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第2章 さて、こうして町に僕は向かい、彼女達と出会う

107、話を聞くことに

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 神殿の方で聞こえた爆音。
 いったい何があったのか、と思っていると、

「いったーい、うう、私、倒されちゃったのか~」

 シェルが大きな音に目を覚ましたらしい。
 すぐに目を覚ます程度の攻撃だったんだアレ、確かに気絶させるくらいで怪我はあまりさせないようにと思ったけれど、ここまで効果はなかったらしい。
 そこでシェルが僕に近づいてきて、

「私が見たあの魔法、何?」
「えっと“雷の槍”です」
「そうじゃなくて光の板みたいなものを出していたよね、それ!」
「せ、選択画面です」
「選択画面? そんな魔法、私知らない」
「えっと、女神様に貰ったものですから」
「女神様! 私と同じ猫耳の! もう一度見せて……みぎゃ!」

 そこで詰め寄って来たシェルの耳を、ミミがい引っ張った。そして、

「シェル、私達に何か言う事があるでしょう?」
「え~、えっと」
「……まあいいです。それよりも、神殿の方で爆発があったようですが、“魔物使い”奸計じゃないでしょうね?」
「……言わないとだめ?」
「駄目です。里に連れ帰って、しばらくお魚抜きです」
「! そんな! ……お魚……うう、分かったよ」

 お魚抜きと言われてシェルが話し出した。
 神殿を襲えばもう一つの、ミミ達が持っているだろう宝玉が手に入るだろうから、といった話で神殿を襲う事にしたらしい。
 それを聞いてミミが、

「どうして私達が持って移動していると……ああ、事前の取り決めで回収する話をしたときにアンもいましたね。さて、どうしましょうか。神殿の方たちにはよくして頂いていますしそれに、今から行けば取り押さえておいていただける可能性もありますね。それでシェル、一つ聞きたいのですが、貴方の仲間は何人ですか?」
「答えないとだめ?」
「負けたから答えないといけません」
「分かった。私と、アンと、“魔物使い”さんの三人だよ」

 そう、シェルは答えたのだった。
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