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第5章

239話 コウタの女性遍歴

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 『悠久の風』のみんなで、アルフヘイムから近隣の町まで移動中だ。

「それにしても、コウタくんは本当に女の子が好きなのです」

「そうですわね。正妻になるわたくしとしては、少し頭が痛いところですが……」

「コウタはいつも女性のことばかり考えているね。そうかと思えば、何か遠くを見ているような目つきをしている時もあるけど」

 ミナ、ローズ、ユヅキがそんなことを言う。
 俺は、ハーレムパーティを作るために、様々な女性に手を出している。
 この世界は一夫多妻が許されているが、さすがに俺ほど節操のない男はなかなかいないだろう。

 しかし、ハーレムパーティを目指すには、これくらいのプレイボーイっぷりが必要なのだ。
 俺のハーレムパーティには、シルヴィ、ユヅキ、ミナ、リン、ローズ、ティータ、グレイスといった美少女が勢揃いしている。
 彼女たちは全員俺を慕ってくれていて、毎日のように甘えてくれる。
 そのおかげで俺は、毎晩楽しい夜を過ごすことができていた。

「コウタ親分は、いつもあんなに強引なのか? 俺のときみたいに……。ま、あれはあれで良かったけどよ」

 グレイスがそう言う。
 彼女は元盗賊だ。
 尋問や拷問を通して半ばムリヤリ俺の女にしたのだが、それはそれでいい思い出になっているようだ。

「へへっ。さすがにグレイスっちのときほどじゃねえが、あたいのときも強引だったな。店内で目隠しされてよ」

「ボクのときもそうだったのです。縛られて、蝋を垂らされたのです」

 リンとミナがそう告げ口をする。

「……ティータもそう。酔った勢いで初めてを……」

「わたくしもですわね。朝方に依頼のために部屋を訪れましたら、ベッドの上で襲われてしまいまして……ふふふ」

 ティータの告白に続き、ローズが妖艶な笑みを浮かべる。

「僕は普通だったかな……。あ、でも、その前に口へ固いものを突っ込まれたこともあるけど」

 ユヅキがそんなことを言い出す。

「むっ! わたしなんて、冷たい言葉で罵られたことがありますよ!」

 シルヴィがなぜか対抗意識を燃やしてそう言った。

「おいおい。こうして改めて整理してしまうと、俺が手当たり次第に襲ったように聞こえるじゃないか。みんなが魅力的すぎるから、つい手が勝手に動いてしまうんだぞ?」

「はいはい。コウタ殿はお上手ですわね」

 ローズが呆れた様子で言う。

「ま、あたいはそんなコウタっちが好きだけどよ」

 リンがそう言って、俺の腕にしがみつく。

「ボクだってそうなのですよ。コウタくんになら何をされちゃってもいいのです」

 ミナが俺に寄り添うようにして言う。

「わ、わたしだって!」

「……コウタちゃんはみんなのもの……」

「僕も忘れないでね」

「俺は新入りだけど、遠慮なんてしねえぜ!」

 シルヴィ、ティータ、ユヅキ、グレイスの順で、それぞれが俺への好意を口にしてくれる。

「ああ。俺もみんなのことを愛しているぞ。それこそ、身も心もな」

 俺はそう答えた。
 すると、皆が嬉しそうに微笑んでくれた。
 そんな会話をしつつ、俺たちはエルフの森を外へ進んでいったのだった。
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