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第5章

1042話 掘っ立て小屋-3

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「ご主人しゃま、ぼくのことを呼んだ?」

「ん? ああ、ヒナタか」

 俺は振り向く。
 するとそこには、赤狐族の少女が立っていた。
 彼女の名はヒナタ。
 比較的新入りではあるが、Sランクパーティ『悠久の風』のメンバーである。

「ああ。お前が優秀だと思ってな。よくぞ優秀な大工を探してきてくれた」

「ふふーん! ぼく、しゅごい?」

「そうだな。すごいぞ」

 俺はヒナタの頭を優しく撫でてやる。
 彼女は嬉しそうに目を細めた。

「わぁ……、ご主人しゃまに撫でられるのしゅきぃ……」

「はっはっは! それはよかった。俺もヒナタの手触りは好きだぞ」

 俺はヒナタの頭をポンポンと叩く。
 本当に可愛いやつだな……。
 人族の言葉に不慣れで、舌っ足らずなところも魅力的だ。
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