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2章 夏休み。
79.とうふ男子
しおりを挟むそれから数日後。
(澪side)
「たはーーっ!!皆おはよーーっ!!」
今日は……未来斗が前から楽しみにしていた、「コミケ」に行く日。
「…………お……は………………」
「ふぁ~…眠い……」
でも…………
(なんで…………朝5時集合なんだろ…………)
くっそ眠い。
「おはよー、未来斗。僕楽しみで寝れなかったよ~」
「俺も!そのせいで今すっごくナチュラルハイだぞーっ!」
なんでこんな状況で未来斗と郁人は元気でいられるんだろ…………
(ん……眠い)
ーーー
「母さんが社会経験のために電車で行きなさいって俺は家族から見捨てられました」
「人聞きの悪いこと言わないでよ…………ていうか、ここから一番近い電車って……」
「✕✕駅!20分くらいでつくぞー!」
という感じになったので、
「……み…未来斗…俺…眠い…………」
「大丈夫か海斗ーーおんぶする?」
歩くことになったのはいいけど、僕と海斗と優馬は眠過ぎて歩けそうになかった。
「…………え……悪いよ…………」
「大丈夫大丈夫!俺力あるから!」
「で、でもー……」
まあ公衆の面前でイチャつく2人は置いといて…………
「優馬……大丈夫?」
「ん……、俺朝……得意じゃなくて………」
「確かにそんなキャラな気がする………ふらふらしてるけど……」
大丈夫……かな
「電車で座れたら、寝かせて………」
「うん……それまでは頑張ろうね」
ていうか、僕も眠い。
ーーー
なんとか駅についた。
「まだ人あんまりいないなー!」
「まだってことは………これから……」
「沢山来るぞー」
まじかよ…………
席が向かい合うように出来てる2人用の椅子に適当に僕と郁人、優馬、それから未来斗と海斗で座った。
1つのエリアに4人しか座れないから、海斗と未来斗は2人だけでも散々イチャついてられるだろうから、1つ向こうの席。
「俺今地味にナチュラルハイかもー!!ふへ……」
「だ…大丈夫……かよ」
未来斗の声が大きいから普通にこっちまで聞こえてくるけど、なんか……酔っ払ったみたいになってる……ような。
「あ!!海斗ー!俺今すごいこと考えた!!」
「何……?」
「ほら!俺達ってさ、優馬と澪以外は名前の最後に必ず「と」がつくだろ?」
「ああ、うん………言われてみれば」
「ってわけで俺達3人合わせて『とうふ男子』!……えへへっ………」
「……?」
すると、郁人が
「ああ、名前に と がつくから………それと、……あー…なるほど」
勝手に理解してる。
「ど、どういう意味………」
「あはは!『とう腐男子』ってなー……あはは」
「まあ海斗は腐ってないけどね………」
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