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第5章

853話 冒険者を確保【ユヅキ・ティータside】

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「まぁ、ティータさんが信用できそうって言うなら、問題なさそうだね」

「……うん。じゃあ、最後は彼ら……」

 ユヅキの言葉に、ティータが頷く。
 そして、3組目となるパーティに視線を向けた。
 やや貧相な雰囲気のある、4人の少年少女たちだ。

「こんにちは。君たちも開拓事業への参加を希望しているのかな?」

 ユヅキが尋ねる。
 4人の少年少女たちは頷いた。

「は、はい! そうです!」

 リーダー格の少年が答える。
 彼は気弱そうな少年だった。

「本当に大丈夫? 僕は別に、無理強いをしているつもりはないんだけど……」

 ユヅキは心配そうな表情で尋ねた。
 彼女の目から見て、4人の少年少女たちは明らかに弱そうだ。

「一応聞いておくけど、君たちの冒険者ランクは?」

「あ、えっと……。個人ランクもパーティランクもEです……」

 ユヅキの質問に、リーダーの少年が答える。
 やはり、『剛腕の灯火』や『戦乙女の花園』の面々と比べ、明らかにランクが低い。

「……まぁ、希望するなら連れて行くけど。それなりに危ないから、それは覚悟してね」

「は、はい! もちろんです!」

 ユヅキの言葉に、リーダーの少年が頷く。
 その後ろでは、残りの3人も頷いている。
 こうして、ユヅキは3組の冒険者パーティと出会った。
 そして、この場にいなかった希望者とも後で顔合わせをし、開拓団へ参加する冒険者を確保したのだった。
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