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第5章

831話 呪縛のわら人形-4

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「ほらほら、ここが弱いのか? こっちはどうだ?」

「きゃははっ!!」

「だめぇっ! くすぐったいですっ!」

 俺はわら人形の各部をくすぐっていく。
 脇腹、脇、お腹、足裏などなど……。
 俺がくすぐる度に、美女や少女たちから悲鳴が上がる。

「ちょ、ちょっと! いきなり何するのよ!?」

「そうよ! こんなの反則よ!!」

「そ、そうです!」

 美女や少女たちが口々に不満を言う。
 俺は彼女たちに笑いかけた。

「おいおい、まだ上下関係が分からないのか? くすぐりで済ませてやっているのは俺の温情だぞ? 俺がその気になれば、手足を折ったり、耳を千切ったりすることもできるんだからな」

「え……」

「ひぃっ!?」

 美女や少女たちの顔から血の気が引く。
 俺は彼女たちに向かって続ける。

「いいか? このくすぐり攻撃を大人しく受け入れ、俺に屈服してみせろ。そうすれば、お前たちの命は助かる。氷漬けで仮死状態になっている長老やその他の面々も、解放してやろうじゃないか」

「やっ! ひゃああっ!!」

「わ、分かりましたっ! 分かりましたから、くすぐりをやめてくださいっ!!」

「ああ……。もうだめぇ!」

 くすぐりから逃れようと、美女や少女たちが必死にもがく。
 だが、無駄でしかない。
 こうして俺は、しばらくの間くすぐりを続けてやったのだった。
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