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カナローネの隠れ家

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 レミリナが俺達と行動を共にするようになって数日が経った。

 三人で依頼を受けてモンスター狩りをしたり、毎晩エッチしたりと楽しく過ごしていた。

 最近はゴブリンが減って、代わりに色んな種類のモンスターを討伐依頼で見かけるようになった。強さで言うとホブゴブリン以下ばかりなので少々物足りない。

 ゴブリンキングを討伐して、平和になったってことだろうか。ただしキング種は定期的に現れるようなので、そうすると上位種の危険なモンスターも増えるだろうと、冒険者ギルドの受付のお姉さんは言っていた。

 ゴブリンの上位種を乱獲した時の蓄えがあるとはいえ、最近入手できる魔石は、雑魚モンスターの物ばかりなので報酬は少ない。なので毎日コツコツ依頼をこなしている。

 リンゼとレミリナとは毎日イチャついているが、二人とも俺を責めるのが楽しいらしく、俺ばかりがイかされている気がする。俺としてはリンゼとレミリナが乳繰り合っているのを見るのはとても興奮するけど、彼女たちは俺をヒィヒィ言わす方が興奮するとか言っていた。

 そんなわけで、毎日俺を激しく責め立てているリンゼのレベルは68まで上がっていた。でも60を超えたあたりから、明確に上がりにくくなった。もしかしたらエッチしてレベルが上がるのは、俺のレベルの半分くらいまでが限界なのかもしれない。まぁ、エッチしただけで強くなれたら、誰でも強くなれるもんな。

 それでもレベル68と言えば、冒険者ではかなり強い方なんだとか。

 レミリナのレベルは70と、リンゼとほとんど同じなのだが、勝負すると明らかにレミリナが強い。これはリンゼは最近まで戦闘の経験がなく、一方でレミリナは騎士として、日々鍛錬しモンスターとの実戦をこなしていたのだから当然だろう。俺もきちんとした剣術なんて分からないので、レミリナに稽古をつけてもらったりもしている。



 そんなある日の午後、三人そろって遅めのランチを取っていた。

 レミリナは真剣な表情で、リンゼに話しかける。

「それにしても、リンゼの性器形状変化は素晴らしいスキルですね。それさえあれば、私もバランセを満足させられるのに」

 真顔でエロい話をしているレミリナ……、可愛いなぁ。俺は今でも十分に満足させてもらっているよ。するとリンゼは苦笑いで返す。

「このスキルはね、元々はダンジョンのトラップにひっかかってかけられた呪いなんだよ。それを解呪したら、このスキルに変わったんだ」

 レミリナはあごに手を当て「ふむ……」と真面目な顔で頷いている。

「リンゼがかかったのと同じトラップにかかれば、私もリンゼのように立派なモノが得られるかもしれませんね。ですが……」

 レミリナが難しそうな顔で唸ると、リンゼはフォークでついた肉料理を口に運びながら言う。

「私がかかったことで、そのトラップは無くなってるよ。他のトラップに手当たり次第に引っかかっても、男根の呪じゃないかもしれないし危険だよ」

「そうですね。安易に試すわけにいきませんね」

 レミリアは軽くため息をして、魔映鏡をチラリとみる。

「もうこんな時間ですか。私は騎士団長に呼ばれているので、詰め所に行ってきます。夕方には戻れると思います」

「ルディアナさんに呼び出されたの? 私、なんかしたかなぁ?」

 俺は最近の行動を思い返してみたが、心当たりはない。

「いえ、ただの近況報告なので、なにも問題ありませんよ」

 レミリナは、俺の頬に軽く口づけをすると、行ってしまった。



 * * *



 リンゼと二人になってしまったが、特に用事もないのでなんとなく冒険者ギルドに来た。

 冒険者ギルドの敷地に綺麗な馬車がとめてあった。この馬車って、いつぞやのエリューモ学園の馬車だよな。なんで冒険者ギルドにとまっているんだろ? 馬車を横目にギルドに入り二階に上がると、制服姿のローネが立っていた。彼女は俺の姿を見つけると、こちらに歩み寄ってくる。

