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第4章
初めての魔物と戦闘
しおりを挟む兵士長のべべレイフとの訓練を始めて早くも1週間が経過した。
地球との時間の流れは違うと聞いているのに、時間や日の数え方は一緒なので困らずに済んだ。
現在、俺達は4,5人のグループを組んで、ナータリャクラ国の近くの森で魔物との戦闘訓練を行うため、魔物を探して森の中を歩いていた。
「魔物全然見つかりませんね...」
「こうゆう時って強い魔物が出現したから弱い魔物が出てこないってパターンじゃないか?」
「だったら、奥に進むのは止めて引き返す?」
「いや、進もう!僕達は勇者だ。どんな困難だって立ち向かってみせる!」
「さすが白羅君!」
俺のチームメンバーは、
メインアタッカーの白羅 勇神、サブアタッカーの月坂 有紗、デイフェンダーの俺、サポーターの双葉 葵、ヒーラーの巻日野 香澄だ。
月坂 有紗...黒髪ショートポニーテールが特徴的な女子。クラスメイトの女子の中で一番運動神経の良く、成績も上位の方だ。
白羅の事が好きらしいが、白羅は天然なのか全く気付いていないらしい。
能力は二刀流で短剣を扱うことの出来る《二刀短剣術》というものらしい。
巻日野 香澄...読書好きの腰まである長髪の眼鏡女子。成績はいつも学年10位以内で、休み時間中はいつも本を呼んでいる。
クラスの男子からは、「眼鏡を取ったら美人」と言われている。
能力は《回復魔法》と、色々持続することが出来る《持続魔法》というものらしい。
「...あれはゴブリンか?」
白羅が指を伸ばした先には、緑色の体に俺たちより身長の小さい生き物が棍棒や弓もって、7匹歩いていた。
「よし、向こうは僕達気づいてない。
先に僕が突っ込んでゴブリン達を混乱させるから援護を頼む」
「ちょっと待って、『アタック・エンチャント』『スピード・エンチャント』『ディフェンス・エンチャント』」
ゴブリン達に突っ込もうとした白羅を静止した葵は魔法を唱え始めると、体の内側から力が湧いてくる感覚がした。
「攻撃・防御・素早さのステータスを約20分の間1.2倍にする魔法をかけといたよ」
「では、私も魔法をかけておきますね。『デュレーション』....少しですが、20分間の効果時間30分間に延ばした。
怪我をした場合はすぐに回復させますね」
巻日野が更に魔法をかけた後、白羅は剣を抜きながらゴブリンの元に走っていった。
その後に、月坂がバックアップが出来るように短剣を構えながら白羅の後ろについていく。
俺も防衛の魔法がいつでも発動出来るように準備をした。
「はあぁぁぁ!!!」
「クギィィ!?」
1匹のゴブリンの腹が白羅の剣で一筋の線を入れると、そこから血が大量に溢れ出し腸なども零れ落ちた。
そんな光景に月坂は顔を顰めながら白羅の後ろから飛び出し、腹を切られたゴブリンの隣のゴブリンの首を深く斬りつけた。
赤黒い血が一定間隔で首から噴き出し周りに飛び散った。
「うわぁ..」
「危ない!『シャットウォール』」
月坂がゴブリンの血が着ている装備にかかった事を一瞬気にしてしまった事で、他のゴブリン達が月坂に向けて棍棒を振り下ろしてきたのだ。
俺は瞬時に、守護神の力の一つ『シャットウォール』を発動し月坂を棍棒から守りに入った。
この魔法は鉄の壁を対象の周りに展開して相手の攻撃を防ぐ事が出来るものだ。
「グゲェ!?」
コブリンは突然出現した鉄の壁に驚き後ろに下がった。
「サンキュー!助かったよ」
「まだ戦闘中だから集中しろ!」
月坂は笑顔でこちらに礼を言ってきた。集中しろと言うと真面目な顔つきになって残りのゴブリン達に向き直った。
「白羅君!行くよ!」
「一気に行くぞ!」
2人は剣を構え集中し出すと、力が高まっているのか2人から圧を感じた。
2人は動き出すと凄まじい速さでゴブリンに接近し一瞬で同時に2体づつ斬り倒した。
後ろで見ていた俺達はその速さを目で追うことが出来なかった。
「..ふぅ、始めて魔物と戦ったけど油断しちゃったな...竹中君、ありがとね」
「戦闘中は集中しろよ。ゲームみたいに何個も命がある訳じゃないからな」
「うぅ..すまない」
「最後にお2人の動きが速くなったのは、何故ですか?」
巻日野が白羅と月坂に最後の動きについて聞いた。
「《聖魔剣技》の能力の一つに身体強化があるんだ。僕はそれを使ったんだよ」
「私は《二刀短剣技》の能力か分からないけど、訓練してた時に色々試してたらいつの間にか出来るようになったんだ。多分《身体強化》だと思うよ」
「凄いな..」
俺達は2人が身体強化のスキルであそこまで速く動いた事に驚きながら、討伐したゴブリンの討伐部位である右耳と心臓辺りにあるという魔核という物の剥ぎ取りを始めた。
何事も無く剥ぎ取る作業も終わり、俺達は兵士長が待っているナータリャクラ国の門前に戻るのだった。
======================
どうも!こんにちは
お気に入り数が4100越えました!
ありがとうございます!
少しずつクラスメイトを出していくと思います。
(まだ名前が考えついてない)
ナギアからの視点ではわからなかった事を
書けていけたらと思ってます!
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