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脱・引きこもり姫
乗馬大会⑤
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乗馬大会編はこれにて完結です。
次回からはちょくちょく登場していたあの攻略対象の主軸話と様々な伏線を回収していきます。
☆
ピストル音が鳴った後、私はエヴァと共に地を駆けた。
風を体全体に受け、ポニーテールに結んだ髪が激しく風によって揺れる。
そして、一つ目の障害物を乗り越え、次に二つ目。カーブを曲がった後、三つ目の先程よりも高い位置にバーが置いてある障害物を軽々乗り越え、四つ目、五つ目とリズミカルに飛び越えて行く。
「っ──!」
エヴァがジャンプをして、障害物を乗り越える度に衝撃が私を襲ってくるが、そんなことは練習で山ほどやってきた。
そして、エヴァは最後の障害物を優雅に乗り越え、一位でゴールを果たした。
「優勝は初参加となる、エマ選手です──!!」
未だ信じられないが、私はまさかの優勝を果たすことが出来た。
優勝者には優勝景品が後日渡されるそうだが、内容は先生から聞いていない。
その先生に一番に会いに行こうと思ったのだが、そのまま大会の職員に連行され、閉会式を行う事になった。
ジェイさんといえば、私に惜しいところで負けた後、その後の行方は分からない。
しかし、最後に見たジェイさんの表情はどこか、優しく私に笑っていたようで……──?
「エマ選手?こちらの壇上に上がって頂けますか?」
「…あ、はい。すみません」
私は疑問を打ち払い、急いで会場の一位の壇上に上がり、その場でお礼をする。
すると客席からが割れんばかりの拍手が起こり、会場は喜びに包まれる。
祝いの花吹雪が舞って、周囲を彩っていた。
「では、優勝を果たしたエマさん、何か感想はありますか?」
司会者がニコニコ笑って、先端が淡いピンク色に光った杖をこちらに向けてくる。
これはどうやら声のボリュームを上げる魔法らしく、前世で言うマイクの様な役割だ。
私は光る杖に向かって戸惑い気味に喋り出した。
「え、えっと……優勝を果たすことが出来てとても嬉しいです。私に協力してくれた方々に今すぐ感謝の言葉を述べたいです」
「そうですか!きっと喜ばれることでしょう。もしかして、この会場にいらっしゃるのですか?」
「あ、はい。来ているのですが……」
そこで私はあれ?と思う。先生の姿が見当たらない。
壇上から一番高い位置に立っている為、観客全体を見回せる。しかし、あの整った顔面のイケメン先生は一向に見つからない。
(レイアも見当たらないし……ルイズ様は居なくて逆にありがたいから良いか)
私はとりあえずこの場を早めにやり過ごすことにした。
閉会式が終わった後、観客も皆帰り、会場は静かになっていた。
時刻はもう夕方。私もそろそろ帰らなければいけない時間帯だ。
しかし、私はまだ先生に会えていない。
休憩室や待機場所、大会のすぐ外も探したのだが、見つかる気配が全く無い。
「どこに行ったのあの人は……!」
彼の本性を知りたい。この大会で優勝したら伝えてくれると言ってくれた、彼のことを。
しかし、姿を消すのは言っていることと矛盾している。
これでは彼のことを知らぬまま終えてしまう。
先生が、名前も知らない他人と同じになってしまう。
今まで紡いできた思い出は他人とか、そういうもので出来たことじゃない。
私にとって先生は大切な人なのだ。それなのに、名前だけで彼をどんな人かどんな思い出を作ったのか、堂々と説明出来ないのが、悲しい。
会って、事実を知って、優勝出来たこと、そして感謝を伝えたい。
「…………先生、何も伝えぬまま消えるなんて、狡いじゃないですか……」
先生にとって私はそれぐらいの人間だったということなのだろうか。
