。会って少ししか経ってないし…


「中学…」


おれの黒歴史の中学時代、おれは飛鳥君と会っていたのか？でも…全然っ覚えてない…。というか思い出さないようにしてたしな…。





「はぁっ…疲れたな…」

「お疲れだな、亮。」

えっ────…

「んっ！？なぁっ！？」


「ん？話終わったんだろう？だから亮を向かえに来たんだ。疲れたのか？大丈夫か？」

振り返ると黎が立っていた。

「えっ！？いつの間に！？」

「ん？今来たところだ。何か考えてる様子だったから声を掛けようか迷ったが…もう時間が時間だ。帰った方がいい。」

時間を見ると時計の短い針が6を指していた。

「まじで！？」 

びっくりして目を丸くする。

「まじだ。だから帰るぞ。暗くなると危ないしな。」

そういうと黎はおれの手を引っ張った。

「黎、待っていてくれたんだ。先に帰っててよかったのに…。」
「？おれは亮と帰りたかったんだ。だからいいんだ。さぁ帰ろう。」
「うん、そうだなっ…。」

そう、返事をしたとき───思い出す。
弟のことを───

そうだ勇太は飛鳥君のことが好きなんだ。
そして、飛鳥君は俺のことが

好きだといっていた────


ということは─────ん？ということは…？

「やばいっ…」
「？やばい？なにがだ？」

弟に飛鳥君がおれのこと好きだなんてバレてしまったら───殺される。

勇太の好きな人をおれが取ってしまった…みたい感じだよな？
これって…。え、まじっ…どうしよう…。


「っ…黎っ～～～～！！」

「！？どうした？亮？」
「やっぱおれには黎だけだぁ～～！黎大好きっ～～！！」
「？えっ…よくわからないが…おれも…亮のことが好きだぞ。」
「俺も好きっ！あー、どうしようっ。」

「亮にそういわれると嬉しい。ありがとう…。」

「殺されるっ…どうしようっ…！」
「！？どうした！？殺さっ…誰にっ」
「家帰りたくねぇ！」
「帰りたくないのか！？俺の家にくるか？」
「いや、逃げた感じするしぃ！なんか嫌だぁっ！くそっぉ！おれ、どうすりゃぁいいんだよぉ！」

「っ！？亮、落ち着け深呼吸だっ」
「てか、みんな男じゃねぇかっ！なんでこんなことになってんだよっ」



「亮っ！？どうしたんだ！？亮っ────！？」

後で黎にしっかり謝りました☆☆