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昨日のように
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昨日のように、台座に毛織物を敷こうとして、荷馬車の中でグチャグチャになった商品を確認して、俺は首をかしげた。
「サビーノ、昨日台座に置いてた毛織物が、見当たらないんだけど」
「あぁ、あれなら売れた」
「え? 大きい派手なのと、小さい地味なのが、2枚あっただろ?」
「昨日、店じまいしてるときに、両方売れたぞ」
「結構な値段がしたはずだけど……」
「よく知らんが、思い出に、とか言ってたな」
「ふ~ん、良い思い出になるといいな」
昨日の俺たちみたいに、と小さな声で言えば、俺たちはこれからだろう、と当たり前の顔をしたサビーノが答えた。
それは、村に戻って誰とも結婚しなくても、昨日の夜みたいにこれからも過ごす、ってことか。
俺は荷馬車から商品を出しているサビーノを見た。
サビーノは女に人気がある。
村の未婚の女は、みんなサビーノと結婚したがっているのを、俺は知っている。
なぜって、女たちが俺にそう言ってくるからだ。
聞いてよ、ラウル。あたし早くサビーノと結婚したいんだけど、サビーノったら。
ねえ、ラウル。どうしてサビーノは誰とも結婚しようとしないのかしら。
ラウル、サビーノと結婚するために、どうしたらいいと思う?
サビーノがずっと、誰とも結婚しなかったら、俺はあれをずっと聞き続けることになるんだろうか。
じゃあ、サビーノが誰かと結婚したら、それでいいのかと考えたら、それは嫌だなと俺は思った。
こんなこと、今まではなかった。
村でひっそりと生きてれば、それでいいと思っていた。
だけど町の祭りに来たことで、昨日の夜サビーノと過ごしたことで、俺はこんなに欲しがりになってしまった。
どうしよう、この気持ちがわからない。どうしたらいい?
「どうしたラウル、そんな顔して」
気づいたら、心配そうな顔したサビーノに、うつむいた顔を覗き込まれていた。
「俺、そんなに変な顔、してる?」
「変っていうか、……いなくなっちまいそうで、俺の方が不安になる」
「……話しかけてくる盗人には、気をつける」
「うん、まぁ、話が微妙に噛み合ってない気がするけど、気をつけろよ」
荷馬車の影で、周りには見えないからだと思うけど、サビーノにそのまま抱きしめられた。
俺は大丈夫だから、とギュッと抱きしめかえしたら、朝からその顔クるな……とつぶやいていた。
何がくるんだ?
台座に敷くものもないし、商品もほとんどが売れていたので、商品を並べても半分以上空いてしまった。
この空いた場所はどうするか、と俺がそこに腰掛けてサビーノは立ったまま話をしていると、すぐに客がやってきた。
俺は立ち上がろうとしたけど、客が目の前のいたから立ち上がれず、とりあえず笑顔でいらっしゃいと言った。
「君も売り物かね?」
と真顔で言われて、は? と聞き返せば、サビーノが両手を合わせてゴキリと音を鳴らした。
「うちのに何か用が?」
サビーノが俺の肩に手を置いて、俺の顎をすくった。
なんだ? とサビーノを見上げれば、伸びた首筋を指先がスッとたどった。
客が一歩下がったので、俺はそっちを見て、何か買いますか? と尋ねた。
「そ、そうだな、えーと、うん。この薬草をもらおうか」
適当につかんだように見えるが、客の手にした薬草は腹下しによく効くやつだ。
そうか、腹の弱い客なんだな。
俺は親切に、飲み方を説明した。
これは煎じる必要がなくて、毎朝ひとかたまり分を、水で飲み込むこと。
俺が山で採ってきた薬草だ、よく効くはずだ、と言えば客は嬉しそうに3つも買っていった。
「ラウル、夕べは少し身体に無理があったはずだから、今日はこのままここに座っているといい」
「えぇ? 商品の横だよ」
「もうそんなに売るものはないし、かまわないさ」
荷馬車から古毛布を持ってきて、俺の座る下に敷いてくれた。
これなら身体も辛くないかと聞かれて、サビーノに礼を言う。
そのままサビーノと話をしているうちに、ちょこちょこと客が来て、必ず何かを買っていってくれた。
「サビーノは、ほんとに商売がうまいんだな」
「何の話だ」
「だって、昨日からサビーノが声をかけたら、絶対みんな買ってくだろ」