どうでもいい存在だったのだろうか。
「……………考えても仕方ないか」
ネガティブ思考は不幸を生む。私は一度探すのをやめて、応援してくれたもう一人の存在を探す。
(レイア、どこにいるんだろう。大会に来てくれているということは分かってるんだけど……)
レイアは大会に行く為に朝早く共に向かってくれた。ついでに客席で私が出場するのを待っているとも言っていたのだ。
だから、必ず会場にはいるはずなのだが──。
「本当にグズよね貴女。さっさと早く片付けなさい!この狡女!!」
「───っ!?」
突然怒号と何かを叩く鋭い音が聞こえて、私は肩がびくりと上がってしまう。
怒号が聞こえたのは会場の職員専用出入口からだ。あそこには大会のゴミを溜める場所として使われていて、担当の清掃メイドが掃除していると聞いた。
この会場は何かしらの大会が無い限り滅多に使われることは無いが、一度に出るゴミの量は王宮で出る約一週間分のゴミの量になる。
だから、あそこのゴミ溜め場所はいつもメイドが五人以上で掃除を行っているのだが……。
あの場からは先程怒号を発した女性の声と、その怒号を向けられたもう一人の存在しかいないと、声から感じられる。
怒号を発した女性に何かしらの問題があって一人で怒っていない限りだが……もしそうであった場合、あまり良くない状態だと思う為、すぐに助けなければいけない。
「……………行ってみよう」
私はそっと、ドアのノブを回して開けた。
開けた瞬間、一瞬でむわりとした激臭が襲いかかり、顔を歪めそうになる。しかし、目に映った光景に私は目を見開いた。
「え………?」
「ちょっと、こんな時に誰が入って──なっ!?」
「…………──!エマ様………!?」
目に映ったのは鞭を持った一人の少し歳上のメイド と、傷だらけ、そして埃まみれのレイアの姿だった。
「な、何で──?一体、何をしているの……!」
「え、エマさま………!!こ、これには事情があって……!!」
私はすぐ様弱々しいレイアの元に駆け寄り、服の裾でレイアの顔の汚れを取る。
黒い汚れは簡単には取れず、少し薄くなっただけだった。
レイアの手を取ると、とても冷たく、傷だらけの上に霜焼けも出来ていた。血も滲んでいる。
すると、レイアはエマ様、と言いながらゆっくり瞼を閉じて、力が抜けていく。おそらく、気絶してしまったのだろう。
レイアの様子に怒りが湧いてきて、私は鞭を持ったメイドを強く睨む。
「貴女───!一体レイアに何をしたの!?レイアは私の専属侍女。掃除婦ではないはずよ!」
「あ、あのっ、ち、ちがうんです!これには訳が……!!」
私はレイアの腕を自分の首に回し、ゆっくり立たせる。
「言い訳は今はどうでもいい。でも、侯爵家の娘の専属侍女を虐めた罰はしっかりと受けさてもらうわ。そして、今すぐ馬車を呼びなさい」
「そ、そんな、私は何も……!!罰なんて──!」
「聞こえなかったの?今すぐ馬車を呼んで来なさい!言い訳なぞ今は頼んでいないはずよ!」
「は、はい!い、今すぐに……!」
そして、メイドは持っていた鞭をその場に落として、駆け出して行く。
私はレイアと共にゆっくりとその場を歩き出した。
それにしても、この部屋には初めて入室したけれど、とても酷い激臭だ。鼻が曲がりそうな程嫌な臭いなのに、先程のメイドはハンカチを顔に巻いていたけれど、レイアはここにずっと何も鼻を防護せずに居たのか。それに、あのメイドとレイア以外、ここには誰もいない。ここは五人以上で行う掃除場所なのに。
それだけじゃない。彼女の身体は王宮に初めて来た時よりも明らかに細くなっていた。
骨を触っているようで、胸が苦しい程に締め付けられる。
「レイア、大丈夫、大丈夫だから。私が絶対に助けるから……ごめん、ごめんね。気付いてあげられなくて………本当にごめんなさい」
レイアに告げているはずなのに、まるで心を落ち着かせる暗示のようにずっと彼女に言い続けた。
