38 / 75
38話 解毒成功
しおりを挟む
レオナードがクリムゾンボアの猛毒に打ち勝つことができるかの瀬戸際だ。
もうダメかと思われた瞬間、シンヤはレオナードが女性であることにようやく気づいた。
彼が女性特有の器官に手を伸ばす。
体の中心部に近く、中から魔力を浸透させることができる箇所。
それは、男にはないものであった。
ズプッ。
そんな音を立てて、レオナードの体がシンヤの指を飲み込む。
「うっ……。あっ……」
レオナードが小さく喘ぎ声を上げる。
そして、再び大量の液体が吹き出した。
魔力が全身を巡っている今、わずかな刺激でも過敏に反応する状態だ。
彼……いや、彼女のことを男だと勘違いしていた時には、できれば触れたくないと思っていた液体である。
しかし今は、どこか魅力的に感じるようになっていた。
「レオナードの中はキツイな……。まるで新品だ……。しかし……。よし、これでいける!」
シンヤは魔法を発動させる。
「【キュア・ポイズン】!」
ドクン。
「うっ……。おおぉぉぉ!!」
レオナードが大きく仰け反りながら叫ぶ。
そして、その体は激しく痙攣し始めた。
「レオナード様! しっかりして下さい! レオナード様ーっ!!」
男の叫び声を聞きつつ、シンヤは治療を続ける。
「いいぞっ! 効いてる効いてる!! あと一歩だ。全員、集中しろっ!!!」
シンヤの檄を受けて、パーティメンバーやミレアが気合を入れ直す。
「あひぃっ! んほおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
そしてついに、レオナードの絶叫と共に体から全ての毒が抜け落ちた。
同時に彼女の体がビクビクと震え始める。
「うっ……。ああぁぁんっ!!!」
ブッシャァッ!
盛大に液体を吹き出すと同時に、レオナールの全身が光に包まれた。
治療魔法が全身の隅々まで行き渡った証拠だ。
「やった……のか……?」
光が収まるとともに、その場にいた全員が固唾を飲む。
しかし、すぐにシンヤ達の顔に笑みが浮かぶ。
そこには穏やかな寝息を立てるレオナードの姿があったからだ。
彼女にM字開脚の姿勢を保たせていた男も手を離し、彼女をそっと地面に横たえる。
「ふぅ~……。よかったぜ。なんとかなったみたいだな」
シンヤは大きく息を吐きだす。
そして、改めてレオナードの顔を覗き込んだ。
「こいつ……いや、彼女がまさか女だったとはな。今まで雑に扱いすぎていたかもしれん」
シンヤはそう呟くと、レオナードの頬に触れる。
柔らかく温かい肌だ。
「これからは、もう少し優しく扱おう。そうだ、今度、俺の屋敷に招待してやるか。美味い飯をごちそうしてやろう」
「ほほ。それは、レオナード様もお喜びになるでしょう」
男が満足げにそう微笑む。
「なあ。ところでさ、お前達とレオナードの関係って……」
シンヤがそう問い掛けた瞬間だった。
ブリブリブリ……。
レオナードのお尻から、先ほどよりもさらに強烈な音が聞こえてきた。
「うっ!? 臭いゾ……」
ミレアが鼻をつまんで言う。
「シ、シンヤ殿! これは……」
「心配するな。魔力を体内に通したことにより、内臓が刺激されてしまっただけだ」
「そ、そうですか。では、問題はないと?」
「ああ。むしろ、これで正真正銘、体内から毒物がなくなったと言えるだろう」
「おお、なんと素晴らしいことでしょう……」
男は感動したように呟く。
だが、すぐに表情を改めた。
「レオナード様が意識を取り戻される前に、身なりをきちんと整えておきましょう。意識を失っている間にこのようなことがあったと知れば、彼女も気に病まれることと思いますので……」
「ああ。確かにそうだな」
毒で死ぬことに比べれば遥かにマシだろうが、それでも年頃の少女だ。
恥ずかしさで死んでしまいそうになるかもしれない。
クリムゾンボアとの戦闘で意識を失った彼女は、まずは全裸のままシンヤに背負われ、みんなの元まで帰ってきた。
パーティメンバーの男達にその魅力的な裸体を見られた。
そこまでは百歩譲っていいだろう。
不慮の事故で裸体を見られてしまうことぐらい、誰にでも起こりうることだ。
しかしその後がマズイ。
彼女はM字開脚の姿勢を取らされた上、へそ、尻、耳、鼻の穴にまで、ありとあらゆる穴の中に指を突っ込まれた。
体内に魔力が巡ったことにより、無意識下とはいえ快楽の声を盛大に上げていた。
極めつけに、つい先ほどの脱糞。
レオナードにとっては、自分の知らないうちにパーティメンバーやシンヤ達に自分のありとあらゆる醜態を晒してしまったことになる。
これで落ち込まないわけがない。
「おい、シンヤ。あたしがしようカ?」
「お願いできるか? 男である俺や彼らがするよりはマシだろう。お前達もそれでいいな?」
「はっ。ではお言葉に甘えてさせていただきます。ただし、くれぐれも途中で目を覚まされないよう、細心の注意を払ってくださいね」
「ああ。分かってるヨ」
男からの念押しに、ミレアがそう答える。
「うむ。今回のことは、全員が墓場まで持っていくように。レオナードには、普通に治療魔法で治したと伝えることにしよう」
