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第2章

闘技大会 3

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リルリア side

『....試合始め!!!』

とうとう私の出番がやって来た。
ナギア君と一緒に修行を続けてきたけど、正直自分がどれだけ強くなっているのかがわからない。
ナギア君以外で本気で戦ったのは、デアトリーナ国にいたAランクの女性冒険者の人だけだ。

「私の今の実力が通用すればいいな~」

「スキあり!..ゴフォ!」

「あっ....」

後ろから斬りかかってきた生徒に回し蹴りをくらわせると蹴り飛ばされた生徒は密集している場所に吹っ飛んでいき砂埃が上がった。
力を加え過ぎたことにリルリアは少し驚いてしまった。

「うわぁ..思ったより吹き飛んじゃった」

「お、お前はあのナギアと一緒にいる奴じゃねぇか!ここで会ったからには剣の錆にしてやる!」

「えい!」

「うわぁぁぁ!」

ゴツゴツ鎧を纏って生徒が走ってきたのでリルリアは懐に飛び込み殴り飛ばした。殴り飛ばされた生徒は叫び声を上げながら、他の生徒を巻込みながら飛んでいった。

「うーん、こんなに力ついてたっけ?
やっぱり生徒だからそう感じるだけなのかもね..」

リルリアがそんな事を考えているとフィールドにいる生徒全員がリルリアを囲っていた。
生徒が2人派手に吹き飛んだ事で周りの生徒はリルリアを危険視したようだ。

「囲まれちゃったな~....そうだ、ナギア君に教えてもらった魔法を使ってみよう」

リルリアは目を閉じて集中すると周りに風が吹き始めた..

剣を構えた生徒達は危険を感じたのか、急いでリルリアに近づこうと走ったが間に合わなかった....

「『アイスウェーブ』」

リルリアが言うとリルリアを中心に氷の波が発生し生徒達を襲った。
生徒達は氷の波に押し潰されるよりも先に氷に触れた瞬間に凍りつき崩れていった....

「え?..ナギア君この技強すぎない?
あっ!....あの時試した相手はナギア君だったからそこまで強く感じなかったんだ!」

教えてもらいナギア君相手に試した時、ナギア君は片手で受け止めたからそこまで威力はないんだな~と思ってたけど学園の生徒には効いたみたいだね!

リルリアからは気づいていないが観客席から見るとフィールドがリルリアの場所以外氷で埋め尽くされ大変な事になっていた。

『うおぉ!!!これはやばい!
ギルマスの言っていた生徒はあの女の子で宜しいでしょうか!?ついでに、何が起きたのか解説をお願いします!』

『......あぁ、あの子が1人目の優勝候補であろう生徒のリルリアちゃんじゃな。
魔法の解説をしたいところじゃが、わしも初めて見る魔法でな....見ての通り氷魔法で自分の場所から外側に氷の波を放つ魔法のようじゃ。この魔法を使うには膨大な魔力と魔力の精密な操作出来るほどの技術が必要じゃろう』

『何だか聞いていて全くわかりませんでしたが、リルリアという女の子は強力な新魔法を放ったんですね!
なんという事だ!ここまで凄い女の子を私は初めて見ました!
それでは、次の試合の準備をするので3番目に出場する生徒は準備をお願いします!』

リルリアは試合が終わった事を確認し、
残った氷を消してナギアの元に戻った。


「おかえり~」

「ただいま。ふぅ、なんとか勝てたよ~」

「なんとかって....圧倒してたよね?」

「そうかもしれないけど、もしかしたら私より強い人がいるかもしれないと思って少し緊張したんだよ?」

「そうだね。世の中何が起こるかわからないから、色々予測する事は大事だね。
お疲れ様、次は僕が勝たないとね」

「ナギア君は優勝以外なさそう....」

「わからないよ?僕の判断ミスでやられちゃう事だってあるかもしれないしね~
さぁ、試合が始まるみたいだし見よ?」

2人は流るように始まる試合を眺めながら、意見を交換しながら楽しく見ていくのだった..




ナギア side

試合はとうとう7番まで終わり、次はナギアの番となった。
それまでの試合を見ているとクラスメイトのデスタ君、スクラフーラ君、ガル君がトーナメント出場権を手に入れたが、ファルとディーナは残ることが出来なかった。

『お待たせいたしました!とうとう次が今日最後の試合となりました!一体どんな試合になるのか楽しみですね!ウボトゥアさんもそう思いませんか!?』

『..さん付けより学園長の方がよいのじゃが....まぁ、良い。
次の試合は優勝候補の1人が出るのじゃが、彼相手にどこまで頑張るかで評価が上がるじゃろう..学園側としては頑張れとしか言えぬ』

『そんなに強い生徒さんなんですか!?..そういえば、今回最年少で出場する5歳の生徒さんがいらっしゃいましたね!
もしかして、その子が優勝候補なんですか?』

『ほぉ..察しが良いのぉ。
その最年少の子が今回の優勝候補の1人じゃ..第二試合の時に出た優勝候補のリルリアちゃんとずっと一緒に修行をしておる子じゃの』

『なるほど!この試合も凄くなる気がしてきました!
それでは、準備も整ったようなので試合を開始したいと思います!
試合開始!!!』

おい、何でそこまで情報流すんだよ..
ギルマスは僕に恨みでもあるのかな?
..悪ふざけのつもりっぽそう。

「あれ?..囲まれてる」

ナギアが実況者のところを見ていると周りの生徒は、ナギアを囲っていた。

「お前がナギアという事がわかっているんだよ!
この人数相手にどこまでもつか楽しみだぜ」

「あの時の仕返しをしてやるぜ」

どうやら同学年の貴族や先輩方が多く、それ以外の生徒はナギアを一番最初に皆でやらないと勝てないと感じているため周りと協力するらしい。

「とりあえず頑張るよ~」

ナギアは口元がニヤリと笑いだした。

「まずは、今まで貴族様が僕達に撃ってきた魔法を返すよ~」

ナギアは空間を割ると、入学時から撃たれてきた魔法をお返しとして貴族達に放った。
空間魔法で貴族達が撃った魔法にしまっていたため、当時のまま新鮮な魔法を放った。
先輩方はその攻撃をなんとか耐えた者が多かった....さすが先輩。

「100人近くを一人一人やるのもだるいな...あれでもやってみるか~」

ナギアはそう言うと普段は使わない詠唱を唱え始めた。

「我魔力を糧とし大いなる大地の精霊よ。我が声に応え土の壁を......」

「ウォールの魔法なんてお見通しなんだよ!」

ナギアの詠唱を聞いて土の壁という事が分かった生徒は危険性が少ないと判断しナギアに斬りかかっていった。

「『フレイムウェーブ』」

『は!?』

ナギアは土の壁を作り出す詠唱を唱えながら、別の魔法を発動させた事に生徒達は驚いた..
しかし、気づいた時には遅くフィールドにいた生徒は炎の波に一瞬で灰になってしまった。

「あっ..思ったより強くなっちゃった...あはは..」

会場はリルリアの時と同じような空気になり、実況者も驚いた表情をしていた。
こうして、ナギアとリルリアは2人揃ってトーナメント出場権を手に入れたのだった....




======================
どうも!こんにちは

お気に入りに数が2400超えました!
ありがとうございます!

リルリアは氷の波
ナギアは炎の波と見せてくれましたね。
やっぱり戦いの描写を書くのは難しいですね..
盛り上げようと頑張れば頑張るほど文章が崩壊していく....

こんな試合なんだな~
とイメージだけでも伝われば
いいなと思ってますm(_ _)m
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感想 586

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