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第1章

209話 ライル一行vs連合軍-4

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「あん? 確かに、アタイはシャオだが?」

「金だけで動く冒険者のお前が、どうしてここにいるんだよ……! 俺たちに味方するなら、今からでも間に合うぞ……!!」

「くっくっく。アタイが金だけで動くって? 間違いとも言い切れねぇが、正確さに欠ける発言だねぇ……!」

 シャオは剣を構える。
 そして、不敵な笑みを浮かべて言った。

「アタイがこっちの味方をしている理由は……」

「理由は?」

「――死にたくねぇからさ」

 ザシュッ!
 目にも止まらぬ速度で踏み込んだシャオが、敵の首をかき切った。

「――金なんて、命あっての物種だからなぁ!!」

「「「ひいいぃ!!」」」

 戦場に悲鳴が上がる。
 リリア、レスティ、アイシャ、ミルカ。
 キーネとその仲間、サテラ、スピカ、シャオ。
 圧倒的な力で蹂躙される仲間たちを見て、連合軍の足は完全に止まった。

 ……うん。
 流石だな。
 みんな、よくやってくれてる。
 これで俺は、有象無象の羽虫を気にしないで済む。

「さて、俺たちも決着をつけようぜ? ガルド」

「クソがぁ……! よそ見して余裕かましてんじゃねえぞ!! ぶっ殺してやる!!!」

 俺とガルドは、お互いに向かって突っ込んでいく。
 さぁ……。
 S級スキル【竜化】とA級スキル【剣聖】のどちらが上か。
 そして、第一王子ライルと第二王子ガルドのどちらが上か。
 ここでハッキリさせようじゃないか。
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