「バランセ、いつになったら私の依頼を受けてくださるのですか?」

 あー、忘れてた。なんかティータイムを一緒に過ごすとかって指名依頼があったよなぁ……。俺がしまったと思ったのが顔に出たらしく、ローナは俺を半眼で恨めしそうに見る。

「まさか、忘れていたのですか!? 私はあなたのことを想って毎晩……。いえ、それよりも、今日はこうしてここまで来たのですから、付き合ってもらいますよ!」

 俺はリンゼにチラリと目配せすると、リンゼは微笑んで頷いてくれた。

「行っておいでよ。私は一人で買い物でもしてくるよ」

 ふぅ、良かった。以前みたいに焼き餅を焼いて機嫌が悪くなったら、どうしようかと思ったけど。

「リンゼ、ありがとうございます。バランセを少し借りますね」



 馬車に乗ってセレブな感じのカフェに来た。中に入ると店員さんに出迎えられる。

「カナローネ様、いらっしゃいませ。こちらにどうぞ」

 ローネは常連さんなのだろうか。店員さんに案内された席は、二階のテラス席だった。席に着くと、高級そうなお菓子が三段に載ったティースタンドが運ばれてきた。あー、令嬢系の転生モノによく出てくるやつだ!

 紅茶がカップに注がれ、いい香りが漂ってくる。ティースタンドのお菓子を一つ手に取り口に運ぶと、上品な香りと甘みが口の中に広がる。

「このお菓子、おいしい」

 俺がそう言うと、ローネは嬉しそうに微笑んだ。

「ふふ、喜んでいただいてなによりです」

「ところで、私になんか用事とかあった?」

「いえ、その、用事が無ければ、会いに来てはいけませんか?」

 ローネは頬を赤らめながらモジモジしている。可愛いので眼福であるが、どうしたんだろ? そう思って様子を見ていると、ローネは唐突に声をあげる。

「私、バランセが好きです!」

「私もローネが好きだよ」

「いえ、そうではなくて、……どう説明したらよいのでしょう」

 俺は、言い淀んでいるローネを見つめる。ニュータイプのおかげか、ローネからはリンゼやレミリナが俺に向けているのと同じ感情が伝わってくる。ということは、俺に恋愛感情を持ってくれているんだろうか。それなら両思いだ、やったね!

「私は女の子同士で好きになるのは、全然ありだと思ってるけど、ローネも私と同じなんだよね?」

 俺の中身はオッサンだから、ローネのような美少女を好きになるのは自然の摂理だよ、とは口が裂けても言えない。俺の言葉を聞いたローネは目を丸くしている。

「そ、それじゃあ……! バランセも!?」

 俺は頷いて笑顔を向けると、ローネは満面の笑みを浮かべて、目尻に涙をためている。

「このあと少し寄りたいところがあるのですが、一緒に来てくれますか?」

「うん、いいよ」



 * * *



 俺達はカフェを出て、再び馬車に乗っている。ローネは俺の隣に肩が触れるか触れないかの位置に座って、落ち着かない様子で膝の上に置いた手を何度も組み替えている。

 俺がローネに身を寄せつつ、落ち着かない手を捕まえて「手、つなごっか?」と言うとローネは「はっ、はひ!」と上ずった声で返事をした。ローネの白くて細い指を俺の指で絡めとると、彼女は嬉しそうに笑って、俺の肩に頭を預けた。

 相手が自分のことを好きだと確信している状態でのこの距離感って、不思議な高揚感があるなぁ。前世では一回も味わったことないけど。

 俺は横目でローネの各部分を舐め回すように見た。白いブレザーの膨らみに触れても怒られないか? 短めのスカートから出ている太ももを、撫でてもいいんだろうか? あぁ、もうスカートの中に手を突っ込んでしまいたい。
 
