男子高校生の休み時間

こへへい

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ポケモン図鑑を完成させたい

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隆太「なぁなぁ、ムウマもってない? 持ってたらほしいんだけど」

和樹「いるよ~、帰ったらあげる」

隆太「あ、それとウデッポウも持ってなくてさ、持ってたらそれも欲しい」

和樹「もしかして、まだポケモン図鑑完成させてないの?」

隆太「そうなんだよ、最近ツイッターで『〇〇光った!』とか『××の色出た!』とかよく見るんだよ、それで俺も色違い捕まえたいんだけど、光るおまもりがないとやる気出ないんだよな」

和樹「結構違うらしいね、3倍くらい。でも色違いってそこまで重要?」

隆太「そりゃそうさ、『周りの人とは違い、俺は緑色のカイリューを使っているんだ!』ってのをしたいんだよね、皆黄色カイリューの中、俺だけが緑カイリュー、良くない?」

和樹「ええ、カイリューの色違いってそこまで人気ないやつじゃん、エーフィも原色の方がいいし」

隆太「ばっかお前、色が気持ち悪いとかじゃないんだよ、皆と同じじゃないっていうのが、なんか良いんじゃないか」

和樹「そんな形式的な特別感あってもねぇ、もしかして腕時計を右腕に着けてるのも、誰かとは違うってのをアピりたいから?」

隆太「ば、ちょ、お前それはおい、あれだよ、別にそんなつもりはないんだけど? そういう癖っていうかさ」

和樹「それはガチの主張なのね、わかったわかった突っ込まないから」

隆太「でもさ、誰かとは違う特別って、欲しくない?」

和樹「そりゃまぁ、誰かとは違うってねぇ、でも将来大人になって、スーツっていう量産型のユニフォーム着させられるしなぁ」

隆太「それがおかしい。服装って個性を出せるかなり重要な要素じゃないか。ポケモンでいうところの名前みたいなもんだよ。それを『トレーナーA』にしろって言ってるようなもんだよ」

和樹「なんだろうねぇ、あーいうフォーマルな服装って、それだけで引き締まるというか、軽々しく見られにくいってのは聞いたことあるかな。飛び込み営業とかするときに、スーツの人が来るのと、ラッパーのだるんだるんの服装が来るの、どっちが羽毛布団買いたいって思える?」

隆太「ラッパーが羽毛布団押し売りに来るって怖すぎるだろ」

和樹「ちなみに、その布団は緑色」

隆太「おい貴様、その羽毛はカイリューか? はねやすめしたカイリューの羽むしり取ったんかお前―!」
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