上 下
93 / 203
第3章

不穏な動き

しおりを挟む


フルガファダイア帝国side

「明日2人を迎えに行きお昼頃城に連れてきます。準備の方をお願い致します」

「わかった、王にも伝えておこう」

「はっ!失礼します!」

フルガファダイア帝国の会議室では、ある計画が慎重に進められていた。その会議の内容は明日実行されようとしていた。

「この部屋には防音の魔法は掛けられているか?」

「大丈夫だ、念のために外部から見られないようにも対処してある」

「おいおい、そんなに警戒しなくてもいいんじゃねぇか?相手はそこまでのことが出来るのかよ?」

会議室には階級の高い騎士や貴族、今まで戦争などで戦術を考えてきた参謀らが集まっていた。
厳重すぎる会議室に疑問を思った騎士や貴族は参報らに問いかけた。

「相手の実力は未知数だ。警戒するに越したことは無い。
では、会議を始める。会議の内容は対象を手駒もしくは、傀儡にすることだ。
対象の情報は黒髪黒目のナギア・ハールトーク 11で..」

「おい待てよ...俺の聞き間違えだったらすまねぇが、対象は11歳って子供じゃねぇかよ!
そんなん簡単に優しくしてれば簡単に手駒に加えられるだろ」

「はぁ...貴方は実力はありますが、考え方が足りませんなぁ。
対象は既にイソーギス国の王から直に勧誘を受け断っておるじゃ。
イソーギス国の王は馬鹿ではない。断るそれなりの理由があったとわしは考えとる。
じゃから、こちらからの提案や意見を全て断わられた時どうやって傀儡とかにするかなのだ」

参謀老翁が騎士に説明をしていると、貴族の1人が話始めた。

「ふっ!そんな気色悪い餓鬼など必要なのか?」

「我らの王が手駒にしたいと申したのだ。必要に決まっている!
参報よ話を進めてくれ」

「..意見などはすべて話してからにして欲しい。これから説明する事を話を止めて説明するのは面倒臭いしな。

対象はナギア・ハールトーク 11歳。王が目を引いたのは、所々から出てくる噂が発端だ。
SSランクの魔物とそれ率いる1万近くの魔物を1人で討伐..」

『はぁ!?』

「うるさい!話を続けるぞ!...その後、実力派盗賊団を全員捉え捕虜を解放。
捕虜の中で帰る場所の無いものを2週間鍛え上げAランク冒険者までにさせる....聞いているとありえないしか言えない情報だが、これを王が聞き気になったそうだ。
それから、情報班に対象の情報と監視をさせたが、有益な情報は少なく何かしらのスキルを所持しているとのこと。
そして、私の部下からの報告で、イソーギス国の学園祭の闘技大会で生徒部門で優勝したそうだ。試合の内容は様々な魔法を使い剣術の腕も良いとの報告だ。
....とりあえず、ありえねぇだろとかの質問以外である奴はいるか?」

「はい。参謀殿は我々騎士とその対象..どちらが強いと思いですか?」

「騎士団の方には失礼だと思いますが、サシの勝負なら勝ち目は無いでしょう。相手は子供ですが切れ者とも聞いています」

「..そうか、明日の作戦を教えてくれ」

「うむ、対象が言うことを聞かなかった場合の作戦を伝える。
予め、部屋には魔法発動無効の結界を張る。これで、対象の動きを制限するが、私達はこの指輪を嵌めていれば効果は受けないので着けていてくれ。
そして、騎士であるお前らが対象を無力化し、改良に改良をかけた奴隷首輪を嵌めれば終わりだ。
注意点としては、常に傍にいるリルリア・アルファティスという少女だ。彼女の実力も相当な実力と聞いている。
..質問に反対な者はいるか?」

参謀の説明に意見を言うものはいない事を確認し、情報の再確認をした後会議は終了した。



老翁な参謀は城に用意された部屋で1人部下の報告受けていた。

「なんだと!?...お前以外は全滅なのか!?」

『..は、はい!言われた通り人質にするためスクリード村を襲撃しようとした所....スライムとトビウサギにより全滅しました。私は何とか逃げてこれえぇえ!..ウグゥハァ!!!...』

「おい!どうした!?返事をしろ!....クソ!」

スクリード村にナギアの家族もしくはリルリアの家族を人質にしようとしていたのは、ナギアを従わせる為の手段の一つにしようと考えていた。
しかし、スクリード村に送った部隊はナギアとリルリアの従魔に全滅させられたそうだ。

「その辺りの警戒も怠らないというのか...どうしたものか....」

老翁は特に良い作戦など浮かばずグッタリとした様子で眠りについた。
 


『やぁ!僕は神だよ~。頑張っている君達を応援する意味も込めて僕からプレゼントだ~。
このアイテムを対象者の体に触れさせれば体を自由自在に操ることが出来る優れ物!主導権は君の者だ!』



「はっ!?..今のは..夢なのか..」

老翁が目を閉じた瞬間、謎の空間で靄がかった人に出会うが目を開けるとそこには誰もいなく見馴れた天井だけがあった。

「夢にしてははっきり覚えている....ん?これは!?」

目を閉じるまで、何も持っていなかった右手にはビー玉サイズの紫色で禍々しいオーラを放つ石が握られていた。

「これを触れさせれば良いのか...しかし、見た目から怪しまれる確率は高い...タイミングを見計らってやるしかないか....クハハハハ!神は我らの味方をして下さっておる!必ず成功させて見せますぞ!」

老翁は自称神に感謝をし、再び眠りにつくのだった...




======================
どうも!こんにちは

会話だらけで
後半意味不明になってすみません!

「チート級のアイテムを神が渡してきた」と覚えていれば、ここの回は大丈夫です!
しおりを挟む
感想 586

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

異世界でのんびり暮らしたい!?

日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)

土岡太郎
ファンタジー
 自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。 死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。 *10/17  第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。 *R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。  あと少しパロディもあります。  小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。 YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。 良ければ、視聴してみてください。 【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮) https://youtu.be/cWCv2HSzbgU それに伴って、プロローグから修正をはじめました。 ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく

霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。 だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。 どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。 でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

処理中です...