 俺がエロい欲望を、ふつふつと煮えたぎらせているなどとは気付かずに、ローネはニコニコと上機嫌で俺の手を握っていた。

 しばらくすると、馬車がとまったので、ローネが俺の手を引いて二人で馬車から降りた。


 そこには木々に囲まれた一軒の建物があった。さほど大きくは無いが、ボロい感じでは無く、おしゃれな別荘と言ったところか。

「ここは……?」

「私の隠れ家です」

 隠れ家? この家はローネ個人の所有物なのか。ローネはきっとお金持ちの令嬢なんだろうな。

「エリューモ学園は全寮制で、基本的に生徒は外泊できません。ですが、私は特別に許可をいただいています。だから今日みたいに週末にはここに来ているのです」

 週末か……。冒険者やってると、曜日感覚なんて無くなるんだよな。

 ローネは俺に笑いかけると、俺の手を引いて隠れ家に招き入れた。隠れ家の中はテーブルやソファーなどが置いてあり、落ち着いた雰囲気だった。

「どうぞお掛けください」

 俺はローナ勧められるがままソファーに座った。ローネも俺の隣に腰を下ろすと、触れ合う距離まで詰めてきた。

「私は入学以来、学業、剣術、魔法それに礼儀作法……。それらを必死で磨いて来ました。そして気が付くと学園一の才女『光華のカナローネ』と、もてはやされるようになっていました」

「学校では生徒会長なんてしていますが、親友と呼べる人はいないんです。みんなは私を特別視して、何かと気を遣われてしまうので……。でも、ここにいる間は作られた仮面を外して、本当の自分でいられる気がするんです」

 それで隠れ家ね……。ローネも色々大変なんだな。それなら……。

「今から私が、頑張っているローネにご褒美上げるよ。でも、もし嫌だったらすぐに言ってね」

 ローネは「え?」と小首を傾げている。俺はローネの肩を抱いて、顔を引き寄せて唇を合わせた。

「ん……」

 ローネの唇は柔らかくて、さっき飲んだ紅茶の香りがする。俺は彼女の唇をついばんで、その感触を楽しんだ。唇を離すと、ローネの頬は上気して目は潤んでいる。

「ご褒美、もっと欲しい……」

 ローネは俺の首に腕を回すと、唇を押し付けてきた。俺はそのままソファーの押し倒されてしまった。ローネが俺にのしかかり、さっきよりも二人の唇が密着する。ローネは舌で俺の唇をこじ開けて、口の中に入り込んでくる。彼女の舌は俺の舌に絡みつくように激しく動く。
 
 興奮して我慢できなくなった俺は、ローネのはだけたスカートの中に手を入れる。そして、指先で探りながら、クロッチをずらして割れ目に触れた。トロリとした濃い粘液で指先が濡れる。

「ひゃ!? そこは……!」

 ローネはビクンと体を反らせて、唇が離れる。

「あっ、んん、はぁ、はぁあぅぅん!!」

 俺は割れ目に沿って指先を何度も這わせて動かした。その度に、ローネは腰を浮かせたりくねらせたりして、俺の指先から逃げようとする。だけど俺の指は執拗に追いかけて、彼女を追い込む。

「バランセ! なにか体の奥から……。やぁぁぁ! くるっ! あぁぁぁぁ!!」

 ローネの体がビクビクと痙攣しだした。彼女の太ももがぎゅっと閉じる。そして、力が抜けた彼女はぐったりとして俺の上に倒れ込んできた。

「はぁ、はぁ、はぁ、自分でするよりも、気持ち良かった……」

「へー、ローネでもオナニーとかするんだね?」

「お、おな……!? 嘘です! してません! その、色々ストレスが溜まって、少しだけ……」

「誤魔化さなくてもいいんだよ。私もしょっちゅうしてるし」

「そ、そうなんですか、バランセも自分で……?」

「うん。でも最近はセックスばかりでオナニーはしてないかも」

「ええっ!? バランセにはそういうことをする相手がいるのですか?」

「言い忘れていたけど、リンゼとレミリナとはセックスする仲なんだ」

「リンゼとはそんな関係かもしれないとはうすうす思っていましたが、まさかレミリナさんまで?」

「うん、この前の事件を解決した後、仲良くなったんだよ。実は私って変態なんだ。可愛い女の子を見るとムラムラしちゃう。それでもよかったらこれからも仲良くして欲しいなぁ」

「うぅぅ……、バランセに可愛がってもらえるなら、三番目でもいいです」

 ローネは複雑な表情で、嬉しいのか不満なのは判別しにくい。ニュータイプ的にはその両方の感情を感じる。

「ローネを三番目だなんて言わないよ。リンゼとレミリナと同じくらい好きだよ」

「はい……」

 その後、俺とローネはしっかり身体を重ねて、どっぷり快楽に溺れたのだった。
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