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第1章 こいびと。
2話(杏葉)つらくてくるしくて
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「杏葉ー!一緒に帰ろー!」
僕と朝日だけを残した放課後の教室、朝日は僕に笑顔で駆け寄ってきて言った。
「……ごめん、今日用事があって………」
「え……そっか、残念………じゃ、明日は帰ろうな。」
「………………う、ん……」
ごめん、朝日。明日も……明後日も、ずっと、一緒には帰れない。
だって……
ガラッ。
「あ、杏葉。」
「……失礼、します。」
俯きながら扉を開けた。その先にいたのは、綾木先輩。委員会の先輩だった。
「遅かったね、何してたの?」
ビクビクしながら答えた。
「先生にプリントまとめるの、頼まれてて……日直だったんです……」
「そういう日は言ってね?ずっと待ってたんだから。」
「っ……!ご、ごめんなさ……い………」
「さ、こっち、鞄を置いて早く来て。」
「……………はい。」
僕は、先輩に脅されている。
「秘密をばらされたくなければ俺の憂さ晴らしの玩具になれ」、と。
「そこに座って。」
「ゆ、床に、ですか……?」
「そうだよ、早くしてよ。」
先輩の冷たい声にビクッとして、床に座った。
「今日はお仕置きもかねて、いつもより痛くしちゃうね。」
「……え、な、なに………やだ、やだ!」
「はぁ?バラされてもいいの?」
っ……。
抵抗をやめ、ぐっと歯をくいしばる。
「お前は、俺の玩具になればいいんだよ?ただそれだけ、何が駄目なの?」
「……っ、い、嫌です…もう、こんなの耐えられません、許してっ……!」
「黙って、まあ、秘密をばらされたいなら、いいけど。」
「っ………!」
どうして、こんな目に……
「ウ゛ッ、あ……!」
痛い、痛い、痛い……!
やだ、やだ、苦しい、辛い………!
「やめっ、もう、限界、です……」
腹を容赦なく殴られ、涙が溢れ、息が苦しくなる。
「駄目、まだ俺のストレス発散できてないから。」
「そ、そんな……も、ゆるして………お願い……」
流れる涙をふこうとして腕を目の前までもってこようとしたが、先輩によってその手は封じられた。
「っあ!」
先輩は僕の手首を強く掴んで床に押し付けた。
「痛っ!なに、なんで……?」
「泣いてる方が可愛いよ、駄目。」
「ひ、あっ……ァ゙ァ゙ァ゙!!」
首を噛まれ、痛くて悲鳴をあげる。
「!……先生来たらどーすんの?」
「助けて、助けて……っ、誰か!」
「っ……!暴れんな!黙れ!」
「むぐっ…!」
騒ぐ口を片手で無理矢理おさえられる。
「お前、そんなにお仕置きしてほしいんだな……」
「げほっ!…ち、ちが、ちがぅ……!」
ちがう、ちがうのに……!
「いいだろう、やってやるよ。」
「嫌だ!やだ、やだあああああ!!!」
どう、して……
僕と朝日だけを残した放課後の教室、朝日は僕に笑顔で駆け寄ってきて言った。
「……ごめん、今日用事があって………」
「え……そっか、残念………じゃ、明日は帰ろうな。」
「………………う、ん……」
ごめん、朝日。明日も……明後日も、ずっと、一緒には帰れない。
だって……
ガラッ。
「あ、杏葉。」
「……失礼、します。」
俯きながら扉を開けた。その先にいたのは、綾木先輩。委員会の先輩だった。
「遅かったね、何してたの?」
ビクビクしながら答えた。
「先生にプリントまとめるの、頼まれてて……日直だったんです……」
「そういう日は言ってね?ずっと待ってたんだから。」
「っ……!ご、ごめんなさ……い………」
「さ、こっち、鞄を置いて早く来て。」
「……………はい。」
僕は、先輩に脅されている。
「秘密をばらされたくなければ俺の憂さ晴らしの玩具になれ」、と。
「そこに座って。」
「ゆ、床に、ですか……?」
「そうだよ、早くしてよ。」
先輩の冷たい声にビクッとして、床に座った。
「今日はお仕置きもかねて、いつもより痛くしちゃうね。」
「……え、な、なに………やだ、やだ!」
「はぁ?バラされてもいいの?」
っ……。
抵抗をやめ、ぐっと歯をくいしばる。
「お前は、俺の玩具になればいいんだよ?ただそれだけ、何が駄目なの?」
「……っ、い、嫌です…もう、こんなの耐えられません、許してっ……!」
「黙って、まあ、秘密をばらされたいなら、いいけど。」
「っ………!」
どうして、こんな目に……
「ウ゛ッ、あ……!」
痛い、痛い、痛い……!
やだ、やだ、苦しい、辛い………!
「やめっ、もう、限界、です……」
腹を容赦なく殴られ、涙が溢れ、息が苦しくなる。
「駄目、まだ俺のストレス発散できてないから。」
「そ、そんな……も、ゆるして………お願い……」
流れる涙をふこうとして腕を目の前までもってこようとしたが、先輩によってその手は封じられた。
「っあ!」
先輩は僕の手首を強く掴んで床に押し付けた。
「痛っ!なに、なんで……?」
「泣いてる方が可愛いよ、駄目。」
「ひ、あっ……ァ゙ァ゙ァ゙!!」
首を噛まれ、痛くて悲鳴をあげる。
「!……先生来たらどーすんの?」
「助けて、助けて……っ、誰か!」
「っ……!暴れんな!黙れ!」
「むぐっ…!」
騒ぐ口を片手で無理矢理おさえられる。
「お前、そんなにお仕置きしてほしいんだな……」
「げほっ!…ち、ちが、ちがぅ……!」
ちがう、ちがうのに……!
「いいだろう、やってやるよ。」
「嫌だ!やだ、やだあああああ!!!」
どう、して……
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