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第5章

1224話 ティータ&ローズ

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「……ん? あれは……」

 俺は見慣れぬ建物を発見する。
 それは、厳かな雰囲気を持つ石造りの教会だった。
 その近くには、『悠久の風』のメンバーが2人いた。
 俺の視線を受けた民衆たちは、モーセの海割りのように2人の道を作ってくれる。

「……おかえり。コウタちゃん……」

「ご無事で何よりですわ。コウタ殿」

「おう。ティータもローズも、久しぶりだな」

 俺は2人とハグをする。
 エルフの結界魔法使いティータ。
 人族の貴族令嬢で治療魔法使いのローズ。
 彼女たちは、ミナやリンに次ぐ古株メンバーだ。
 お互いの無事を喜びつつ、俺たちは会話を続ける。

「で? この教会はなんなんだ?」

「シフォン殿の教会ですわ。まだ建造中ですけれど……」

 ローズがそう答える。
 シフォン……?
 ああ、王都にいた大司教ザルードの孫娘だったな。
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