いつの間にか、私の目には涙が溜まっており、動く度に涙を流していた。
次回からはちょくちょく登場していたあの攻略対象の主軸話と様々な伏線を回収していきます。
☆
ピストル音が鳴った後、私はエヴァと共に地を駆けた。
風を体全体に受け、ポニーテールに結んだ髪が激しく風によって揺れる。
そして、一つ目の障害物を乗り越え、次に二つ目。カーブを曲がった後、三つ目の先程よりも高い位置にバーが置いてある障害物を軽々乗り越え、四つ目、五つ目とリズミカルに飛び越えて行く。
「っ──!」
エヴァがジャンプをして、障害物を乗り越える度に衝撃が私を襲ってくるが、そんなことは練習で山ほどやってきた。
そして、エヴァは最後の障害物を優雅に乗り越え、一位でゴールを果たした。
「優勝は初参加となる、エマ選手です──!!」
未だ信じられないが、私はまさかの優勝を果たすことが出来た。
優勝者には優勝景品が後日渡されるそうだが、内容は先生から聞いていない。
その先生に一番に会いに行こうと思ったのだが、そのまま大会の職員に連行され、閉会式を行う事になった。
ジェイさんといえば、私に惜しいところで負けた後、その後の行方は分からない。
しかし、最後に見たジェイさんの表情はどこか、優しく私に笑っていたようで……──?
「エマ選手?こちらの壇上に上がって頂けますか?」
「…あ、はい。すみません」
私は疑問を打ち払い、急いで会場の一位の壇上に上がり、その場でお礼をする。
すると客席からが割れんばかりの拍手が起こり、会場は喜びに包まれる。
祝いの花吹雪が舞って、周囲を彩っていた。
「では、優勝を果たしたエマさん、何か感想はありますか?」
司会者がニコニコ笑って、先端が淡いピンク色に光った杖をこちらに向けてくる。
これはどうやら声のボリュームを上げる魔法らしく、前世で言うマイクの様な役割だ。
私は光る杖に向かって戸惑い気味に喋り出した。
「え、えっと……優勝を果たすことが出来てとても嬉しいです。私に協力してくれた方々に今すぐ感謝の言葉を述べたいです」
「そうですか!きっと喜ばれることでしょう。もしかして、この会場にいらっしゃるのですか?」
「あ、はい。来ているのですが……」
そこで私はあれ?と思う。先生の姿が見当たらない。
壇上から一番高い位置に立っている為、観客全体を見回せる。しかし、あの整った顔面のイケメン先生は一向に見つからない。
(レイアも見当たらないし……ルイズ様は居なくて逆にありがたいから良いか)
私はとりあえずこの場を早めにやり過ごすことにした。
閉会式が終わった後、観客も皆帰り、会場は静かになっていた。
時刻はもう夕方。私もそろそろ帰らなければいけない時間帯だ。
しかし、私はまだ先生に会えていない。
休憩室や待機場所、大会のすぐ外も探したのだが、見つかる気配が全く無い。
「どこに行ったのあの人は……!」
彼の本性を知りたい。この大会で優勝したら伝えてくれると言ってくれた、彼のことを。
しかし、姿を消すのは言っていることと矛盾している。
これでは彼のことを知らぬまま終えてしまう。
先生が、名前も知らない他人と同じになってしまう。
今まで紡いできた思い出は他人とか、そういうもので出来たことじゃない。
私にとって先生は大切な人なのだ。それなのに、名前だけで彼をどんな人かどんな思い出を作ったのか、堂々と説明出来ないのが、悲しい。
会って、事実を知って、優勝出来たこと、そして感謝を伝えたい。
「…………先生、何も伝えぬまま消えるなんて、狡いじゃないですか……」
先生にとって私はそれぐらいの人間だったということなのだろうか。
どうでもいい存在だったのだろうか。
「……………考えても仕方ないか」
ネガティブ思考は不幸を生む。私は一度探すのをやめて、応援してくれたもう一人の存在を探す。
