上 下
84 / 203
第2章

卒業パーティー

しおりを挟む


季節が何度も過ぎ去り
あっという間に6年が過ぎた..

『生徒代表 学年主席ナギア・ハールトーク前へ』

「はい!」

卒業式では、生徒で成績がトップの者が生徒代表として1人が賞状を受け取るのだが、貴族の親から「我が子が代表じゃないとはどういう事だ!」といざこざがあったらしい。ギルマスが言うには毎年あるので成績表を見せて一喝しているのだと。

ナギアは賞状を受け取り、無事卒業をすることが出来た。
教室に戻り成績表を受け取るとS+評価と書かれており、リルリアの成績表を見るとS評価と書かれていた。
何故ナギアとリルリアの成績は一緒なのに評価が違うのかミー先生聞くと..

「はぁ....貴方は選択科目を三教科同時に受けていたのでその評価なのよ。それに、S評価は満点の人にしか与えられないのよ?
FクラスでS評価以上はナギア君とリルリアさんの2人だけ、あとの生徒は全員A評価以上なの...学園で成績がここまで高いクラスはFクラスが初めてだと他の先生方が驚いていたわ」

今までFクラスになった生徒は周りの人から差別やいじめを受け卒業する前に辞めてしまうらしい。なので、クラス成績トップで誰一人欠ける事なく卒業するのはすごい事なのだ。

「あの馬鹿だった俺が卒業できるとはな..」
「ふっ、お前は今でも馬鹿だろ」
「あん?何だと!?お前は何年経っても変わらねぇな」
「お前もな」

「ディーナちゃん!私達入学した時よりも強くなったよね!」
「..うん。村の仲間に負ける事はないと思えるほど強くなれた」
「お互い村の役目とか頑張ろうね!」
「うん!」

「ナギア君、君に出会えなかったら僕は何も学ばず国に帰りお父様に怒られていたよ。本当に感謝する。もし魔国 マルカンディザスに来たら歓迎するよ。
うちの国は他種族を嫌う人が少ないから道で襲われる事は無いけど、他の魔国と囲まれたりして遠いから行きずらいんだ」

「わかった。いつかリアと一緒に観光に行くよ」

「楽しみにしているよ」

クラス内ではそれぞれ会話を楽しみ6年間一緒に苦楽を共にしてきた仲間達と別れを惜しんだ。

今思い返せば色々な事があったな~
何処かの貴族が暗殺しに来たり(殺さず衛兵に渡した)、モチとプニが喧嘩して山が吹き飛んだり(後から直した)、他国や貴族からスカウトきたり(全て断った)と色々あったな~....あれ?貴族や王族に絡まれる事の方が多い気がしてきたぞ..
まぁいいか、最後にみんなと思い出でも作りたいな~

「ねぇみんな、うち来ない?」

『え?』


..........
......
...


『カンパーイ!!!』

学校が終わりナギアはリルリアと6年間住んだ小屋でパーティを開いたクラスメイトとミー先生、そして何故か学園長も来た。
パーティーをする事が決まり転移する時にちょうど学園長も来てわしも行くのじゃ!と乱入してきたのだ。

みんなでパーティーするには小屋が小さすぎたので、ナギアは植物魔法ですぐに増築した。
クラスメイトはいつもの事だと、少し驚いていただけに対して先生と学園長は目を見開き驚いていた。

なんの準備もしないで、いきなり始めたパーティーにもかかわらずナギアとリルリアは食材を取り出し一瞬で豪華な料理を調理してくれたお陰で5分も待たなかった。

パーティーが始まり1時間程経つと食事よりも会話の方が多くなり、ナギアも質問を受けたりした。

「そういえば、随分前に1回聞いているけどナギア君とリルリアちゃんはこれからどうするの?学校も卒業したし、したい事ややりたい事とかあるの?」

「リアとのんびり暮らす予定だけど、色んな所に行ってみようかなとも考えているんだ~」

「お?..だったら獣人国の方にも来てね!兎人族の所に来たら声かけてね!おもてなしするよ!」
「俺の所にも来いよ!また勝負だ..と言いたいが、また稽古でも付き合ってくれよ」

「うん!獣人国のほうに行ったら会いに行くよ」

「..うちの国にも来てね。みんなも来てね」
「エルフは私を見れば分かるだろうが、気が強いものが多い...来てほしいという気持ちはあるが、気分を害すかもしれぬが良いか?」

「大丈夫だよ~
性格の悪い貴族に比べれば全然問題無いよ。
2人の国にもいつか行くね」

あっそうだ!と言いながらナギアはその場から消え数分後に手に何かを持って帰ってきた。

「みんなとの繋がりが切れないように魔道具作ってきたよ~」

『.........』

クラスメイトに魔道具を作るのは初めてだったので、驚いて言葉が出ないようだった。

「効果を説明するね~
絆のリングという名前で、つけている者同士で2人以上から念話が可能だよ。相手の事を思い浮かべながら魔力を通すことで頭の中で会話する事が出来るよ!
追加効果で、体のどこにでも着けられるように自動サイズ調整と所持者の身を守るようなスキルをいくつか付けといたから~」

それぞれ受け取ったみんなは指や手首、腕や足などに着けた。

「(どう?便利でしょ!)」
「(マジかよ!?どんな仕組みだよ..)」
「(考えるな...考えても無駄だ)」
「(これでみんなと話放題だ!)」
「(..凄い。でもデメリットとかないの?)」
「(ん?大丈夫だよ~必要な魔力はリングに込められてるから、魔力を少し流して反応させて上げるだけでデメリットは無いよ~
....あっもしリングが壊れそうだったら言ってね。大爆発するから)」
『おい!』
「(大丈夫だよ~。破壊無効も付けてるから壊れないよ。もしヒビが入ったらすぐに直しに行くから大丈夫だよ!)」
「ナギア君..その大爆発ってどれくらいの範囲なの?」
「うーん、国一つが跡形もなく消し飛ぶくらい?かな」

ナギアの衝撃的な発言で2度目の沈黙が起こる。リングの念話でほとんど会話をしていたので、ミー先生と学園長は話の内容をあまり理解していなかったが、最後あたりの発言から内容を予測しリングが大爆発したら国が消えるという事だけは分かった。

壊れることはないと分かっていても、もし壊れたら国一つ消えるという事に不安を抱きながらもFクラスの生徒はリングを貰うのだった。

パーティーは夜中も続いた。ナギアとリルリアは疲れ倒れた者から作ったばかりの布団に寝かせていくのだった....




======================
どうも!こんにちは

思ったより進まなかったのと
話がまとめられませんでした....


少しだけ補足
ルルアとマイルは先に卒業してますよ。
村に戻っているか冒険者として旅に出ている可能性もありますね!

次回から話を動かして行きたいです!
しおりを挟む
感想 586

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

異世界でのんびり暮らしたい!?

日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

暗殺者から始まる異世界満喫生活

暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。 流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。 しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。 同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。 ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。 新たな生活は異世界を満喫したい。

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく

霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。 だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。 どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。 でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。

けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。 日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。 あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの? ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。 感想などお待ちしております。

処理中です...