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第3章 拉致
第7話 【奈緒】暗い
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奈緒「………」
次の日の放課後、僕は憂鬱だった。
澪「じゃ、奈緒。僕部活だから。」
奈緒「……あ、うん!ばいばい!」
憂鬱だ。
秀我「……あ。」
澪と別れたすぐ後、教室のドアが開き秀我がでてきた。
秀我「……ばいばい、奈緒。」
奈緒「っう……!」
耳元で冷たい声で囁かれ、ビクッと肩が震えた。
スタスタと歩く秀我の後ろ姿は、ひどく恐怖を感じさせた。
奈緒「………」
あれからずっとあんな感じで、秀我は僕の前でだけ冷たい声で話すようになった。
この前の『覚えてろ』、その一言が、怖くて、何も言えなかった。
奈緒「もうやだ……」
昨日あの後、ちゃんとお兄ちゃんからも謝罪され、なんとか家庭状況は安定を取り戻した。
まだ少し怖いけど、怒らせなければいいんだから。
奈緒(そうだよ、僕だって男だし、それくらいらできる。)
そう考えて、一歩歩き出した。
校門を出ていつもどうり右に曲がる。そこから真っ直ぐ行くとパン屋があって、その先は何も無く真っ暗で、夜は少し怖い。
だからノー部なのは結構楽だったりする。
奈緒「もう冬か……暗くなるの、早い………」
夏に比べて日が落ちるのが早くなり、この時間はもう真っ暗だった。
奈緒(暗い、あの時もそうだった……)
秀我に強姦されたあの日も、暗い部屋でだったな……
奈緒(苦手だ、暗いのも、一人も。)
なんて一人で心の中で呟いてたら、後ろから誰かがついてきている気がした。
奈緒「……?」
この先は小さな住宅街なので、この道を通る人は少ない。
もし、不審者とかだったら……
後ろを振り向かず、速度を速めて歩いた。
―コツコツコツコツ。
……えっ。
足を速めて歩いたのに、さっきと同じ速さでついてきてる……?
な、なんで、どうして……
……ガッ!
奈緒「ひぁっ!」
小石に足をぶつけてその場に倒れるように転んでしまった。
い、痛い……
ズボンをまくって膝を見ると、生々しい傷口から血が流れていた。
―コツ。
奈緒「ひっ…!」
足音がすぐ後ろで止まる。
駄目だ、やっぱりこの人不審者………!
奈緒「っ……」
正体を知るため、勇気を出しておそるおそる後ろを振り向こうとすると……
奈緒「あ……っ!」
後ろから捕まり、ハンカチで口と鼻を抑えられた。
奈緒「……ンッ!んんん!!!」
嫌だ、苦し……!
??「大人しくしろよ!」
奈緒「っん………!」
急に叫ばれ、驚いて過呼吸のように1回息を吸った。
奈緒「………………!」
駄目だ、意識が遠のく……
奈緒「………………」
僕はそのまま、意識を閉ざした………
次の日の放課後、僕は憂鬱だった。
澪「じゃ、奈緒。僕部活だから。」
奈緒「……あ、うん!ばいばい!」
憂鬱だ。
秀我「……あ。」
澪と別れたすぐ後、教室のドアが開き秀我がでてきた。
秀我「……ばいばい、奈緒。」
奈緒「っう……!」
耳元で冷たい声で囁かれ、ビクッと肩が震えた。
スタスタと歩く秀我の後ろ姿は、ひどく恐怖を感じさせた。
奈緒「………」
あれからずっとあんな感じで、秀我は僕の前でだけ冷たい声で話すようになった。
この前の『覚えてろ』、その一言が、怖くて、何も言えなかった。
奈緒「もうやだ……」
昨日あの後、ちゃんとお兄ちゃんからも謝罪され、なんとか家庭状況は安定を取り戻した。
まだ少し怖いけど、怒らせなければいいんだから。
奈緒(そうだよ、僕だって男だし、それくらいらできる。)
そう考えて、一歩歩き出した。
校門を出ていつもどうり右に曲がる。そこから真っ直ぐ行くとパン屋があって、その先は何も無く真っ暗で、夜は少し怖い。
だからノー部なのは結構楽だったりする。
奈緒「もう冬か……暗くなるの、早い………」
夏に比べて日が落ちるのが早くなり、この時間はもう真っ暗だった。
奈緒(暗い、あの時もそうだった……)
秀我に強姦されたあの日も、暗い部屋でだったな……
奈緒(苦手だ、暗いのも、一人も。)
なんて一人で心の中で呟いてたら、後ろから誰かがついてきている気がした。
奈緒「……?」
この先は小さな住宅街なので、この道を通る人は少ない。
もし、不審者とかだったら……
後ろを振り向かず、速度を速めて歩いた。
―コツコツコツコツ。
……えっ。
足を速めて歩いたのに、さっきと同じ速さでついてきてる……?
な、なんで、どうして……
……ガッ!
奈緒「ひぁっ!」
小石に足をぶつけてその場に倒れるように転んでしまった。
い、痛い……
ズボンをまくって膝を見ると、生々しい傷口から血が流れていた。
―コツ。
奈緒「ひっ…!」
足音がすぐ後ろで止まる。
駄目だ、やっぱりこの人不審者………!
奈緒「っ……」
正体を知るため、勇気を出しておそるおそる後ろを振り向こうとすると……
奈緒「あ……っ!」
後ろから捕まり、ハンカチで口と鼻を抑えられた。
奈緒「……ンッ!んんん!!!」
嫌だ、苦し……!
??「大人しくしろよ!」
奈緒「っん………!」
急に叫ばれ、驚いて過呼吸のように1回息を吸った。
奈緒「………………!」
駄目だ、意識が遠のく……
奈緒「………………」
僕はそのまま、意識を閉ざした………
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