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第4章

ナータリャクラ国の裏

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竹中 side

ナギアが死んだ友達[夜乃 凪]という事がわかり、色々話した後、ドーイさん達の修行を見学することになった。

「夜乃はドーイさん達にどんな修行をさせるんだろう?」

「ドーイさんが初めに言っていた内容だと、夜乃君の影と戦闘訓練したとか言ってたよね。一体どんな感じだろう?」

ナギアがすぐに作ってしまった観客席で、2人はこれから始まるドーイ達の修行を楽しみに待っていた。


「...よし、この訓練場に特殊な空間を張っといたよ!
魔法撃ち放題、体力自動回復、痛覚無効、精神回復、ついでに死ぬような攻撃を食らった場合頭上に死んだ回数を表示しとくようにしたよ~」

「「...え?」」

修行場を包み込むように何かが展開されたと思ったら、ナギアの言葉に2人は一瞬思考停止してしまった。

ドーイさん達の修行は始まると、頭が2つの黒龍がいきなり現れた。

「え?......これがドーイさんが言っていた夜乃の影なのかよ!?
本物見た事ねぇけど、クオリティが高すぎだろ!」

「この肌を刺すような感覚...あの時の赤いスケルトンより何倍も強いね...」

ナギアの闇魔法で生成した頭が2つの黒龍にドーイ達は立ち向かうが、普通の攻撃では傷すら与える事が出来なかった。
ドーイ達は何度も吹き飛ばされたり引き裂かれたりとしたが、ナギアの作った空間の効果で、傷は一瞬で治っていた。

1分毎に様々な龍が修行場に現れるため、ドーイ達は急いで龍達を倒そうと必死になっていた。
その姿を見た2人は、心の中で見学すると言って本当に良かったと思うのだった。


「夜乃君、チート過ぎるでしょ...」

「小説の主人公とかラスボス並の実力じゃないか?
もっと小説読んどけば良かった...」

「本当にナギア君は加減が下手なんだよね~」

「「!?」」

ドーイ達の修行を見ていた2人は、突然声が聞こえたことに驚き後ろを振り返ると、いつからいたのかわからない、リルリアが座っていた。

「えっと、あなたは確か...」

「リルリア・アルファティスといいます。
リルリアと呼んでください」

薄桃色の美少女 リルリアは笑顔で竹中と双葉に挨拶をした。竹中はリルリアの笑顔に少し照れてしまい、双葉に頬をつねられた。

「っ痛い!」

「竹中君が悪いよ。
リルリアさんは夜乃...ナギア君とはどういう関係何ですか?」

双葉の質問にリルリアは頬を赤く染めて恥しそうに答えた。

「...婚約者です」

「え!?」
「はぁ!?」

リルリアの発言に竹中と双葉は驚きのあまり声を上げた。
双葉は恋バナスイッチが入ったのか、出会った経緯やナギアの何処が好きなのかと、リルリアを質問攻めした。

「私達は同じ村出身で、ナギア君が3歳の頃から他の幼馴染み達と一緒に遊んでました。
ある日、魔物の大群に襲われたのですが、ナギア君に助けてもらったんです。その時から好きでした...
ナギア君の何処が好きかを話したら、話が長くなってしまうので言いませんが、ナギア君の全てが好きです」

「へぇ~。
リルリアちゃん、ナギア君をよろしくね!
絶対幸せになってよ!」

「えへへ、ありがとうございます!」

双葉がリルリアの名を呼ぶ時、「さん」付けから「ちゃん」に変わり仲良くなっていた。
竹中はリルリアが小さい頃からナギアと一緒にいると聞いて、リルリアがどれ位強いのか気になった。

「リルリアさんは、どのくらい強いのですか?」

「うーん、私自身がどれだけ強いかはわからないけど、あれくらいの敵だったら余裕で倒せるよ」

竹中はリルリアの目線の先を見ると、ドーイさん達が30体近くの龍達と必死に戦っている姿がそこにあった。
SSランクと言っていたドーイさん達でも苦戦する相手を「あれくらいの敵」と言ってしまうリルリアに、竹中は内心恐怖を覚えるのだった。






ナータリャクラ国 side

「...という理由で、冒険者ナギア・ハールトークが魔族の軍を追い返しました。
それでは、私は任務に戻ります」

「ご苦労」

黒いマントで全身を隠した男がその場から消えた事を確認した後、宰相はその報告に苛立っていた。

「クソが...
やはり魔族を殺すのではなく国に帰しただけか。
やはり、ナギアという冒険者は人族に仇なす存在だ!
あいつが国からの指名依頼を断らなければ、勇者召喚も早く終わったはずだ!」

ナータリャクラ国は勇者召喚に必要な魔道具を作るため、その素材を冒険者であるナギアに指名依頼をした事があった。しかし、ナギアは悪い事に使われると思い全て断っていた。
宰相はしかたないので、他の高ランク冒険者に依頼を頼んだが、素材が入手困難な物ばかりだったので、集まるのに時間がかかったのだ。

「いるか?」

「何でしょうか...」

「早く召喚陣の解析を急がせろ」

「...かしこまりました」

「勇者達にはもっと強くなってもらわねばな...
強くなりすぎたとしても、召喚陣に組み込んだ隷属の陣を発動させれば良い。
召喚陣を解析し、更に上位の勇者を召喚すれば、この世界は私の物だ...

今は着々と準備を進めねばな...」

ナータリャクラ国の城、現王も知らない地下深くの実験室では、宰相の計画が少しずつ進んでいくのだった...




======================
どうも!こんにちは

少し遅くなってすみません!
眠くて頭がフワッとしてたので、
書くのが遅くなってしまいした(^^;

宰相さんは
裏で動くタイプですね。
これから
宰相さんはどうなるでしょうね~
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