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第5章

920話 調合士ギルド-2【エメラダside】

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「そうですね……。登録済みで調合士ランクがC以上の者は、定住を好んでいる人が多くて……。遠方への同行は難しいかもしれません」

「そうなんですか? レアな調合素材とか、自分で採取に行きたがる人も多そうですけど……」

 エメラダは首をかしげる。
 それに対して、受付嬢は首を横に振った。

「いえ、確かにそういう方は多いですが……。そういう人は、そもそも地方に拠点を置いていますから」

「あー……」

「王都の調合士ギルドに登録されている方は、安定した稼ぎを求めている方が多いんです。そういう方は、遠方への同行依頼を受けることはありません」

「なるほど……そういうことですか」

 エメラダは納得したようにうなずいた。
 そんな彼女に、受付嬢が尋ねる。

「ちなみに、調合士ランクはどのくらい必要ですか?」

「……えっと。できればC以上が望ましいですけど……。それは難しいということですよね?」

「はい。その通りですね……」

 受付嬢が困ったように答えた。
 そんな様子を見て、エメラダは小さく息を吐く。
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