「そうしていただけると助かります。……では、我らは今度こそ周囲の警戒をしておきますので」
男達が周囲の警戒をしている間に、ミレアによってレオナードの身体が清められていく。
シンヤも魔法によりそれを手伝った。
こうして、クリムゾンボアとの思わぬ衝突は何とかなったのであった。
もうダメかと思われた瞬間、シンヤはレオナードが女性であることにようやく気づいた。
彼が女性特有の器官に手を伸ばす。
体の中心部に近く、中から魔力を浸透させることができる箇所。
それは、男にはないものであった。
ズプッ。
そんな音を立てて、レオナードの体がシンヤの指を飲み込む。
「うっ……。あっ……」
レオナードが小さく喘ぎ声を上げる。
そして、再び大量の液体が吹き出した。
魔力が全身を巡っている今、わずかな刺激でも過敏に反応する状態だ。
彼……いや、彼女のことを男だと勘違いしていた時には、できれば触れたくないと思っていた液体である。
しかし今は、どこか魅力的に感じるようになっていた。
「レオナードの中はキツイな……。まるで新品だ……。しかし……。よし、これでいける!」
シンヤは魔法を発動させる。
「【キュア・ポイズン】!」
ドクン。
「うっ……。おおぉぉぉ!!」
レオナードが大きく仰け反りながら叫ぶ。
そして、その体は激しく痙攣し始めた。
「レオナード様! しっかりして下さい! レオナード様ーっ!!」
男の叫び声を聞きつつ、シンヤは治療を続ける。
「いいぞっ! 効いてる効いてる!! あと一歩だ。全員、集中しろっ!!!」
シンヤの檄を受けて、パーティメンバーやミレアが気合を入れ直す。
「あひぃっ! んほおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
そしてついに、レオナードの絶叫と共に体から全ての毒が抜け落ちた。
同時に彼女の体がビクビクと震え始める。
「うっ……。ああぁぁんっ!!!」
ブッシャァッ!
盛大に液体を吹き出すと同時に、レオナールの全身が光に包まれた。
治療魔法が全身の隅々まで行き渡った証拠だ。
「やった……のか……?」
光が収まるとともに、その場にいた全員が固唾を飲む。
しかし、すぐにシンヤ達の顔に笑みが浮かぶ。
そこには穏やかな寝息を立てるレオナードの姿があったからだ。
彼女にM字開脚の姿勢を保たせていた男も手を離し、彼女をそっと地面に横たえる。
「ふぅ~……。よかったぜ。なんとかなったみたいだな」
シンヤは大きく息を吐きだす。
そして、改めてレオナードの顔を覗き込んだ。
「こいつ……いや、彼女がまさか女だったとはな。今まで雑に扱いすぎていたかもしれん」
シンヤはそう呟くと、レオナードの頬に触れる。
柔らかく温かい肌だ。
「これからは、もう少し優しく扱おう。そうだ、今度、俺の屋敷に招待してやるか。美味い飯をごちそうしてやろう」
「ほほ。それは、レオナード様もお喜びになるでしょう」
男が満足げにそう微笑む。
「なあ。ところでさ、お前達とレオナードの関係って……」
シンヤがそう問い掛けた瞬間だった。
ブリブリブリ……。
レオナードのお尻から、先ほどよりもさらに強烈な音が聞こえてきた。
「うっ!? 臭いゾ……」
ミレアが鼻をつまんで言う。
「シ、シンヤ殿! これは……」
「心配するな。魔力を体内に通したことにより、内臓が刺激されてしまっただけだ」
「そ、そうですか。では、問題はないと?」
「ああ。むしろ、これで正真正銘、体内から毒物がなくなったと言えるだろう」
「おお、なんと素晴らしいことでしょう……」
男は感動したように呟く。
だが、すぐに表情を改めた。
「レオナード様が意識を取り戻される前に、身なりをきちんと整えておきましょう。意識を失っている間にこのようなことがあったと知れば、彼女も気に病まれることと思いますので……」
「ああ。確かにそうだな」
毒で死ぬことに比べれば遥かにマシだろうが、それでも年頃の少女だ。
恥ずかしさで死んでしまいそうになるかもしれない。
クリムゾンボアとの戦闘で意識を失った彼女は、まずは全裸のままシンヤに背負われ、みんなの元まで帰ってきた。
パーティメンバーの男達にその魅力的な裸体を見られた。
そこまでは百歩譲っていいだろう。
不慮の事故で裸体を見られてしまうことぐらい、誰にでも起こりうることだ。
しかしその後がマズイ。
彼女はM字開脚の姿勢を取らされた上、へそ、尻、耳、鼻の穴にまで、ありとあらゆる穴の中に指を突っ込まれた。
体内に魔力が巡ったことにより、無意識下とはいえ快楽の声を盛大に上げていた。
極めつけに、つい先ほどの脱糞。
レオナードにとっては、自分の知らないうちにパーティメンバーやシンヤ達に自分のありとあらゆる醜態を晒してしまったことになる。
これで落ち込まないわけがない。
「おい、シンヤ。あたしがしようカ?」
「お願いできるか? 男である俺や彼らがするよりはマシだろう。お前達もそれでいいな?」
