社畜だけど転移先の異世界で【ジョブ設定スキル】を駆使して世界滅亡の危機に立ち向かう ～【最強ハーレム】を築くまで、俺は止まらねぇからよぉ！～

第５章

８０６話 数日後

　俺がザルード大司教と面談をしてから、数日が経過した。
　彼は俺との約束に従い、シフォンやその他の人員に旅立ちの準備をさせているようだ。
　教会は一定の戦力を有しているが、できれば俺たち『悠久の風』と共に開拓地へ向かいたいと言っていた。

　もちろん、断る理由はない。
　Ｓランクパーティ『悠久の風』と一緒であれば、彼女たちの安全は確約されたようなもの。
　何と言っても、リーダーである俺は『勇者』のジョブを持っているからな。
　不意のジョブ勘定に備えてまたセカンドジョブに戻してはいるものの、その性能は折り紙付きだ。

　教会の人間を多数引き連れて行けるとなれば、俺たちにとっても利が大きい。
　開拓の安全性をアピールしやすくなる。
　道中の街や村で同行者を増やしていくことも可能かもしれない。

　まぁ、領主によっては領民の引き抜きにうるさいところもあるので、片っ端からスカウトするわけにもいかないのだが……。
　やはり、できれば王都の住民から引き抜いていきたいところだ。
　ここなら、ウルゴ陛下の許可をもらっているからな。

「さて、今日はどこを見て回るか……」

　俺は街を歩きながら、一人で呟く。
　できるだけ多種多様な人員を効率よくスカウトできるよう、『悠久の風』のメンバーはバラけて活動している。
　俺は単独行動だ。

　教会の件では、俺の身分を明かすタイミングが少し遅かったように思う。
　最初から『俺は子爵様だぞ』とアピールしていれば、スムーズに事が運んだかもしれない。
　それを反省した俺は、宝剣ラティオをこれ見よがしに見せつけながら歩いている。
　本当は『ストレージ』内に収納していればいいのだが、スカウト作業にはこっちの方が都合が良い。