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第2章
学園祭
しおりを挟む学園祭当日
学園の敷地内では様々な屋台が並んでおり敷地外までもお店が沢山あった。
「今日は楽しもうね」
ナギアの隣にはいつも通りリルリアがいた。
今日から学園祭ということではしゃいでいるようだ。
「うん!人にぶつからない様に気をつけるんだよ?」
「わかってるよ~ ナギア君!あの屋台から美味しそうな匂いがするよ!」
屋台に走って行くリルリアにぶつかろとする人がいたが、リルリアは綺麗に回避して行った。
「おい!俺によくも恥をかかせ....うっ..」
「はーい止めましょうね~」
リルリアにぶつかろうとして失敗した男が暴れそうになったのでナギアは幻術をかける
「あれ?..俺は何を?」
「学園祭を楽しんでたんですよ~」
「そ、そうだったな!じゃあな」
....ニヤリ
リルリアと色々な屋台で食べ物を買って食べたりと楽しみながら見ていると射的屋さんがあった。
「へい!そこのお兄ちゃん!射的で隣の女の子にカッコイイとこ見せちゃえよ!(くはは、男の子は女の子の前ではカッコつけたくなるもんだ。それを利用してやれば見事に釣られるって戦法よ!)」
「よ~し、リルリア任せてね!」
「う、うん..(どうしよう..景品全部ナギア君に持ってかれるんじゃないかな....)」
「まずこの魔道具の説明をするぜ!
この魔道具は先端にこの玉をセットして魔力を込めるんだ....数値的には10くらい使えば発射するからな。
玉はおまけして10弾のところ15弾にしてやろう!
ちなみに、今のところ誰も景品にすら当ててないぜ!」
「わかりました~」
屋台のおっちゃんから玉と魔道具を受け取った。
受け取った魔道具は前世の射的屋さんで使われている物とほぼ同じで引き金が無い代わりに溜め込まれた魔力量がわかるゲージがついていた。
射的の的の景品は3段の棚に置いてあり、
1段目は単品のお菓子や屋台の割引券。
2段目は袋詰めされたお菓子や闘技大会の特別席と書かれた箱。
3段目はぬいぐるみや珍しい日用品魔道具だった。
ナギアは探知スキルで各景品の重さや配置を全て測り弾道を予測しながら脳内シミュレーションを行う....
よし、上の景品を前側に落として他の景品を落とすやり方にしよう。しかし、単発だとどうしても火力が足りないんだよな....
「おっちゃん!この魔道具を2本同時に使うのはあり?」
「ん?..別に良いが重いぞ?」
「大丈夫です!ありがとうございます」
ナギアは玉をセットして撃ち始めた。
『ポポポポポポポポポポン!!....ドサドサドサドサ』
「良し!」
「「......」」
振り返りリルリアにピースすると苦笑いされた。
おっちゃんはしばらく固まっていたが、すぐに動き出した。
「マジかよ....半分以上落としやがった....待てよ?この魔道具単発式のはずなんだが?」
「単発を速く装填して撃ちました~」
「俺はどうやら、とんでもない奴を呼んじまったのか....ほら景品だ!持ってけ泥棒!」
「ありがとうございます....実はまだ5発あるんですよ~」
ナギアはおっちゃんから景品を受け取りながら言うと、「止めてくれ破綻しちまうぜ..」と言われてしまった。
「はい!珍しくお菓子があったからとってきたよ~」
「ありがとう ナギア君!
でも、お店の人を困らせたらダメだよ?」
「ごめんね、リルリアの好きそうなぬいぐるみとかお菓子が沢山あったから張り切ってしまったよ......はい」
ナギアは持ち運びやすい小さなぬいぐるみを渡す。
「ありがとう!私はナギア君に貰ってばっかだね....私に出来ることがあれば何でも言ってね?」
「ん?..今何でもって言ったね。
じゃあ、家帰ったら頭撫でさせて」
「え?そんな事でいいの?(..やった!御褒美だぁ!)」
「うん!それで良いよ(小動物みたいで面白いんだよな~)」
2人がいちゃいちゃしていると学園全体にアナウンスが入った。
『..あー、今から1時間後に闘技大会トーナメント出場決定戦を行いたいと思います。出場希望の生徒や出場する人は闘技大会試合会場に30分以内に集まって下さい』
アナウンスを聞いた2人はすぐに闘技大会の試合会場になっている。いつもの訓練場に向かった。
「凄いよ!こんな準備されてたんだね!」
試合会場に着くと、いつもの訓練場はコロシアムのようになっていて観客席も沢山用意されていた。
試合が行われるであろう場所には観客席に飛び火しないように結界が張られていた。
「出場する生徒の方ですね。まずこちらのくじを引いて下さい。
引いた番号が試合番号となりますので、選手控え室にいるか観客席で待っていて下さい」
2人はくじを引くとリルリアは2の番号札、ナギアは8の番号札を受け取った。
「すみません、射的屋さんでこんなのを手に入れたのですが..」
ナギアは射的屋さんで受け取った『闘技大会の特別席』というチケットを2枚渡した......2枚以上は撃ち落としてないよ。
「え?....よく取れましたね。では、この札もお持ちください。
その札に書かれた座席が特別席となっております」
受付の人は驚いていたが、すぐに説明してくれた。
2人は札を持って指定された席に向かうと試合会場がすぐ近くで見える2階席出っ張りの場所だった。
「すごい場所だね。チケット取ってくれてありがとう!」
「僕もまさかこの場所だとは思わなかったよ。喜んで貰えて良かった」
2人は試合が始まるまで席に座って待つのだった....
======================
どうも!こんにちは
本当はここの話で、トーナメント出場選手を決められるまで行きたいな~
と思っていたのですが駄目でした( ´・ω・`)
(これ何回目だろう..)
少し補足します。
席は基本自由席が多く貴族や王族関係は金払って良い席を買ったりしてます。
(席は早いもん勝ちです)
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