「それはだな……、うん、まぁいいか。そうだな」
「サビーノは、こういう都会で店でもしたら、成功するかもな」
「俺一人じゃ、無理だろ。今回はラウルがいるからだ。いつもはこんなに売れん」
そうなのか。俺が役に立ってるなら嬉しい。
頬を緩ませていたら、また人が寄ってきて、ごっそりと買っていってくれた。
「もう、ほとんど売るものがなくなっちゃったな」
「そうだな、早めに切り上げて、村の買い物済ませたら、祭りでも見て回るか」
「そうしよう、そうしよう。もうしめちゃおう!」
俺が叫んでいたら、近づいてきた男が、おかしな木彫りの置物を手に取った。
村の誰が作ったのか、何の実用性もない置物だ。
これをもらおう、と男が言ったので、俺は思わずこんなの買ってどうするんですか、と口にしてしまった。
「あ、しまった」
「ふははは、君とこうして話ができたんだから、これは幸運の置物だよ」
「幸運の置物……ねぇ」
客である男がそういうのだから、きっとそうなんだろう。
俺はおかしな木彫りの置物を、来年も用意したほうがよさそうだ、と村長に伝えておこうと思った。
「全部売れちゃって、よかったな」
俺とサビーノは、後片付けをして祭りに繰り出している。
サビーノの手は相変わらず俺の腰にあって、うまいこと人にぶつからないように、誘導してくれている。
村で頼まれた買い物を、サビーノは慣れた様子で店を周り、どんどん購入していった。
サビーノは字を読むのも書くのもできるから、買う物を忘れたり間違えることもないらしい。
俺はどっちも苦手だからなと言ったら、教えてやろうかとサビーノが言った。
勉強すんのは嫌いだから、いいよと断ったら、じゃあ楽しければ勉強するんだなと言うから、そりゃ楽しければ勉強だってするだろう、楽しければの話だぞ、と念を押す。
夜になったら楽しく教えてやろう、と悪い顔で笑ったサビーノの方が、よっぽど楽しそうな顔をしている。
夜に裸にされた俺の身体に、家畜の柔らかい毛を束ねて棒に付けた、ふでってやつで字を書くサビーノに、俺が喘ぎながら字を覚えさせられるのは、もう少し後の話になる。
「サビーノ、昨日台座に置いてた毛織物が、見当たらないんだけど」
「あぁ、あれなら売れた」
「え? 大きい派手なのと、小さい地味なのが、2枚あっただろ?」
「昨日、店じまいしてるときに、両方売れたぞ」
「結構な値段がしたはずだけど……」
「よく知らんが、思い出に、とか言ってたな」
「ふ~ん、良い思い出になるといいな」
昨日の俺たちみたいに、と小さな声で言えば、俺たちはこれからだろう、と当たり前の顔をしたサビーノが答えた。
それは、村に戻って誰とも結婚しなくても、昨日の夜みたいにこれからも過ごす、ってことか。
俺は荷馬車から商品を出しているサビーノを見た。
サビーノは女に人気がある。
村の未婚の女は、みんなサビーノと結婚したがっているのを、俺は知っている。
なぜって、女たちが俺にそう言ってくるからだ。
聞いてよ、ラウル。あたし早くサビーノと結婚したいんだけど、サビーノったら。
ねえ、ラウル。どうしてサビーノは誰とも結婚しようとしないのかしら。
ラウル、サビーノと結婚するために、どうしたらいいと思う?
サビーノがずっと、誰とも結婚しなかったら、俺はあれをずっと聞き続けることになるんだろうか。
じゃあ、サビーノが誰かと結婚したら、それでいいのかと考えたら、それは嫌だなと俺は思った。
こんなこと、今まではなかった。
村でひっそりと生きてれば、それでいいと思っていた。
だけど町の祭りに来たことで、昨日の夜サビーノと過ごしたことで、俺はこんなに欲しがりになってしまった。
どうしよう、この気持ちがわからない。どうしたらいい?
「どうしたラウル、そんな顔して」
気づいたら、心配そうな顔したサビーノに、うつむいた顔を覗き込まれていた。
「俺、そんなに変な顔、してる?」
「変っていうか、……いなくなっちまいそうで、俺の方が不安になる」
「……話しかけてくる盗人には、気をつける」
「うん、まぁ、話が微妙に噛み合ってない気がするけど、気をつけろよ」
荷馬車の影で、周りには見えないからだと思うけど、サビーノにそのまま抱きしめられた。
俺は大丈夫だから、とギュッと抱きしめかえしたら、朝からその顔クるな……とつぶやいていた。
何がくるんだ?