(レイア、どこにいるんだろう。大会に来てくれているということは分かってるんだけど……)
レイアは大会に行く為に朝早く共に向かってくれた。ついでに客席で私が出場するのを待っているとも言っていたのだ。
だから、必ず会場にはいるはずなのだが──。
「本当にグズよね貴女。さっさと早く片付けなさい!この狡女!!」
「───っ!?」
突然怒号と何かを叩く鋭い音が聞こえて、私は肩がびくりと上がってしまう。
怒号が聞こえたのは会場の職員専用出入口からだ。あそこには大会のゴミを溜める場所として使われていて、担当の清掃メイドが掃除していると聞いた。
この会場は何かしらの大会が無い限り滅多に使われることは無いが、一度に出るゴミの量は王宮で出る約一週間分のゴミの量になる。
だから、あそこのゴミ溜め場所はいつもメイドが五人以上で掃除を行っているのだが……。
あの場からは先程怒号を発した女性の声と、その怒号を向けられたもう一人の存在しかいないと、声から感じられる。
怒号を発した女性に何かしらの問題があって一人で怒っていない限りだが……もしそうであった場合、あまり良くない状態だと思う為、すぐに助けなければいけない。
「……………行ってみよう」
私はそっと、ドアのノブを回して開けた。
開けた瞬間、一瞬でむわりとした激臭が襲いかかり、顔を歪めそうになる。しかし、目に映った光景に私は目を見開いた。
「え………?」
「ちょっと、こんな時に誰が入って──なっ!?」
「…………──!エマ様………!?」
目に映ったのは鞭を持った一人の少し歳上のメイド と、傷だらけ、そして埃まみれのレイアの姿だった。
「な、何で──?一体、何をしているの……!」
「え、エマさま………!!こ、これには事情があって……!!」
私はすぐ様弱々しいレイアの元に駆け寄り、服の裾でレイアの顔の汚れを取る。
黒い汚れは簡単には取れず、少し薄くなっただけだった。
レイアの手を取ると、とても冷たく、傷だらけの上に霜焼けも出来ていた。血も滲んでいる。
すると、レイアはエマ様、と言いながらゆっくり瞼を閉じて、力が抜けていく。おそらく、気絶してしまったのだろう。
レイアの様子に怒りが湧いてきて、私は鞭を持ったメイドを強く睨む。
「貴女───!一体レイアに何をしたの!?レイアは私の専属侍女。掃除婦ではないはずよ!」
「あ、あのっ、ち、ちがうんです!これには訳が……!!」
私はレイアの腕を自分の首に回し、ゆっくり立たせる。
「言い訳は今はどうでもいい。でも、侯爵家の娘の専属侍女を虐めた罰はしっかりと受けさてもらうわ。そして、今すぐ馬車を呼びなさい」
「そ、そんな、私は何も……!!罰なんて──!」
「聞こえなかったの?今すぐ馬車を呼んで来なさい!言い訳なぞ今は頼んでいないはずよ!」
「は、はい!い、今すぐに……!」
そして、メイドは持っていた鞭をその場に落として、駆け出して行く。
私はレイアと共にゆっくりとその場を歩き出した。
それにしても、この部屋には初めて入室したけれど、とても酷い激臭だ。鼻が曲がりそうな程嫌な臭いなのに、先程のメイドはハンカチを顔に巻いていたけれど、レイアはここにずっと何も鼻を防護せずに居たのか。それに、あのメイドとレイア以外、ここには誰もいない。ここは五人以上で行う掃除場所なのに。
それだけじゃない。彼女の身体は王宮に初めて来た時よりも明らかに細くなっていた。
骨を触っているようで、胸が苦しい程に締め付けられる。
「レイア、大丈夫、大丈夫だから。私が絶対に助けるから……ごめん、ごめんね。気付いてあげられなくて………本当にごめんなさい」
レイアに告げているはずなのに、まるで心を落ち着かせる暗示のようにずっと彼女に言い続けた。
いつの間にか、私の目には涙が溜まっており、動く度に涙を流していた。
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