「はっ。ではお言葉に甘えてさせていただきます。ただし、くれぐれも途中で目を覚まされないよう、細心の注意を払ってくださいね」
「ああ。分かってるヨ」
男からの念押しに、ミレアがそう答える。
「うむ。今回のことは、全員が墓場まで持っていくように。レオナードには、普通に治療魔法で治したと伝えることにしよう」
「そうしていただけると助かります。……では、我らは今度こそ周囲の警戒をしておきますので」
男達が周囲の警戒をしている間に、ミレアによってレオナードの身体が清められていく。
シンヤも魔法によりそれを手伝った。
こうして、クリムゾンボアとの思わぬ衝突は何とかなったのであった。
0
お気に入りに追加
582
あなたにおすすめの小説
精霊のジレンマ
さんが
ファンタジー
普通の社会人だったはずだが、気が付けば異世界にいた。アシスという精霊と魔法が存在する世界。しかし異世界転移した、瞬間に消滅しそうになる。存在を否定されるかのように。
そこに精霊が自らを犠牲にして、主人公の命を助ける。居ても居なくても変わらない、誰も覚えてもいない存在。でも、何故か精霊達が助けてくれる。
自分の存在とは何なんだ?
主人公と精霊達や仲間達との旅で、この世界の隠された秘密が解き明かされていく。
小説家になろうでも投稿しています。また閑話も投稿していますので興味ある方は、そちらも宜しくお願いします。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
フォーリーブス ~ヴォーカル四人組の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
デュエットシンガーとしてデビューしたウォーレン兄妹は、歌唱力は十分なのに鳴かず飛ばずでプロデューサーからもそろそろ見切りをつけられ始めている。そんな中、所属する音楽事務所MLSが主催する音楽フェスティバルで初めて出会ったブレディ兄妹が二人の突破口となるか?兄妹のデュエットシンガーがさらに二人の男女を加えて四人グループを結成し、奇跡の巻き返しが成るか?ウォーレン兄妹とブレディ兄妹の恋愛は如何に? == 異世界物ですが魔物もエルフも出て来ません。直接では無いのですけれど、ちょっと残酷場面もうかがわせるようなシーンもあります。 == ◇ 毎週金曜日に投稿予定です。 ◇
最強魔王の学園無双 ~世界を平定したチート魔王は学園で無双し花嫁を探す。側近・貴族・勇者? まとめて余のハーレムに加えてやろう~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
主人公ディノス・レアルノートは魔王だ。
その絶大なる力で人族を撃破し、世界を平定した。
そして、1年後……。
「クハハ! 愚民どもは、幸せを満喫しているようだな。大変結構!」
「ディノス陛下。陛下も、そろそろ跡継ぎをつくられてはいかがでしょうか? 平和を勝ち取った今こそ、その好機かと愚行致しますが」
「クハハ! それも悪くはないな。しかし、余はそういうことに疎くてな……。強さに重きを置いていたせいだろうが……」
「ああ、確かに……。ディノス陛下は、そういう話が一切ありませんもんね。俗に言う、陰キャぼっちというやつでしょうか……」
「な、なにぃ!? 陰キャぼっちだと! 余は断じて陰キャぼっちなどではない! リア充だ!」
そんなこんなで、身分を隠して学園に通うことになった魔王様。
抜群の戦闘能力を持つ最強魔王様だが、年齢は16歳。
学園に通うことがおかしいというほどではない。
はたして、彼は真実の愛を見つけて花嫁を得ることができるのか?
無自覚セクハラ三昧が、今始まる!!!
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
学園アルカナディストピア
石田空
ファンタジー
国民全員にアルカナカードが配られ、大アルカナには貴族階級への昇格が、小アルカナには平民としての屈辱が与えられる階級社会を形成していた。
その中で唯一除外される大アルカナが存在していた。
何故か大アルカナの内【運命の輪】を与えられた人間は処刑されることとなっていた。
【運命の輪】の大アルカナが与えられ、それを秘匿して生活するスピカだったが、大アルカナを持つ人間のみが在籍する学園アルカナに召喚が決まってしまう。
スピカは自分が【運命の輪】だと気付かれぬよう必死で潜伏しようとするものの、学園アルカナ内の抗争に否が応にも巻き込まれてしまう。
国の維持をしようとする貴族階級の生徒会。
国に革命を起こすために抗争を巻き起こす平民階級の組織。
何故か暗躍する人々。
大アルカナの中でも発生するスクールカースト。
入学したてで右も左もわからないスピカは、同時期に入学した【愚者】の少年アレスと共に抗争に身を投じることとなる。
ただの学園内抗争が、世界の命運を決める……?
サイトより転載になります。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる