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獣人の街グオルク ~創立祭~
創立祭の準備 4
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「外灯の魔道具を実際に見てもらうため、広場の一区画を確保している。そこで実演して説明をするのが仕事だ」
えっ?
広場の一区画?
オルガは思わずアレイとフェイの方を見た。
二人も驚いた様子で、こちらを見ている。
「心配するな。実演と説明だけで、受付や支払方法の説明とかは、こちらから人を出す」
ホッと僕達は大きなタメ息を付いた。
うん。
そうじゃないと、僕達には分からない事だらけだ。
ヤナックさんが言う。
「実際に使っている君達が説明した方が、子供達に説明しやすいし、近親感がわくだろう。同伴の大人も、その方が納得する。気負わず、普通に話せば良い」
「…はい」
「面白そうだね」
「…その時、オルガが『折り魔紙』を折ってるって、知られない方が良いんですよね」
アレイがそう聞いてくる。
「ああ。そうだ」
ヤナックさんが真面目な顔をして言う。
「知られない方が良い」
オルガも頷いた。
『クルーラ』から来て『折り魔紙』を折っているて、知られたら、拐かされるから、気を付けろと、ヒナキさんには念を押されている。
「『リマ商会』が準備した『折り魔紙』を使っているように、見えるようにするつもりだ」
その辺は、ヤナックさんが考えてくれているようだ。
僕達だけではないんだから、なんとかなるだろう…。
僕達と同じ担当は、犬族のネオさん。
昨日、一緒に、宿に待機している出店者を案内する係りになっていた人が、迎えに来た。
なので僕達三人は、まだ残っていた外灯の魔道具を一個づつ持って、明日、外灯の説明をする、広場の方に向かった。
『リマ商会』を出て、馬車道を横切って、創立祭の準備中の広場にやって来た。
広場の端の方に大きなテントが並べられ、中央に屋台が綺麗に並べられて、何列も並んでいた。
店の囲いは出来ていて、バラバラと準備のために人が出入りしている。
いったいどれだけのお店が出てきているのだろう…。
ふと、見上げると、『折り魔紙』を入れた外灯の魔道具が、釣り下がっていた。
今の時間では、気が付かないよね…。
ネオさんに案内されて来た場所は、広場の端っこ。
広場の四つ角は、一段高くなって木が何本も植えられていて、日影を作っている。
普段の広場は何もなく影が出来ないので、ちょっとした休憩所のようだ。
木があるそこは、広場の角に対して場所が斜めになっていて、隣に大きなテントを建てると、その間の空間が生まれ、空間が空いた場所に、屋台の台が置かれていた。
大きなテントの方には、なにやら商品を運ぶ人が出入りしている。
僕達が使う場所は、空間の空いた、屋台の台が置いてある場所のようだ。
場所的には『リマ商会』よりの角。
「この辺自由に使って良い場所だから、何か必要なものがあったら言ってくれ」
そう言ってネオさんは隣のテントの中に入っていった。
隣は『リマ商会』の商品を置く場所のようだ。
僕達は外灯を屋台の台の上に置き、どうするかを考えた。
「見に来るのは、学校に通う子供達だよね」
「屋台の台だと高くない?見えない気がする」
アレイとフェイが頷く。
アレイの所の、ライカとライクは学校前だから、身長が低く、屋台の台と同じくらいだ。
それよりも身長が高いとしても、見えにくいだろう…。
「だな。高さの低い台かテーブルを貸してもらえるか聞いてみよう」
「そしたら、座る椅子も欲しくないか?敷物を敷いて座っても良いけど…」
机が低くて、立ったままだと、子供には威圧感が出てしまう。
ライカとライクに話をするときは、いつもしゃがんで視線を合わせて会話するからね。
「両方聞いてみよう」
「後は置き方だな。机の大きさにもよるが、通路から見えるような見えないような…」
フェイが、少し離れて通路側から場所の確認をする。
「だね…」
角目だから、通路の正面にはなるが、テントの影になってしまう。
「とりあえず高さの低い台を貸してもらえるか聞いて、屋台の台を動かして良いかも確認しないとな」
アレイはそう言って、隣のテントの方に向かった。
後は…小さな魔力で光ると言うことを説明するために、折ってある『折り魔紙』が有った方が良いかも…。
三人で相談しながら、場所の位置を考えた。
通路側に借りた高さの低いテーブルを置いて、その上に布をかけ、両脇に外灯を置いた。
置いてあった屋台の台は、背後に下げて、もう一つの外灯を置いた。
でも、なんだか目立たないし寂しかった。
何だろう…。
何かが違う…。
三人が「う~ん」と、唸っていると、ネオさんが隣のテントから手招きしてきた。
おやつの時間…休憩の時間のようだ。
えっ?
広場の一区画?
オルガは思わずアレイとフェイの方を見た。
二人も驚いた様子で、こちらを見ている。
「心配するな。実演と説明だけで、受付や支払方法の説明とかは、こちらから人を出す」
ホッと僕達は大きなタメ息を付いた。
うん。
そうじゃないと、僕達には分からない事だらけだ。
ヤナックさんが言う。
「実際に使っている君達が説明した方が、子供達に説明しやすいし、近親感がわくだろう。同伴の大人も、その方が納得する。気負わず、普通に話せば良い」
「…はい」
「面白そうだね」
「…その時、オルガが『折り魔紙』を折ってるって、知られない方が良いんですよね」
アレイがそう聞いてくる。
「ああ。そうだ」
ヤナックさんが真面目な顔をして言う。
「知られない方が良い」
オルガも頷いた。
『クルーラ』から来て『折り魔紙』を折っているて、知られたら、拐かされるから、気を付けろと、ヒナキさんには念を押されている。
「『リマ商会』が準備した『折り魔紙』を使っているように、見えるようにするつもりだ」
その辺は、ヤナックさんが考えてくれているようだ。
僕達だけではないんだから、なんとかなるだろう…。
僕達と同じ担当は、犬族のネオさん。
昨日、一緒に、宿に待機している出店者を案内する係りになっていた人が、迎えに来た。
なので僕達三人は、まだ残っていた外灯の魔道具を一個づつ持って、明日、外灯の説明をする、広場の方に向かった。
『リマ商会』を出て、馬車道を横切って、創立祭の準備中の広場にやって来た。
広場の端の方に大きなテントが並べられ、中央に屋台が綺麗に並べられて、何列も並んでいた。
店の囲いは出来ていて、バラバラと準備のために人が出入りしている。
いったいどれだけのお店が出てきているのだろう…。
ふと、見上げると、『折り魔紙』を入れた外灯の魔道具が、釣り下がっていた。
今の時間では、気が付かないよね…。
ネオさんに案内されて来た場所は、広場の端っこ。
広場の四つ角は、一段高くなって木が何本も植えられていて、日影を作っている。
普段の広場は何もなく影が出来ないので、ちょっとした休憩所のようだ。
木があるそこは、広場の角に対して場所が斜めになっていて、隣に大きなテントを建てると、その間の空間が生まれ、空間が空いた場所に、屋台の台が置かれていた。
大きなテントの方には、なにやら商品を運ぶ人が出入りしている。
僕達が使う場所は、空間の空いた、屋台の台が置いてある場所のようだ。
場所的には『リマ商会』よりの角。
「この辺自由に使って良い場所だから、何か必要なものがあったら言ってくれ」
そう言ってネオさんは隣のテントの中に入っていった。
隣は『リマ商会』の商品を置く場所のようだ。
僕達は外灯を屋台の台の上に置き、どうするかを考えた。
「見に来るのは、学校に通う子供達だよね」
「屋台の台だと高くない?見えない気がする」
アレイとフェイが頷く。
アレイの所の、ライカとライクは学校前だから、身長が低く、屋台の台と同じくらいだ。
それよりも身長が高いとしても、見えにくいだろう…。
「だな。高さの低い台かテーブルを貸してもらえるか聞いてみよう」
「そしたら、座る椅子も欲しくないか?敷物を敷いて座っても良いけど…」
机が低くて、立ったままだと、子供には威圧感が出てしまう。
ライカとライクに話をするときは、いつもしゃがんで視線を合わせて会話するからね。
「両方聞いてみよう」
「後は置き方だな。机の大きさにもよるが、通路から見えるような見えないような…」
フェイが、少し離れて通路側から場所の確認をする。
「だね…」
角目だから、通路の正面にはなるが、テントの影になってしまう。
「とりあえず高さの低い台を貸してもらえるか聞いて、屋台の台を動かして良いかも確認しないとな」
アレイはそう言って、隣のテントの方に向かった。
後は…小さな魔力で光ると言うことを説明するために、折ってある『折り魔紙』が有った方が良いかも…。
三人で相談しながら、場所の位置を考えた。
通路側に借りた高さの低いテーブルを置いて、その上に布をかけ、両脇に外灯を置いた。
置いてあった屋台の台は、背後に下げて、もう一つの外灯を置いた。
でも、なんだか目立たないし寂しかった。
何だろう…。
何かが違う…。
三人が「う~ん」と、唸っていると、ネオさんが隣のテントから手招きしてきた。
おやつの時間…休憩の時間のようだ。
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