台座に敷くものもないし、商品もほとんどが売れていたので、商品を並べても半分以上空いてしまった。
この空いた場所はどうするか、と俺がそこに腰掛けてサビーノは立ったまま話をしていると、すぐに客がやってきた。
俺は立ち上がろうとしたけど、客が目の前のいたから立ち上がれず、とりあえず笑顔でいらっしゃいと言った。
「君も売り物かね?」
と真顔で言われて、は? と聞き返せば、サビーノが両手を合わせてゴキリと音を鳴らした。
「うちのに何か用が?」
サビーノが俺の肩に手を置いて、俺の顎をすくった。
なんだ? とサビーノを見上げれば、伸びた首筋を指先がスッとたどった。
客が一歩下がったので、俺はそっちを見て、何か買いますか? と尋ねた。
「そ、そうだな、えーと、うん。この薬草をもらおうか」
適当につかんだように見えるが、客の手にした薬草は腹下しによく効くやつだ。
そうか、腹の弱い客なんだな。
俺は親切に、飲み方を説明した。
これは煎じる必要がなくて、毎朝ひとかたまり分を、水で飲み込むこと。
俺が山で採ってきた薬草だ、よく効くはずだ、と言えば客は嬉しそうに3つも買っていった。
「ラウル、夕べは少し身体に無理があったはずだから、今日はこのままここに座っているといい」
「えぇ? 商品の横だよ」
「もうそんなに売るものはないし、かまわないさ」
荷馬車から古毛布を持ってきて、俺の座る下に敷いてくれた。
これなら身体も辛くないかと聞かれて、サビーノに礼を言う。
そのままサビーノと話をしているうちに、ちょこちょこと客が来て、必ず何かを買っていってくれた。
「サビーノは、ほんとに商売がうまいんだな」
「何の話だ」
「だって、昨日からサビーノが声をかけたら、絶対みんな買ってくだろ」
「それはだな……、うん、まぁいいか。そうだな」
「サビーノは、こういう都会で店でもしたら、成功するかもな」
「俺一人じゃ、無理だろ。今回はラウルがいるからだ。いつもはこんなに売れん」
そうなのか。俺が役に立ってるなら嬉しい。
頬を緩ませていたら、また人が寄ってきて、ごっそりと買っていってくれた。
「もう、ほとんど売るものがなくなっちゃったな」
「そうだな、早めに切り上げて、村の買い物済ませたら、祭りでも見て回るか」
「そうしよう、そうしよう。もうしめちゃおう!」
俺が叫んでいたら、近づいてきた男が、おかしな木彫りの置物を手に取った。
村の誰が作ったのか、何の実用性もない置物だ。
これをもらおう、と男が言ったので、俺は思わずこんなの買ってどうするんですか、と口にしてしまった。
「あ、しまった」
「ふははは、君とこうして話ができたんだから、これは幸運の置物だよ」
「幸運の置物……ねぇ」
客である男がそういうのだから、きっとそうなんだろう。
俺はおかしな木彫りの置物を、来年も用意したほうがよさそうだ、と村長に伝えておこうと思った。
「全部売れちゃって、よかったな」
俺とサビーノは、後片付けをして祭りに繰り出している。
サビーノの手は相変わらず俺の腰にあって、うまいこと人にぶつからないように、誘導してくれている。
村で頼まれた買い物を、サビーノは慣れた様子で店を周り、どんどん購入していった。
サビーノは字を読むのも書くのもできるから、買う物を忘れたり間違えることもないらしい。
俺はどっちも苦手だからなと言ったら、教えてやろうかとサビーノが言った。
勉強すんのは嫌いだから、いいよと断ったら、じゃあ楽しければ勉強するんだなと言うから、そりゃ楽しければ勉強だってするだろう、楽しければの話だぞ、と念を押す。
夜になったら楽しく教えてやろう、と悪い顔で笑ったサビーノの方が、よっぽど楽しそうな顔をしている。
夜に裸にされた俺の身体に、家畜の柔らかい毛を束ねて棒に付けた、ふでってやつで字を書くサビーノに、俺が喘ぎながら字を覚えさせられるのは、もう少し後の話になる。
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