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第2章 にげようとしたら。
8話 (杏葉)もういらない
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「うっ……ぐぁっ………!がは、うっ……!」
許して、お願いもう許して。
もうやめてよ……!
朝日に嫌われて、もう、守るものなんてないのに……
なんで?なんでこんなことされなきゃいけないの?
もう、なにもかも、捨てたい……消えてなくなりたいよ。
腹を踏まれ、吐き気が喉まで襲ってくる。
晴れた頬を殴られ、口の中は鉄の味がする。
何もかもが痛々しくて、辛い。
助けて、助けてよ……誰か………っ
「勝手に逃げないように教室まで来てみたら、まさかほんとに逃げようとしてたなんてね……お前さ、自分は玩具だって自覚ないの?」
「ゆる、して……もう、こんなことしたって意味ない………」
「うるさいなゴミ!黙って這いつくばってろよ!」
もう力がでない僕を先輩は蹴った。
もう、なんでこんなに不憫なんだろ……僕。
もう、諦めよう。
生きること、諦めよう……
「おかえりお兄ちゃん!」
「……ただいま、日菜子。」
諦める。もう、これ以上は生きられない……
「お兄ちゃん、ここなんだけど……xに何を代入すればいいの?」
「…………え、と……これは、ここが(x、y)になるから、()の中の左を代入するんだよ。」
「ふむふむ……なるほど!ありがと、だいすきおにーちゃん!」
何も知らない日菜子は笑顔で僕に抱きついてきた。日菜子は僕のように、汚れた人間になってはいけない、絶対に、させない。
「日菜子、大好きだよ……」
僕は精一杯の笑顔で日菜子の頭を撫でた。
「……?」
日菜子は頭にハテナをうかべながらにへへと笑った。
「今日の夜ご飯はなんと!お兄ちゃんの好きな唐揚げでーっす!」
「!やった、嬉しいっ……!」
なけなしの笑顔で、心にもないその言葉を放った。
許して、お願いもう許して。
もうやめてよ……!
朝日に嫌われて、もう、守るものなんてないのに……
なんで?なんでこんなことされなきゃいけないの?
もう、なにもかも、捨てたい……消えてなくなりたいよ。
腹を踏まれ、吐き気が喉まで襲ってくる。
晴れた頬を殴られ、口の中は鉄の味がする。
何もかもが痛々しくて、辛い。
助けて、助けてよ……誰か………っ
「勝手に逃げないように教室まで来てみたら、まさかほんとに逃げようとしてたなんてね……お前さ、自分は玩具だって自覚ないの?」
「ゆる、して……もう、こんなことしたって意味ない………」
「うるさいなゴミ!黙って這いつくばってろよ!」
もう力がでない僕を先輩は蹴った。
もう、なんでこんなに不憫なんだろ……僕。
もう、諦めよう。
生きること、諦めよう……
「おかえりお兄ちゃん!」
「……ただいま、日菜子。」
諦める。もう、これ以上は生きられない……
「お兄ちゃん、ここなんだけど……xに何を代入すればいいの?」
「…………え、と……これは、ここが(x、y)になるから、()の中の左を代入するんだよ。」
「ふむふむ……なるほど!ありがと、だいすきおにーちゃん!」
何も知らない日菜子は笑顔で僕に抱きついてきた。日菜子は僕のように、汚れた人間になってはいけない、絶対に、させない。
「日菜子、大好きだよ……」
僕は精一杯の笑顔で日菜子の頭を撫でた。
「……?」
日菜子は頭にハテナをうかべながらにへへと笑った。
「今日の夜ご飯はなんと!お兄ちゃんの好きな唐揚げでーっす!」
「!やった、嬉しいっ……!」
なけなしの笑顔で、心にもないその言葉を放った。
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