上 下
72 / 203
第2章

闘技大会 7

しおりを挟む


学園祭3日目

『みんなさんこんにちは!
実況を担当させてもらうナッチーです!
今日は待ちに待った決勝戦です。最初に行いますは生徒部門です!
一般部門と従魔部門は午後からになりますので、お間違えないようにお願いします!』

闘技大会 生徒の部門 決勝戦がとうとう始まろうとしていた。

ナギアとリルリアは現在闘技場のフィールドに立ち準備運動をしていた。

「ふふふ、前はナギア君に負けたけど、今回は違うよ」

「あんま本気出して結界吹き飛ばさないでよ?」

「その時はナギア君が張ってくれない?」

「まぁ、それくらいならいいか」

リルリアはナギアと戦って自分の成長した姿を見せられる機会なので張り切っていた。

『それでは!闘技大会 生徒の部門 決勝戦ナギアvsリルリアの試合を始めたいと思います!
試合開始!!!』

ドゴオオオォォォン!!!

試合が始まった瞬間ナギアとリルリアの拳がぶつかり、轟音とともにフィールドの床のタイルみたいのが2人を中心に吹き飛んだ。

「まだまだ行くよ!」

リルリアは氷の槍を回転させて放ってきた。
ギュインギュイン音を立てながら飛んできた氷の槍をナギアは地魔法で岩壁を作り出して防いだ...
すると岩壁が砕け散りリルリアが剣で斬りかかってきた。

「おぉ、強くなってるね」

「えへへ、頑張って修行してるからね」

ナギアは自分ごとリルリアを岩で閉じ込める..
転移で上空に移動した後、閉じ込めたリルリアに向かって燃える大きな岩石を生成し、重力魔法で加速させながら落とす。

燃える岩石を落とすと爆音とともに土煙を上がりリルリアがどうなったかわからない状態になった。

『..なんという事でしょうか..
実況を挟む暇すらない次元の違う試合が繰り広げられております!』

2人の戦いの速さに実況がついていけなく、いったん止まったところに声を上げた。

実況者のミッチーさんが更に喋ろうとした時、土煙が周りに四散しリルリアが出てきた。

「痛いな~、もっと強くならないとナギア君に置いてかれちゃうな..」

「大丈夫だよ。ちゃんと待ってるよ....リア、とりあえず落ち着こ?」

「行っくよー!」

リルリアはナギアの話を聞かず、水魔法で小さな球体を作り飛ばしてきた。
ナギアは嫌な予感がしたので岩壁を作り、自分の周りに結界を張る。
すると、水球は岩壁を貫通しナギアの張った結界に防がれた。

「地面に戻って!」

ナギアは安堵していると背中に強い衝撃を受け地面に叩き落とされてしまった。
どうやらリルリアがナギアを蹴り落としたようだ。

「痛た....テンション上がりすぎてない?」

仕方ないかとナギアは呟きながら植物魔法でリルリアを捕らえるためフィールドから植物を生え始めた。

「同じ手は通用しないよ~」

「うん、同じ手じゃないよ」

「え!?」

ナギアは植物魔法でリルリアは誘導し結界に閉じ込めたのだ。

「残念、ナギア君の考えている事はわかるよ!」

ナギアは結界ごとリルリアを斬ろうとした事を読まれリルリアは結界を切り裂き脱出されてしまった。

ナギアの考えている事をリルリアは読みながら、魔法の攻防戦、剣での接近戦は激しさをどんどん増してきた。

「ナギア君!本気でやらないとやられちゃうよ?」

「そうだね~、そろそろリアを落ち着かせないとね」

「やれるならやってみてね!」

リルリアは氷、水、風の属性の水色の光線の様な混合魔法を放ってきた。

「あー、うん結界は耐えられないだろうな..終わらせるか」

ナギアの雰囲気が変わると向かってくる光線に手を振り下ろし魔法を掻き消した。

「やっぱり終わらないよね....でもこれなら..「させないよ」..!?」

リルリアの後ろにもう1人のナギアが現れ、リルリアにゼロ距離で風魔法で吹き飛ばす。
通常の人が今の風魔法を受ければ体はバラバラになるが、リルリアの場合、高いステータスとナギアの作った服のお陰で何とか耐えられたのだ。

吹き飛んだリルリアは空中で体勢を立て直し着地するが、既にナギアはリルリアの目の前で剣を首筋に突き付けていた。

「それだけじゃ、私はまだ降参しないってわかるよね?」

「うん、だからリアの後ろにもいるよ」

リルリアは驚き後ろを振り向くともう1人のナギアが後ろから剣を突きつけていたのだ。

「影使ったんだね..私の負けです」

『......闘技大会 生徒の部門を優勝したのはナギアだぁ!
2人の熱い戦いに拍手!』

ずっと静まり返っていた観客達は我に返り大きな歓声と拍手を送ってくれた。

「リア大丈夫?」

リルリアに回復魔法をかけながら聞くと悲しそうな表情をしながらこちらを向いた。

「あはは....また、負けちゃったね...
私はナギア君に何か起こった時助けになれるかな?....ナギア君の隣を歩けるように頑張って強くなったのに全然目標に届かないよ..」

「リアは強くなってるし、僕の助けになってるよ。言うのは恥ずかしいけど僕はリアがいないと駄目になっちゃうくらい好きになってるんだよ....それに、僕達はまだ5歳と6歳なんだよ?まだまだ強くなる時間はあるよ」

よしよしとリアの頭を撫でるとリアは涙を目に浮かべながら抱きついてきた。

会場が2人のラブラブした空気に野次や煽りを飛ばしていると二人のもとに学園長がやってきた。

「こほん!..イチャイチャしているところ悪いのじゃが、会場直してくれんかの?....このままだと一般の部門が出来るのに3日はかかってしまうのじゃ!」

ナギアはフィールドを見渡すと激しい戦闘のせいか、観客席以外の場所はボコボコになっていたり、植物があちこちから生えたり、燃えている場所や凍っている場所などあって荒れ放題だった。

「すみません、すぐに直しますね」

ナギアは植物魔法を解除し植物を消すと地魔法で地面を整えた。
フィールドのタイルを敷き直すのは無理なので物質変換で丈夫な素材を作り、それっぽくフィールドを作り上げた。

「これで大丈夫ですか?」

会場が一瞬で直された事に見ていたものは全員絶句していた。

「あ、ありがとう(..驚かんぞ!)」

「僕達ちょっと疲れたので休ませてもらいますね..」

「うむ、表彰式は従魔の部門が終わったら行うからの..そういえば従魔も決勝戦だったのぉ。遅れるでないぞ(..ちょっと疲れたってちょっとだけなのか!?....いやいや、驚かんぞ!)」

「「わかりました..」」

こうして、2人の試合は終わり
ナギアとリルリアは会場を後にするのだった....




======================
どうも!こんにちは

まさかの、メモ帳先輩に裏切られ
書いてたデータが消えましたね....
急いで書き直そうと思ったら何書いてたか
覚えていないという..orz

メモ帳でデータ消えてしまう事は3回目なので、次にまた消えたら別アプリのメモ帳を使います!


ナギア君の影って反則ですよね~
魔力を込めまくれば本体と変わらない戦闘力を発揮できてしまうんですから....
しおりを挟む
感想 586

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

異世界でのんびり暮らしたい!?

日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)

土岡太郎
ファンタジー
 自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。 死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。 *10/17  第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。 *R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。  あと少しパロディもあります。  小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。 YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。 良ければ、視聴してみてください。 【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮) https://youtu.be/cWCv2HSzbgU それに伴って、プロローグから修正をはじめました。 ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく

霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。 だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。 どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。 でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

処理中です...